教材の思想

noteの記事が10ヶ月も空いてしまいました。
何をしていたかというと、教材を作成していました。
自分の講座で使うオリジナル教材です。
どこで何を教えるかという「学習内容の順番」、
その考え方を「テキストの思想」と私は言っていますが、
出来上がったものを見て「与太郎式」を再確認しました。
Javaのテキストですが、他校にはない特徴です。

1.徹底理解

理解をするためにはどうしたら良いかを考えた配置です。
段階的に配置することで、「一括りにして覚えない」こと。

メソッドの定義はクラス定義の後ではなくて、
基本文法の中でmainメソッドから呼び出す形です。
これは日本ユニシス(現:BIPLOGY)から委託されていたとき、
私が要望を出して実現されましたが、ほかにはありませんね。

「便利」と言いながら、便利さが伝わらない内容であることも排除しました。
JSTLを使うと極力Javaコードを入れない書き方ができますが、
それを説明するのに<c:out>くらいしかないと、理解しにくいですね。
<c:choose>や<c:forEach>くらいは入れたいところです。
DAOパターンも
「データベースが変わっても他のクラスに影響させない」
と解説しますが、実際の教育現場でデータベースを2つは使いません。
それを私のテキストでは「テキストファイル入出力」で補っています。
ファイル入出力も説明しないスクールもありますが、
敢えて、ファイル入出力を入れて、そこでDAOを使います。
データベースの部分でDAOを「使い回せる」ことが理解できます。

2.徹底的な実習

各章ごとの実習問題のほかに、総合演習を入れています。
新入社員研修の場合は日程の都合で割愛する場合もあると思いますが、
充分な日程があれば、実習に充てられるだけの問題数があります。
コンソールアプリの段階でメニュー画面を作るシステムの開発があります。
そこでは、ファイル入出力やDAOも含んでいます。

3.効果的な復習

段階的にということは、
「前にこれやったよね」という復習が可能になるということです。
オーバーロードはmainメソッドから呼び出すメソッドで教えていますから、
コンストラクタのオーバーロードの時に復習ができます。
ファイル入出力でDAOパターンを学んでいますから、
DBの時に「DAOパターンってやったよね」と復習ができます。

《感想》

簿記のテキストは書いたことがありますが、
Javaは初めてだったので、苦労しました。
で、結局10ヶ月もかかってしまいましたが、
自分なりの方針を立てて書けたと思っています。



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