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コロナ禍のセフレくんと穴だらけの野良人間

やっとこの話を出そうと思う。
結論もない、たらたらとした雑記だ。

※タイトルと話題の都合上18歳未満はこの先購読不可とさせていただきます。

コロナが出る前、友人知人たちの結婚報告が続いて鬱々としていた。

そして私はアラサーで恋人いない歴と恋愛スキルの低下がとんでもねえ事になっていた。

だからマッチングアプリを始めた。

仕事帰りに食事をした3人目の年下くんが見た目も好みで話も弾んだ。そしてその日に好印象っぽい返事があったので、そりゃもうすごく嬉しかった。

ああもうやっぱり思い出したくない。間抜けすぎる。私だけが好きで身体だけの関係が3年続いた。

好きだった間は
一人暮らし万歳だった私が「この人となら毎日同じ屋根の下で暮らしてみたいな」とまで思った。

一方で、次々と結婚報告をしていく友人たちを尻目に悲しくなってきた。

そして希死念慮が物凄く激しくなり、気がつけばマンションから飛び降りることを想像するようになっていた。

ある日、奴は嬉しそうに言った。「俺、最近仕事頑張ってさ、昇給したんだ」
私の心は軋んだ。昇給ありと求人票に書かれていた現職では6年経っても個人売上を上げても昇給はなくて不満がたまっていたからだ。

その日はなんかデリケートゾーンに違和感を覚えた。翌日からカンジダの症状だった。

もうこいつへの執着は断ち切らねば駄目だと思って、誓いとして耳にピアスを開けようと思った。(もちろんカンジダを完治させてから)

ピアッサーなんて生ぬるい。16Gのニードルとボディピアスを買って、夜中の3時に耳の軟骨に針を突き立てた。

軟骨は軟骨でも硬い。そして私はプロじゃないので貫通までに時間がかかったが、何故かその時は絶対諦めてやんねーからなと歯を食いしばった。

冬の洗面所でインナーしか着ていなかったのに私は汗だくになっていた。

そして血まみれの耳で真新しい銀色のピアスが輝いている。素晴らしい光景だった。この子(ピアスホール)を大事に育ててやろうと思った。

痛みの果てに理想の姿を目に焼き付けるというのは強烈な体験だった。もちろん大変だったが、正直、やみつきになりそうだと思った。

新興宗教で痛みや苦しみを伴う修行させて、修行後にあなたは生まれ変わったと祝福されるやつ、もしかしてこういう感覚なのだろうか。

肉と骨に穴を開けても、結局私はしばらく断ち切れなかった。そして病んでるのを隠すのを辞めた。するとアポの連絡はすっかり止んだ。

そんな中、祖母が亡くなった。棺の中できれいな花に囲まれて天に昇った。

葬儀の手伝い、厄介な親族のフォローを終えて放心状態のわたしは馬鹿になっていたのか寂しかったのか狂っていたのか、わからん。
気晴らしにセフに会おうと思った。

その時の返事はよく覚えてない。

とりあえず「もう会わないだろうから連絡先消しといて」とかだった気がする、冷たく突き放すことばだった。

悲しい時に慰めてもくれないんだね。人としてもゴミ過ぎんか。あ、やば、2年前なのにこのずさんなやりとり、思い出すとまだきついや。

でも今までメンタルこじらせるとブロックしたり非表示にしたり戻したりを繰り返してきた私だが、流石にこの人でなしな扱いには光の速さでブロック、削除、トークルームも全削除、キャッシュも削除した。

そうした中でコロナは5類になり、ウイルス規制の緩和とともに奴との縁は終わった。

その後、私は夜な夜なド⚫︎キに向かった。
ピアッサーをふたつ買った。そして今度は耳たぶに穴を増やした。

耳たぶのピアッシングは10代以来だ。

開け方は安全ピン、ニードルと何故か針にこだわっていた。それはなかなか通らない不安と苦痛を通り越して血にまみれた輝きが誇らしかったからだ。

しかし初めてのピアッサーは驚くほどあっさり、何の痛みもなく一瞬で耳朶(じだ)に穴あけとピアス装着を同時にこなした。

あっけないな。簡単過ぎて。

やっぱニードル開けって気持ちいいもんだったな。

2年前の冬にあけた軟骨ピアスは拡張して14Gを慣らし中だ。ピアッサーであけた耳朶のピアスはすっかり馴染んだ。

私の気持ちもやっと癒えてきた。といってもこれを書きながらちょっと苦しさを思い出した。

ちょっとまたなんかいい人と出会いたいなとかやっと考えられるようになってきたらまた11波とかなんとか。厄いねェ。あたし。

でもね、やっと地獄のような希死念慮は落ち着いてきた。生きて、やれることをやってやるよ。

またニードルピアッシングの苦痛と快楽に助けを求めるかもしれない。でもそれでも生きる快楽と希望になるならいいや。

ちなみに三十路は治りが遅いから軟骨ピアッシング考えてる人は長期戦で構えておくといいよ。

あとドンキピアッサーについてるピアスはステンレスの純度がイマイチっぽいから
2週間たっても痛みや膿が止まらなかったら金属アレルギー対応のやつに付け替えたほうがいい。(それでもダメならお医者さん行ってね)

最後はおばはんからのお節介で笑ってくれ。


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