ローズろうやま

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横溝正史『白蝋仮面』を読んで※ネタバレ注意

こんばんは。横溝ジュブナイル、今回は『白蝋仮面』の感想などを投稿します。ネタバレを盛大に含みますので、ご注意ください。また、本編のほかに『バラの怪盗』『蛍の光事件』という二つの短編も載っているので、そちらについても少し触れたいと思います。 『白蝋仮面』というのは、変装の名人で、宝石などを狙う怪盗です。若い男にもおじいさんにも、簡単に変装で化けてしまいます。ほかの作品の「まぼろしの怪人」と設定がよく似ています。また、白蝋仮面は宝石などを盗むことをおもな目的としていますが、目的

    • 横溝正史『蝋面博士』を読んで※ネタバレ注意

      こんにちは。9月になっても、まだまだ暑いですね。そんな暑いときには、ゾッとする探偵小説を読むのもいいと思います。 今回は横溝ジュブナイルの『蝋面博士』の感想などを投稿します。また、この作品は『蝋面博士』のほかにも、3つの短編が掲載されています。その短編の中でも『燈台島の怪』という話が、個人的にすごく好きなので、それについても述べたいと思います。ネタバレを盛大に含みますので、ご注意ください。 『蝋面博士』とは、蝋でできたお面で素顔を隠した男のことです。人の遺体を蝋で塗りかた

      • 横溝正史『真珠塔・獣人魔島』を読んで※ネタバレ注意

        こんばんは。横溝ジュブナイル、今回は『真珠塔・獣人魔島』の感想などを述べていきます。ネタバレを盛大に含みますので、ご注意ください。 この作品は『真珠塔』と『獣人魔島』という二つの物語からなります。どちらの物語にも、いつもと同じように、御子柴くん、三津木さん、等々力警部が登場します。 私は個人的に『真珠塔』の話の方が好きでしたが、皆さんはいかがでしょうか?それでは『真珠塔』の方から順に感想などを述べていきます。 ◆真珠塔◆ 真珠塔というのは、ある人物(残念ながら殺害されてし

        • 【愚痴?】中日に苦戦するカープ

          こんにちは。天気が悪いですね…。 今日もまた、カープについて書きたくなってしまいました。素人目線でつらつらと書きます。 カープ、昨日は快勝でしたね!菊池さん矢野さんのホームラン!大瀬良さん6勝目!1安打しか許さず。素晴らしいゲームでした。そして首位奪還。 首位を奪還できたカープですが、「中日ともう少し互角に戦えていたら…。」と、どうしても思ってしまう私です。現在、中日相手には7勝11敗と、借金を4つ作っているカープ。特にバンテリンで勝ち越すのは至難の技になってしまっていま

        横溝正史『白蝋仮面』を読んで※ネタバレ注意

          Xの投稿にうんざりし始めたカープファンの愚痴

          こんばんは。いつもは探偵小説の感想を投稿していますが、実は野球も好きです。カープは箱推しで、ホークスの一部の選手も応援しています。 私はXでいくつかのカープ関連のアカウントをフォローしています。カープ球団公式、新聞社のカープ担当、非公式のカープブログ執筆者などです。ほかにも#carpで検索し、勝ったときの皆さんの喜びや、負けたときの嘆き、采配への意見なども拝見しています。役に立つ情報を見つけることもあります。 しかしながら、他球団のファンが、上記のようなアカウントに対して

          Xの投稿にうんざりし始めたカープファンの愚痴

          横溝正史『姿なき怪人』を読んで※ネタバレ注意

          こんにちは。横溝ジュブナイル、今回は『姿なき怪人』を読みましたので、感想などを記載します。ネタバレを盛大に含みますので、ご注意ください。 『姿なき怪人』は200ページ以上の長編であり、次々に事件が起きます。無理な展開はあまりなく、「ついて行けない」という心配はないと思います。今回も御子柴くん、三津木さん、等々力警部が登場します。また、そのほかに『あかずの間』という15ページほどの短編が載っています。こちらの短編についても、少し触れたいと思います。 『姿なき怪人』というのは

          横溝正史『姿なき怪人』を読んで※ネタバレ注意

          横溝正史『幽霊鉄仮面』を読んで※ネタバレ注意

          横溝ジュブナイルの読書感想文シリーズ(?)、今回は『幽霊鉄仮面』です。ネタバレを盛大に含みますので、ご注意ください。 今回は、300ページ近くのガッツリ長編です。ボリュームとしては「長い」「飽きる」という感じは決してありませんでした。しかし、展開がかなり多く、「犯人がサメに足を食べられる」「日本を抜け出してモンゴルに行き、そこで原住民と戦う」など、ちょっと想像を絶するストーリーもあるため、「ついていけない」と思う人もいるかもしれません。 いつもと同じく、御子柴くんと三津木

          横溝正史『幽霊鉄仮面』を読んで※ネタバレ注意

          横溝正史『風船魔人・黄金魔人』を読んで※ネタバレ注意

          こんばんは。暑すぎますね。 横溝ジュブナイル、今回は『風船魔人・黄金魔人』の感想などを投稿します。ネタバレを盛大に含みますので、ご注意ください。 この本は、「風船魔人」「黄金魔人」という、まったく別の二つの話(それぞれ100ページくらい)から成ります。どちらにも御子柴くんと三津木さんが登場します。そして、どちらの話にも挿し絵があるのが新鮮でした。また、どちらの話でも、誰一人殺されません。ちょっと怖い事件が起き、その謎を解くタイプなので、「殺人とかそういうのはちょっと…」とい

          横溝正史『風船魔人・黄金魔人』を読んで※ネタバレ注意

          横溝正史『怪獣男爵』を読んで※ネタバレ注意

          横溝ジュブナイル、今回は『怪獣男爵』の感想などを投稿します!ネタバレを盛大に含みますので、ご注意ください。 今回は金田一先生も御子柴くんも登場せず、等々力警部と小山田博士が奮闘しますが、それについてはまったく違和感はありませんでした。 怪獣男爵という存在 「脳を移植する」という、実際はないけど、でもあってもおかしくない。絶対にないとは言えない。そんな少しSFチック(?)な設定が、何とも言えない奇妙さを醸し出しています。ほかの人の体を借りて、第二の人生を歩む…うん。ちょっと

          横溝正史『怪獣男爵』を読んで※ネタバレ注意

          横溝正史『黄金の指紋』を読んで※ネタバレ注意

          横溝正史のジュブナイル、今回は『黄金の指紋』の感想などを書いてみます。※ネタバレを含みますので、ご注意ください。 怪獣男爵が出てくる話は、すごく面白いですね。『怪獣男爵』や『大迷宮』の感想なども、いずれ投稿したいです。怪獣男爵は大悪党ですが、部下の音丸は、なぜかあまり嫌いになれません…。たとえ悪党の部下でも、家臣(?)のために忠実に働き、信頼を得る姿は見習いたいと思ってしまいます。 ・犯人は途中から分かるスタイル 今回は2つのグループが、それぞれ違った目的で悪事に手を染め

          横溝正史『黄金の指紋』を読んで※ネタバレ注意

          横溝正史『迷宮の扉』を読んで※ネタバレ注意

          最近、横溝正史のジュブナイルにハマっており、今回は『迷宮の扉』の感想や、腑に落ちない点を記載します。盛大にネタバレを含むため、ご注意ください。 とても面白く、スリリングでしたが、以下の点がよく分かりませんでした。 1.一つ目の事件(誕生日の使者殺害) 使者を殺害したのは緒方ですが、降矢木五百子はそのことを把握していたでしょうか?その日は月奈児の誕生日会ですから、五百子も緒方も、全員家にいたはずです。ですから、緒方が外出したなら、五百子は気づいたはずです。いや、もしかしたら

          横溝正史『迷宮の扉』を読んで※ネタバレ注意