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5分でわかる静脈産業の市場

皆様こんにちは!
今、もっともDXとサーキュラーエコノミーに熱い男、健一です!
私は産業廃棄物やリサイクルを中心とした事業会社出身で、この産業にDXをもたらすべく、廃棄物業界向けの配車システム「JOMYAKU」を手がける会社にジョインしました。
このブログには業界の方も、そうではない方も見に来ていただけるように、わかりやすく解説をしていきたいと思います!
今回は、静脈産業の市場について解説していきたいと思います。

静脈産業の市場規模

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静脈産業をどこで分けるかという議論はあるのですが、大きく分けると「産業廃棄物」「一般廃棄物」「鉄リサイクル」などが主要な静脈産業の位置付けになるのではないでしょうか。
その市場規模は、全体で約7兆円ほどにもなり、日本でも決して小さな市場ではありません。部材等のリサイクル市場まで入れると、「約12兆円」とも言われています。
また一際目立つのは、業者の数です。
産廃の許可業社の数を数えても「約11万社」もおり、金属関連などの業者も入れると全体で「12万社」にもなると言われています。
これほど業者数が多い背景は、この業界が不法投棄などの歴史背景をもとに規制に縛られていることにあります。
産業廃棄物は各都道府県の許可が必要であり、さらに一般廃棄物については各市区町村からの許可を取る必要があるため、地場産業としての意味合いが強く、地場地場で小さく業者が生き残る構図ができていったのです。
許認可についても収集運搬については、車両と必要書類が揃えれば取得ができるという点も業者が多い理由の一つです。
またそのほとんどが、家族経営の中小零細企業となります。

静脈産業の国内トッププレイヤー

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※事業分野が多岐にわたる企業については、廃棄物・リサイクル部門の売上のみを記載

最近では、国内の静脈産業にもある程度規模感をもつ企業が現れ始めています。
アサヒホールディングスと松田産業はどちらかというとレアメタルや貴金属事業が主体であるため、純然たる静脈産業と言っていいか微妙なところではありますが、関西拠点の大栄環境や建廃最大手のタケエイと大手リサイクラーのリバーホールディングスが経営統合してできたTREホールディングスなどは純然たる静脈産業の代表企業と言えます。
日本の静脈産業も後継者問題やドライバー不足などの問題もあり、今後より再編が進むと予想されています。
また、規模を持つようにならなければ、メガトレンドのカーボンニュートラルやサーキュラーエコノミーの実現が難しいというのもあり、これからM&Aなどを積極的に仕掛けてくる企業も出てくるでしょう。
現状は、1,000億円に届く企業は少なく、何兆円と稼ぐ動脈産業に比べれば、規模感はまだ小さいと言わざるを得ないでしょう。

海外の静脈産業トッププレイヤー

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海外の静脈企業は日本の企業と桁が違います。
2021年5月に1位のヴェオリアは2位スエズを約260億ユーロで買収を発表し、売上高370億ユーロの超巨大企業が誕生することなになります。
世界には1兆円を超える静脈メジャー企業が複数できており、これは日本にも関係する話です。
ヴェオリアはヴェオリア・ジャパンを設立しており、水処理の分野を中心に産業廃棄物やプラスチックリサイクルの施設を建設したりと動きが活発化してきています。
2019年には豊田通商、小島産業と共同で日本で最大規模のプラスチックのマテリアルリサイクルを行う、株式会社プラニックを設立しております。

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まとめ

・日本の静脈産業の市場は約7兆円規模
・プレイヤー数が12万社と非常に多い
・日本の静脈産業の代表企業でも約1,000億円規模
・今後、業界再編は社会的背景もあり進む見込み
・海外には数兆円規模の静脈メジャー企業がいて、日本にも進出

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