初夏に潜った君へ

初夏の昼過ぎ、馴染みの公園の木下で眠っていたら、右の足裏が痒くなって目が覚めた。

むくりと起き上がって足の裏に目をやると、ほの赤いこぶができている。どうやら蚊に刺されたらしい。分厚い皮越しに僕の血を吸ったということか。

再びごろりと寝転がって木漏れ日越しに空をみる。足の裏がこそばゆい。

なんとなく去年の初夏を思い出す。昼寝から目覚た君が、僕の足裏を指先で触って、それから僕はこそばゆくなって起きたこと。

君は僕の足裏の匂いをしっているんだろうか。

君と連絡を取らなくなってからもう半年がたつ。今日、なんの用事もないけど君に手紙を書いた。特に意味もないけど聞きたいことができたから。

君の大事を思ってる。ちゃんと届くだろうか。

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