【クボタ】農機のアフリカでの展開
世界のほぼ半分の人たちが主食とするコメの国際価格が現在急上昇しています。
この急上昇の理由はウクライナショックです。
実はウクライナとロシアは小麦生産量の多い国なので、ウクライナショックにより世界的に小麦の供給量が減少しました。
供給が少ない小麦は当然価格が上がります。
そのため小麦を使ったパンやパスタの価格も上がりました。
そうするとパンやパスタを控える人が増え、その人たちはコメを食べ始めたのです。
これによりコメの需要が高くなり価格も急上昇したというわけです。
また、世界で取引されるコメの約40%を供給するインドが輸出規制を行ったことも影響しています。
コメの需要が拡大したことでインドのコメ輸出量は前年と比較して35%も増えました。
そこでインドは国内でのコメ価格の抑制や安定的な供給のために輸出禁止に踏み切ったのです。
ちなみに、インドが輸出しているコメの種類はインディカ米と呼ばれるもので日本で普段私たちが食べているのはジャポニカ米と呼ばれるものです。
実は私たちが食べるジャポニカ米は国際市場では少数派でインディカ米が国際取引量の7割を占めています。
日本のコメ自給率はほぼ100%なので私たちの感覚からするとコメの価格が上がっているとは思わないですが世界では上がっているんですね。
実はコメの最大の輸入地域はアフリカです。
ナイジェリアなど西アフリカではコメを食べる人が多く、国際取引されるコメの33%を輸入しています。
アフリカは2050年までに人口が25億人になると推計されており、地球に残る最後の巨大市場ということでラストフロンティアとも呼ばれています。
人口が増え続けるということはそれに伴って食糧の需要も増えていきます。
ただ、アフリカでは食料の安定供給が大きな課題となっています。
そこで注目されたのがコメです。
コメは主食のひとつであり、保管が容易なことから非常に重要な作物であると近年注目されるようになりました。
アフリカで第4位の米生産量を誇るタンザニアで、米の生産量増加のカギとなっているのが農業の機械化です。
タンザニアでは従来は収穫作業を手作業で行っていました。
手作業だとどうしても人手が必要でさらに時間もかかります。
今後増え続ける人口に対し生産量が追いつかないとなると食糧にありつけない人も多数増えてしまい、世界的な問題になります。
そこで農機メーカー大手のクボタは農機を使ったソリューションをタンザニアで提供しています。
タンザニアでクボタのコンバインを導入し、1日で4haの作業が行えるようになったことで、素早い収穫作業と面積あたりの収量アップを実現しました。
まだまだ成長の余地があるアフリカで農業の機械化を推し進めることは食糧問題の解決につながるはずです。
食糧という人々の根幹に関わる仕事をクボタはグローバルに展開しており、社会貢献度の高い企業だと個人的に考えています。
他にもクボタはグローバルに事業を展開しています。
今後もあらゆる国で生産性を向上させるソリューションを提供してくれるのではないでしょうか。
クボタについては詳しい企業研究を以下の記事でしています。
また、水道管の事業についても記事を書いていますので読んでいただけると幸いです。
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