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コロナ禍の結婚式(12/19代々木クルック)

やっとこの日を迎えられた。

そんな思いで目を開けた朝だった。5:45、日の出前、結婚式当日。天気予報は晴れマーク。最高気温9度。

昨日のうちに買っておいたコンビニおにぎりを頬張りながら、「いよいよだね」と隣に座る旦那さんと話す。少し緊張交じりに笑顔を作ってくれた。
ホテルを出たのが6:45。ここから結婚式会場になっているレストランへ向かう。土曜日の朝の東京はとても静かだった。


7:30会場入り。昨日用意したアルコールのハンドジェルとマスクケースは、席次表と一緒にテーブルセッティングの主役を演じている。そんなところにコロナの影を感じた。
私はそそくさと支度に取り掛かる。挙式は10:40からだというのに、メイクさんやプランナーさんにカメラマンさんなど多くの人が私たちの結婚式のために準備をしていてくれた。もう、私はここから泣きそうで。いろんな想いが溢れそうになってはぐっとこらえていた。

支度を終え、旦那さんと合流すると前撮りがスタート。カメラマンさんの指示で見つめ合う度に、旦那さんの瞳にはきれいにしてもらった自分が映っているのが見えた。このウェディングドレス姿を大好きな人に見てもらえること、とてつもない幸せだった。結婚式をする、という選択をしてよかったと心から思えた瞬間だった。


そうこうしているうちに、うちの両親も親族'sも到着。身内だけの小さな小さな結婚式がもうすぐ始まるところで、親族の写真撮影。これがもう和気あいあいで。カメラマンさんの凄腕と親戚'sの愉快な雰囲気が合致して、それはもう楽しく盛り上がった撮影会だった。従姉ちゃんが写真を撮りまくる。笑 挙式中もたぶんカメラマンさんの次に写真を撮ってたんじゃないかな。


挙式。お父さんにエスコートしてもらって、お母さんにベールダウンしてもらう。これは両親の夢を叶えたカタチになった。娘として叶えてあげたいと思っていたから、感慨深いものがあって。もううるうる。緊張を感じてる余裕がないくらい、今までのことを振り返って両親への感謝と今日を迎えられた喜びに溢れていた。お父さんと腕を組んで歩くこと、もうないんじゃないかなと思うと少しさみしいね。


ガーデンでの人前式を選んだ私たち。誓いの言葉は、お互いのことを思いながら手紙を書き、挙式まで秘密にしていた。プランナーさんと自分たちで作り上げた結婚式に1%のサプライズを、と思って。これが想像をゆうに超えるくらい涙腺を刺激した。旦那さんの誓いの言葉でもう泣けた。自分のなんてとてもちゃんと読めなくて。時折ベールの隙間から見える緑に目をやり、気持ちを切り替えようとしたけれど、ずっと声が震えていた。その後、指輪を交換して結婚証明書にサインして誓いのキスして。順番を覚えていないくらい、最初から最後までいっぱいいっぱいで。でも、誓いのキスにもう1回のコールがカメラマンさんから来て、もう1回キスしたところなんかが私たちらしい。一気にカジュアルな空気になった。あのもう1回コールは一生忘れない。笑


それから会場はレストランに戻り、会食。私はヘアチェンジをして、憧れだったラプンツェルのような編み込みにお花を飾った。今度は私の夢が叶った瞬間で。両親にも親戚にもみんなにこのヘアスタイルを見てもらいたくて、何度もくるくる回ってひどくご機嫌だった。お食事もひとつひとつが本当に美味しくて、写真には幸せそうにお芋の前菜を頬張る私の姿がある。そんなのほほんとした会食の間に、両家の母からの手紙があり、これがサプライズだったものだから涙が止まらなかった。粋なことする母親’sだなぁ。笑 プランナーさんの計らいかもしれない。


最後の両親への感謝の贈り物は、オーダーメイドで作ってもらったおまもり。ずっとずっと健康で幸せに暮らしていけますようにと祈りをこめて、お寺さんに作ってもらったんだ。手渡すときにひどく泣けてしまって。思わず両親に飛びついた。こうして振り返るだけでも涙が出てしまいそうになる。



夢のような時間だった。

コロナ禍ということで、友達を呼ぶことを諦めた。夏の挙式を諦めた。でも、だからこそ家族を大事にした結婚式ができたと思う。制限されることは窮屈だけど、それだけかそこから何かを見つけられるかは心次第。私はこの形で結婚式ができて、本当に良かったと思ってる。何も後悔はしていない。

もう二度と戻ってこない時間だと思うとさみしくてたまらないけど、来年もそのまた次の年も思い出してはハッピーになれる素敵な時間だったと思うんだ。



ここまで結婚式を一緒に作り上げてくれた、ウェディングデザインラボの西田さん。ヘアメイクの山口さん。カメラマンの佐藤さん。ムービーの斉藤さん。そして、代々木クラックのスタッフさんたち。

幸せな時間をどうもありがとうございました。一生忘れないように、ここに記します。





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