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[28] 第二子誕生@助産院の経過報告

7月30日土曜日、次男を出産しました。
楽しみにしていた助産院での自然分娩は、想像もつかない展開を迎えつつ、想像していた以上に素敵な経験となりました。少し長くなりますが、まだ記憶が鮮明なうちに、その過程を記録したいと思います。

出産2日前  【7月28日(木)/38週3日】
38週健診で、お産が間近なことが判明

28日午後、38週健診で助産院へ行きました。37週までは胎児の体重経過観察のため嘱託医による健診だったので、助産院へ行くのは実に1ヶ月半ぶり。Google Mapでは徒歩20分となっていたのに、臨月だからか猛暑だったからか片道30分以上かかり、いい運動になりました。

温めておいたバースプランを提出し、NSTやエコーをした後に内診。すると、子宮口が3cmほど開いて柔らかくなっており、子宮頸管もなくなっているとのこと。いつ陣痛が起きてもおかしくないという説明を受けました。自分では特に自覚症状なく、てっきりまだまだ先だろうと思っていたので、驚きながら帰宅しました。

そして、その晩からさっそく少しずつお腹や腰周りに鈍痛を感じ始めます。助産師さんに連絡しておこうかと思うも、いわゆるプラシーボ効果か?! と迷っているうちに寝落ちし、そのまま何事もなく翌日の朝を迎えました。

出産1日前 【7月29日(金)/38週4日】
前駆陣痛⁉︎ 親友が遠方から駆けつける

実は、私には25年来の親友(春ちゃんといいます)がいて、現在は愛知県在住なのですが、助産院で産むと決まった時から「タイミングが合えばぜひ立ち会いたい」と言ってくれていました。春ちゃんは2児を育てるワーママで、今月は特に忙しいというのは知っていたのですが、一応健診後に結果を伝えたところ、なんと金曜の仕事後に東京に駆けつけてきてくれることに! しかも日曜は仕事のため、土曜夜にとんぼ返りをするとのこと。

とても嬉しい反面、無駄足になる可能性も大いにあり申し訳なかったのですが、彼女自身が決断して来てくれるのだから、もし産まれなくても久々の再会を楽しんでもらおう! と思うようにしました。そして、できるだけそのタイミングで産めるように念じながら、日中は日課のウォーキングは休みにして、家を整えたり、作り置きをしたりして過ごしました。

午前と夜に一時的な鈍痛がきて、特に春ちゃんが到着してからはしばらく10分間隔で続くこともあったので、助産師さんにも一報を入れたのですが、またも本陣痛にはつながらず。春ちゃんと冗談半分で、立ち会えたときのシュミレーションをしながら眠りにつきました。


出産当日  【7月30日(土)/38週5日】
焼肉ランチ → 本陣痛 → 出産

そうして迎えた、穏やかな30日の朝。愛知県に住む春ちゃんは、31日(日)も仕事のため18:30には我が家の最寄駅を出発しないといけません。朝から何の兆候もなく、夕方までに出産することはまずないだろうと思いながらも、室内でスクワットをしたり足踏みをしたりし、昼には願掛けの意味も込めて、焼肉を食べに行くことにしました。

するとなんと、家を出て歩き出した時点から、前日とは比べ物にならないほどの痛みが襲ってきます。「ああ、これ前回の出産時の陣痛と似てる!」と思い、焼肉屋で陣痛の間隔を測り始めると、もう10分間隔に。でもこの時点では「イタタタ…」と言いながらも完食できるレベルでした。

帰宅したのが13時半ごろ。助産院にも連絡を入れ、陣痛の間隔がもっと縮まりお尻のほうに押される感覚が強くなってきたら来るようにとの指示を受けました。14時半ごろにはさらに痛みが強まり、「お尻のほうに押される感覚」というのは正直ピンとこなかったけれど、このまま家で陣痛逃しをするのは厳しいと思い、助産院へ向かうことに。「家族みんなで来てください」と言われましたが、ちょうど息子が昼寝中でよく眠っていたので、息子と夫を置いて、春ちゃんと2人でタクシーで行きました。

15時ごろに到着し内診をしたところ、子宮口はすでに6〜7cmに。痛みも増す一方で、改めてこのタイミングで向かってよかったなと思いながら、ひたすらに陣痛に耐えました。横向きになったり、四つん這いになったりしましたが、最終的にはバランスボールに身をゆだねている時間が長かったです。好きにいろいろな体勢でいきみ逃しができたのと、何より春ちゃんが終始腰をさすってくれていたことが、とってもありがたかったです。

16:30ごろ、陣痛に苦しんでいる様子

16時過ぎにようやく夫と長男も到着し、予定していたZOOM中継&録画を開始。誰を招待するかはっきりと決めておらず、その場で義実家や姉に声をかけてもらうも、実際に中継に入れたのは仲のいい義理の妹のみ(実の両親に対しては複雑な心境を抱いており、最後まで連絡できなかった自分がいました)。中継開始の時点ではかなり陣痛がひどくなっており、いきなり呼ばれて入った妹はさぞ驚いたことと思います。

そうこうしているうちに子宮口が全開になり、いきむタイミングに。はじめはいきみ方を思い出せず、より苦しんでいましたが、一度感覚を取り戻してからは比較的順調に進んでいきました。そしていよいよ疲れてきたなというタイミングで、助産師さんから「頭が見えてきたから手を伸ばしてごらん」と言われ、出口あたりに手を伸ばすと、ふさふさ頭の感触が!!

その頭にパワーをもらってから、一気にいきめました。そしてスルスルーと頭と身体が出てきたのが、17時12分。助産院についてからは2時間ちょっとのスピード出産となりました。まさか春ちゃんがいる間に生まれるとは思っていなかったのですが、春ちゃんは出てきた胎盤も見て、臍の緒を切り、赤子の体重当てっこゲームに参加し、最後に記念撮影もした上で愛知へと帰っていきました。

ZOOM中継&録画について

実は出産中、ZOOM中継の恩恵に一番与っていたのは、夫と長男。夫はもともと血が苦手で、自分も見たくないし長男も立ち会わせたくないと言っていました。今回も、実際のお産には助産師さんと春ちゃんが立ち会い、二人は陣痛時はちょくちょく応援に来てくれていましたが、本格化してからはずっと別室で画面越しに応援してくれていました。

あとで録画を見たら、「ふー、ふー」と必死にいきみ逃しをしている私と、タコの口で呑気に「ふー、ふー」と言っている父子の顔が交互に映るシーンや、「赤ちゃん生まれたよー」という助産師さんの声を聞いて、つい2人で別室から駆けつけ、血溜まりを見て驚き即退散していくシーンなど、クスッと笑える場面も所々ありました(後者はトラウマになってないといいのですが)。

ZOOMというツールがあったからこそ、私も妹や夫、長男のエールを受けながら頑張れたし、彼らも彼らなりのやり方でお産に関われました。また、自分でも後からお産の状況を把握できること、当日都合のつかなかった姉や大事な友人にも後から見てもらえることも録画の大きなメリットでした。文明の利器と、それを使おうと思った自分のひらめきに感謝です。

そして何よりも、春ちゃんがいてくれてよかった!

もう、この一言に尽きます。自然分娩で、苦しんだ時間は短く、一般的には安産だったとはいえ、しんどさの最大風速は変わらず、もう2度と経験したくないくらい、とっても大変でした。

そんな中、春ちゃんの温かい腰さすりは絶妙で、途中で夫も代わろうとしてくれたのですが、ぜんぜんしっくりこず、ほとんどずっと春ちゃんにさすってもらっていました。「もうすぐだよ!」「頑張ってるね」などの温かい言葉、そして力強い手握りもエネルギーになりました。

このコロナ禍の中で、信頼できる人に助けられ、温かい雰囲気の中で出産できたこと、医療介入なしの自然な出産というものを体験できたこと、ZOOM録画ができたこと。全て助産院ならではなので、本当にこの選択ができてよかったと思いました。

奇跡のようなお産を終え、助産院での日々も過ぎ、ようやく退院して新生児との日常が始まりました。助産院での入院生活については、また別の記事でお届けしようと思います。引き続きマイペースな更新になると思いますが、見守っていただけると幸いです。

長くなりましたが、読んでいただきありがとうございました。
それでは、また*

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