相転移と経済分析
金融市場と 経済を管理するためのより良いモデルを構築するための複雑なシステムアプローチ
A complex systems approach to constructing better models for managing financial markets and the economy
経済学の分析に複雑系の手法を導入することを提案した論文。
複雑系で出てくる言葉に相転移というものがある。
天国と地獄でもないが、何かを境に急に状態が変動することで、これは100度を超えた瞬間に水が蒸気になったり、0度を下回った瞬間に氷になるようなそんな現象を指す。相転移というよりもフェイズが変わる、とかのほうが言葉としてわかりやすいかもしれない。
これは水だけでなく、体の状態から景気変動まで様々なことに当てはまることのようだけれども、この論文では複雑系で用いられる手法を使って、サブプイライム危機の引き金ともなった資産担保証券に対する銀行のチェック体制の二極化変動をシミュレーションをかけて調べている。
これによるとちょっとしたノイズをきっかけに、チェック体制が全くチェックする状態からしっかりチェックする状態に一気に相転移することが示されている。
Q: 躁鬱の変動も相転移で説明できるんだろうか?
明日目を通す論文:
人間の運動活動振幅のスケーリング行動:双極性障害との関連
Scaling Behavior of Human Locomotor Activity Amplitude: Association with Bipolar Disorder
https://journals.plos.org/plosone/article?id=10.1371/journal.pone.0020650
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