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強い男は怒りやすくて成功しやすい?

怒りについては昔から様々な議論が行われている。アリストテレスは怒りは時に役に立つといい、セネカは怒りは決して役立つような代物ではないと論じている。しかし、実際のところ、怒りは役に立つのか立たないのだろうか。進化心理学的には怒りは生存を有利にするような働きがあるという。怒りやすく攻撃しやすい性格は、自分の縄張りを維持し、広げることに役立つからだ。

また肉体的な強さは怒りやすさや攻撃性を高めうるという。なぜなら肉体的に強いということは、争いになった時にも有利に戦いを繰り広げることができ、戦いによる利得が大きくなるからだ。

今回取り上げる論文は、筋力と怒り傾向、闘争頻度、闘争での成功体験の関係について調べたもの。

恐るべき人間の怒りの論理
Formidability and the logic of human anger

この研究では、上記それぞれの指標を調査し、その関係性を男女別に求めている。

結果として、筋力が大きい男性は怒りやすく、闘争頻度も高く、闘争での成功体験も多いことが示されており、進化心理学の仮説は正しいのではないかと論じられている。

Q: 悲しみの神経基盤はなんだろう?

悲しみを制御する神経機構
Neural mechanisms of grief regulation

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