行列つくる合理性のなさ②

良識ある人は、ラーメン屋の行列に並ばない。
その理由をわかりやすく説明する。

公共財は、いくら使ってもタダである。
公共財とは、道路、橋、消防署などに限らない。
空気、日光、音のようなものも含まれる。

企業の活動は、公共財を使って行われる。
運送会社は道路をバンバン使うし、
工場は、煙突から煙を出している、
火葬場は、周囲の雰囲気を変え、地価を下げる。
道路も、きれいな空気も、街の外観も公共財である。
それを消費しながら営利活動をしている。
この企業の外にかかる負担もしくは迷惑を「外部コスト」という。

そして、ラーメン屋の行列も、外部コストである。
店の敷地の外を使って営業をしているからだ。
通行人や近所にいくらか負担をかけている。
それ自体は、他の企業同様、仕方のないことである。

良識がないと言える理由は、ラーメン屋に
外部コストを抑える努力が無いからだ。
むしろ、行列を誇りに思っているようにさえ見える。

普通の企業は外部コストを「ネガティブなもの」と認識している。
工場は、排煙をきれいにしようと努力する。
火葬場はなるべく住宅地から離れた場所に作ろうとする。
みんな外部コストを配慮して営業する。

「行列の出来る店」
外部コストを堂々とキャッチコピーにするような店には良識がない。
そして、その行列に加わる客にも良識があるとは思えない。

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