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雨戸探しとノスタルジー


天災ついでに。

引っ越し先で家を探す際に、つい聞いてしまいます。
「雨戸ってないんですか」

しばらく住むうちに、
あぁ、家が密集してたら無くても大丈夫なのね。
と、納得はしたのですが、なんとなく物足りませんでした。

今、防水板だガラス飛散防止だ、と言いますが、

大量の水が押し寄せて、大きな物が流れてきたら、
強い風で尖ったものが飛んできたら、

洪水地方に居たので、
全面をカバーする雨戸がないと思うと、ゾッとします。

サッシで水が止まるにしても、水圧を受ける雨戸があってこそ。

私は、
環境や状況が変わっても後悔しない設備を考える自信がない賃貸派なので
偉そうなことは言えないですが、

雨戸、一考の価値はあると思います。
日よけにも防寒にも、防犯にも、ガラスやカーテンの予備としてもお役立ち。

例外は雨戸が凍ってしまう寒冷地とは聞きますが、
雪国には住んだことのない私には、
窓の外が雪しか見えなくて、雪にガラスが押される、の恐ろしさを想像するだけでブルブルで、住んでる人は勇者。


色々言いましたが、
私はただ、子供の頃の、
台風で学校が休校になり、お留守番になった時の、

雨戸を閉め切った
薄暗く、
外の嵐の音がかすかに聞こえる、
静かな部屋で、一人本を読んでいる
あの時間が、

お手伝いなど、しなくてはいけない事だらけの身には、
とても贅沢に感じられて好きだったのかも知れません。

停電して暗くなるのもまた良し。

なんにもしなくていい理由になるから。

無理に動こうとせず、
構造的にしっかり守りを固めた建物で、
ジッとしてやり過ごしつつ、

晴れた日にどう片付ければ良いかを考える。

そういう日もあっても良いのではないでしょうか。


どんなに外が荒れていても、
大丈夫と思える雨戸を持てれば、
時には、視界を排した閉じ籠もりも良いものです。





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