ある意味赤ん坊のように勉強している

僕はドイツに留学する前までは「文法マニア」でした。

しかし、その勉強法の根本的な欠陥というのは、「ドイツ語から日本語には訳せるけれど、その逆はとことん弱い」というものです。

日本語への「訳し方」は知っているけれども、使い方が分からない。

和独辞典には載っている単語の区別がはっきりと書いていない。たまたま日本語に訳すと同じになる、本当は全然意味も使い方も違う単語が隣り合わせになっている可能性もあります。

それでも一度目のドイツ留学では、あまり徹底的に取り組まなず、「通じれば良いや」と思っていました。

その結果、二度目のドイツ留学である今回は、真剣に取り組んでいます。

ニュースやドラマ、授業中の会話を聞きながら、「どの人が、どのような状況で、どのような文脈で、どのような単語を使っているのか」に注意するようにしています。

知らなかった単語は調べる。

知っている単語の知らなかった使い方は覚える。

一番難しいのはTPO。「この単語を使っているのを聞いた」と言っても、どの年代の人が、どの性別の人が、どの社会的背景の人が、どの教育水準の人が言っているかで、使われ方が変わります。

単語の後ろには、こんなにたくさんの背景情報があったなんて。

これが「知っている」と「使える」の間にある大きな隔たりだったなんて。

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ネイティブの話し方をじっくりと観察しているという点では、僕は赤ん坊と同じような勉強の仕方をしています。

でも、大人になると、何もヒントがない状況でいきなりチンプンカンプンの会話に放り込まれても、単語はスルスルと指の間を流れ落ちていって、何も身に着かないんですよね。

しかも、大人って何かと忙しいですし、失敗は大事な学習プロセスとは言え、ある程度の年齢になり、ある程度言語が話せるようになると、悪気ない一言が失礼と受け止められるリスクもあります。

もう赤ん坊のようには扱ってくれない。

その分、大人には、文法書とか、用語集とか、インターネットとか、たくさんのチート級の武器が用意されていて、これらを使って鍛錬することで、ようやく全く知らない言語をアンテナでキャッチできるようになります。

何だかだいぶ遠回りした気もするのですが、最終的に正しい場所に来られたのであれば良いかなと思います。

メモ帳は欠かせませんが、そればかりしていると肩が凝るので、やる気が出ないときはただ聞き流す程度に聞いています。

語学はやっぱり量がモノを言いますね。

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