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【ドラマ感想】エルピスー希望あるいは災いー#4~#6

ご無沙汰しておりました。11月後半に引っ越しをしておりまして4~6回まとめての投稿になります🙏

残念ながら、4,5回のセリフが拾えておりませんが、何もないよりはいいということで(マイルール、笑)感想と気になったセリフをピックアップしていきたいと思います。

ネタバレを含みますので視聴予定の方は視聴後にお読みいただけると嬉しいです。


4回目ではビデオをすり替え八頭尾山の特集を放映。視聴率は上がる。視聴者からは反響があり、被害者の姉や友人から感謝の言葉を受け取る恵那や岸本。喜びの涙を流すのもつかの間。松本氏の再審請求は棄却されてしまう。

法曹の世界から、一度出した判決を覆すかのような挑戦には、高くて厚い壁をもって跳ね返されるのだという現実を突きつけられる。そのことに絶望してチェリーさんは4回目の最後に自分の寿命を縮めるかのような行為を取ってしまう。

5話で恵那は3階から転落して一命をとりとめたチェリーさんの見舞いに行く。「おじさん」(松本被告)が逮捕されたこと(自分が一緒に住んでいたから)、再審請求が却下になったことを自分のせいだと責めていた。

彼女は鬱の薬も飲んでいた。生い立ち厳しかったもんな。分かったようなことは言えないけれど、13歳で初めて誕生日ケーキ用意して祝ってもらったって、想像しただけで涙が出る。

生い立ちとか育ちとかハードであると、なんというか、人間、生きていく土台がぐらついて、しんどくなる人は確実に存在すると思う。淡々としているようで必死に生きている人もたくさんいると思う。

(もう生きているだけですごいことだよと思う)


岸本は付属の学校を上がってくる過程で、自殺した同級生の話を村井にしてから、母から距離を置くようになり、家を出てしまう。

そして事件の目撃証言をしていた男の元妻に接触して、目撃証言が嘘だったという強力な証拠となる取材に成功する。

一大スクープはフライデーボンボンで放映されることになった。


いつの間にか恵那は斎藤とヨリが戻ってしまった。岸本が恵那の家のソファで眠ったことを斎藤に話したときの斎藤の「許さない」は甘々でラブラブのパートだ。

この斎藤を見ていると、自分の保身のために恵那を見張っていた?だけでなく、緊張と政治の世界の近くにいて、

不器用だが純粋で真摯な恵那をいつの間にか、以前より愛おしく思い、
心癒される存在として大切に思い始めていたかのように見える。

高級な寿司屋で指輪まで恵那にプレゼントした斎藤だが、特集をやめさせようとしたことは恵那の頭から離れない。

本当は私たち裏切りあっているんじゃないの?
恵那

疑心暗鬼そのものだ。

確かめなきゃいけないことが沢山あるのに、私はこの人を好きになり過ぎてしまった
恵那

この恋愛はこのままではハッピーなエンドにはならなそうだ。でも一人の女性として、人間として、ハードな仕事をしながら自分を支えるためにもこの恋愛がいまの恵那には必要なのだろう。

憧れであり、尊敬の対象でもある斎藤に焦がれている恵那。まあ見事な男っぷりだものね。

コンビというかバディとしては岸本くんといる方が恵那の心の安寧に近そうなのだが。。


番組の反響はすさまじかった。自局よりも世の中に与えた影響の方が比べものにならないくらい大きかった。

そのために目撃者だったニシザワが逃亡する。木村弁護士により「重要な参考人を一人失った」と告げられる。

再捜査の可能性がなくなった、事前に相談してほしかったと叫ばれる。


恵那は出過ぎた杭として視聴者に向けて局が無視することが出来ず、ニュースエイトの八頭尾山事件のコーナーに出演することになる。

番組出演前に村井と休憩室で話す恵那。斎藤が大門副総理についていて、権力の犬になってしまったことを嘆く。いつの間にあっち側の人になっちゃったんでしょうね、と。

斎藤って男はな、素質があり過ぎんだよ。報道じゃなくてあっち側のな。それに自分でも気付いてんだ。
村井

政治の世界ってことですか?恵那が問う。

あいつはいずれ報道を離れるだろうよ。溢れる才能っていうのは、文字通り溢れてくるもので、自分で止められるやつなんていない。
つまり同時にそれは厄災でもあって、なにか大事なもんを人生から押し流しちまうことも、ままある。
村井

ここで村井は今日の出演を見合わせるか?見合わせれば、村井と岸本が作った番組の原稿をアナウンサーとして読まされていただけだと、そのままの釈明が斎藤から大門へも成り立つから、

と出演見合わせの選択肢を与える。

いや、出ます。この仕事は私です。まるごと今の私自身なんです。それが斎藤さんの人生から押し流されるものなら、遅かれ早かれ、受け止めなければならないことなんです。
恵那

どんなに恋焦がれていても、報道することをやめない恵那。

その気持が通じていたかのようなタイミングで、
斎藤から凱旋出演を祝うはなむけの言葉と一緒にどうやら別れのメッセージが入ったようだった。

出演を終え、村井と変わって休憩室にいた岸本から携帯を受け取る。

「君と僕は相克の関係にある」という斎藤から「終わりにしよう」とのメッセージを見る恵那。序盤のラブラブパートはそのためだったのかと思うほど、悲しい恵那の慟哭が映る。

打ち切りになったフライデーボンボンでチーフプロデューサーだった村井が尾崎豊の「卒業」を歌う(似てた、笑)。結局、村井プロデューサーは左遷、岸本は経理に異動。あからさまな粛清、として。

村井さんはVTRを報道へ渡したら握りつぶされそうだと予想したのではないのかな。長く報道にいて飛ばされたのだから。局の姿勢をよく知っていたのではないのかな。だからそのままフライデーボンボンで放映した。私はそう思った。

恵那の「贈る言葉」もよかったね。長澤まさみちゃんの歌よかった。


結局、恵那は冤罪事件の記者としての出演だけでなく、番組のキャスターとして返り咲いた。

事件にはいい影響ばかりではなかったが、以前恵那が言っていたように、視聴者から憧れのまなざしを受けるようにもなっていた。

以前の上司が出戻りを引き受けてやるって決めてやったと、恩着せがましく恵那に声をかける。

でも、大丈夫なんですかね、私なんかを起用して。大門副総理のご機嫌を損ねるんじゃないですか?と言い返す。

上司は「お前の起用は視聴者対応だよ。会社としても慎重にならざるを得なかった」と会社の方針で仕方なくという手を明かす。「でも覚えとけよ。俺の下で、余計なことは死んでもさせねえ」と軽く脅しを加えて。

「余計なことはしませんけど、必要だと思うことはやります」

「ああ、やってみ。即クビ切ってやるよ」

真実を伝えられないなら、キャスターなんてただの嘘つき人形です。覚悟はしてますから、ご都合悪ければいつでもさっさと降ろしていただいて結構です。
恵那

なかなか憎らしい上司だが恵那も負けてはいない。強い。

にしてもこの業界、「30過ぎると」とか「更年期」とか「オバサン」とかセクハラとかエイジズムの言葉が飛び交うね。「おじさんの地雷」という言葉も出てきたことがあるし。闇も病みも深そう。


オンエアを中心に恵那の生活が回り始める。

さながらニュースエイトの背景の模様が流れるように、現実のニュースも次々と流れてそのスピードの速さを恵那が感じるように、私たちにも時代の流れの速さを感じさせる。

自分が追わなければならないと分かっているのに、
とにかく忙しく、時間がない。
あるいは私もついに、忙しい振りをして大事なことを忘れようとしているのだろか。
恵那

上の恵那のモノローグが流れる間、八頭尾山と、自転車で走る岸本が映し出される。再び髭を生やしている。

それがまだ彼が事件を追っていることを予測させる。恵那が忘れそうになっても岸本が忘れないでいるかもしれないという希望を感じる。

恵那に電話して話そうとするが、忙しそうな恵那とタイミングが合わない。

八頭尾山の商店街にある喫茶店に岸本が立ち寄る。店主と客の男二人が商店街の別の店の男のことを噂しているところを耳にする。

どうやらホンジョウ建託という八飛市の有力者の息子が話題のようだ。そして大門副総理が八飛市出身で、ホンジョウ氏は商店街の土地を全て持つ有力者であることが分かる。

斎藤はテレビ局を去ることになった。大門先生のとこにいくのか?という同僚の問には言葉で返事をせず。恵那を遠くから見る斎藤。

その恵那のところへ、岸本が八飛市で撮った写真とともに大門が八飛出身だとの情報を送る。


このまま斎藤が権力の犬になっちゃったら、男としての魅力も半減だし、話としても面白くないな〜😌(個人的な感想です)。

ドラマ的には斎藤は実は恵那のため、真実のために奔走してほしい、なんて願望、妄想を抱いてしまうけれど。そんなに甘くないかな(笑)。

なかなかしんどいことも多いけれど、恵那がんばれ。岸本もついてる。

真栄田郷敦くん、いじられるように「目力」とコメディパートも受け持ち、追い詰められたシリアスも演じてる。振り幅大きい。これからが楽しみな俳優さんだ。

あと4回くらいかな。

冤罪と報道の世界、政治の世界を丁寧に描いているこの作品、最後まで楽しませてもらいます❣