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全国18万人の不登校さんへ告ぐ

文部科学省の調査によると、2019年度、小中学生の不登校は約18万人だったようです。過去最高を7年連続で更新したとかなんとか。

中学生の全国の生徒数との割合で言うと、3.9%が不登校という扱いになるそうなので、40人クラスだとしたらその内1名は不登校という比率になりますね。(数字がもし間違ってたら至急教えてください)

この数字を見て、皆さんはどう思うでしょうか?


1.不登校は選択肢の一つでしかない

そもそもわたしは、学校に行きたいのなら行けばいいし、行きたくないのなら行く必要はないと考えています。ですので、正直な話、「不登校は問題である」という認識が元からありません。

義務教育期間においては、しっかりと自分の人生を生きる上で必要な教育は受けて欲しいな、とは思いますけれども、その教育は学校で受けないといけない、とは考えていないんですね。

どこでだっていいんですよ。フリースクールへ行こうが、ホームエデュケーションとして家庭の中で学ぼうが。学び方(手段)は何だっていいんです。

こういう選択をする事が、あたかも「特別な事だ」とされている空気に、わたしは強く違和感を感じているんですね。

ですので、全国に18万人、不登校の方がいるという事を知って、「不登校が特別なことではなくなってきている感じがしていいなぁ」とわたしは思ったんです。


2.価値観は時代や場所によって変わる

普通とは何かを定義するのってとってもむずかしいですが、特別視されるという事は、「普通ではない」と見なされる事も意味しますよね。例えば、学校へ通うことが普通であって、通わないことは普通ではない(特別な事だ)という風に。

ですが、普通なんて言うものは、生きている時代や住んでいる場所によって大きく異なります。

例えば、「中学を卒業したら親元を離れて寮に入り、そこから高校へ通学するもんだ」という考え方があったとします。

みなさんは、これに対してどう思いますか?普通だと思いますか?普通じゃないと思いますか?

実はこれ、北海道で働いていた時に聞いた話なのですが、その地域ではそんなに珍しくない選択なんです。

その地域では、通学できる範囲には高校が1校しかないため、将来の選択肢を広げるために遠方の寮のある高校へ入る生徒がおり、それは特別な事ではないということでした。

実際に、別の地域ですが北海道出身の友人がまさにそのパターンで、高校から親元を離れています。北海道、広いですもんね。隣町へ行くのに車で30分とかかかってたもんなぁ。都内だと隣町って歩いて数分とかじゃないです?

しかし、例えばこれが東京だとしたらどうでしょうか。わたしが知っている範囲では、15歳で親元を離れて寮に入るという話は聞いたことがありません。何か特別なスポーツ奨学生でもない限りそういうケースはないように思います。

では次に、「高校を卒業したら大学へ進学するもんだ」についてはどう思うでしょうか。

近年の高校生の大学進学率は約54%ほどです。みなさんが思うより多いでしょうか。少ないでしょうか。

少し無理矢理ですが、全体の過半数は越えているので、大学へ進学することが“普通”だったとします。

では比べてみましょう。

みなさんが15歳だとして、保護者の方を45歳だとします。2021年に45歳の方が18歳だった当時(1994年頃)の大学進学率は約30%です。当時の価値観はよく知りませんけれども、大学へ進学する人は多くない、つまり特別な存在だったかもしれませんし、もしかしたら、大学へ進学するのは、一部の頭のいい人たち(?)だったのかもしれないですね。

今の時代では“普通”だったとしても、約30年前の価値観では“特別だ(普通ではない)”、そんな事だってあるんですよ。30年前なんてそこまで遠い昔の話ではないのに、普通の価値観は変化しちゃうんです。おもしろいですね。

何が普通で何が普通じゃないか(特別か)は、生きている時代や住んでいる場所によって違ってきます。


3.何を基準として生きるのか

わたしが言いたかったことはこれです。

あなたが生きて行く上で、指針とすべきは、世間の常識や世の中の普通などの、誰かの基準ではなく、あなたが自分の人生をどう生きていきたいかという、あなた自身の基準です。

自分で考えて、実行して、その結果の責任を取るのであれば、何をしたっていいのです。

全国には18万人も、学校へ行かない事を決めた人たちがいます。不登校は決して特別な事ではありません。ただの選択の一つなんです。

そしてたとえあなたの周りで同じような人が見当たらなかったとしても、全国には18万人、不登校の人がいます。決して一人ぼっちではありませんからね。大丈夫です。

せっかくの機会ですから、自分の基準で人生を歩く練習をしているんだと思ってみてください。学校へ通っている同級生たちも、自分の人生を歩くために、いつかはその練習をしなくてはいけません。あなたは先にその練習をしているんです。

ぜひとも、いろんな景色を見ながら、自分の人生の価値観をクリエイトして行ってくださいね。応援していますよ。

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