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ガーナの生理用品

私はガーナの学校で性感染症や若年妊娠等のヘルストーク(保健指導)をしている。
ガーナでは若年妊娠による女子生徒の退学や児童生徒の性交渉、月経期間の欠席等が問題になっている。

ヘルストークに際して、実際に現地の方に話を聞くと、「女子学生は生理用品を買うためのお金を得るために、男性と性交渉をしている」という驚くべき話を聞いた。
日本でいう援助交際がガーナで起きている。
中学生だけでなく、小学生までも性的搾取の対象になっているとのこと。

近所の中学生に話を聞くと、上記は身近な話であるし、家庭的にも金銭的余裕がないため生理用品としてトイレットペーパーの芯や布を使っている人が多い。
数名の中学生女子に話を聞くと、布を使っている生徒が多い印象を受けた。
布のあて方や交換の際の処理の仕方、洗い方まで教えてもらった。それらの知識は、私の地域では中学生女子の一般常識として浸透しているようだ。

ただ、使い捨ての生理用ナプキン(こちらではパッドという)と違い、布やトイレットペーパーの芯だと服についてしまう可能性が高くなる。
服に経血がついていることに関して、周囲からからかわれたり、本人が羞恥心を感じたりという結果、冒頭でも述べたように月経期間は欠席するという児童生徒が出てくる。

実際に使い捨ての生理用ナプキンの価格はというと、1回分1〜2セディ(日本円で約12〜24円)である。
日本だと、ブラックサンダーすら買えない価格。
それでも、そのための費用を工面するのはとても難しいことなのだ。
1セディがあれば晩ご飯のシチューの具が買える。1セディがあれば主食を1人分買える。
家族が生きていくために少女たちの心と体が傷ついていると考えることもできる。

もちろん金銭的に余裕のある人は、毎回使い捨ての生理用ナプキンを使用している。
首都にはタンポンも売っているし、月経カップだって手に入る。
NGO等の団体が介入している学校なら、月経カップや布ナプキンが定期的に無償提供される。その一方で、月経期間は安心して学校に通えない子どもたちがいる学校がある。同じ地域なのに。

そんな現状を知っていくと、布ナプキンの普及活動の重要性は高いと思う。
ただ、私自身、使い捨て生理用ナプキンやタンポン、月経カップ、トイレットペーパーの芯等の生理用品を使用したことはあるものの、布ナプキンの使用経験がない。
そんな奴が普及だのと騒いでも何の説得力もないため、まずは自分で作って試してみようと考えている。

現地で布ナプキンを求める声は多い。
急務。

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