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『病室で念仏を唱えないでください』 第6話から

本日放送の『病室で念仏を唱えないでください』第7話を前に、前回の第6話を振り返っていきます。


釈迦の教え「サイの如く」

人は、サイのように、群れずに一人で生きていけ。しかし、明敏で信頼の置ける人と出会えたならば、共に道を歩め。

そう説いたそうです。

私が感じたことは、周りに頼らず一人で生きていけと言っているわけではなく、まず自分の足で立て、ということだと思います。誰かの支えや力をあてにして、それをありきとして生きていくのではなく、自分の力で、自分の脚で歩いていく。その先に、信頼できる人や、愛し合える人、支えてくれたり協力してくれる人が現れたら、その時に手を握ればいい。むしろ、初めからアテにして生きていく方が、そういう人との出会いが訪れなかったり、欲に足元を掬われることになるものです。

それは、私自身とても実感しています。誰かの力ありきでやろうとしたことはうまくいかず、自分一人でもやろうとして始めたことは、結果はどうあれ続いていたりします。

ちなみに、シロサイは群れを作るそうですが、まずは自分の脚で立ち、歩む生き方が大事なんだなと思います。


患者は嘘を付く

患者になると、嘘をつくことがあるそうです。
私は、入院するほどの大病を患ったことはありません。なので、その心理を深く知ることはできませんが、患者であっても、「大丈夫だ」と強がったり、格好悪いところを見せたくなく見栄を張ったり。
人は、中々胸の内や本音を晒すことはできません。

相手が病人に限ることではないですが、相手の言葉をそのまま受け止めても、その本心や本質を見抜くことはできません。だからこそ私は「ウラヨミ」のコラムを配信しているし、盟友・喜多バグジさんの発案企画である、「noteクリエーターLINEスタンプ」に参加していますが、喜多さんが私を表現した言葉は「ウラヨミ」でした(笑)

それはいいとして、物事は、表だけを見るでも、裏だけを読むでもないと思います。表と裏、両方を見なければ、全体像は見えないし、本質は掴めません。ついた嘘も、隠れた本心と、なぜ嘘をついたのかを知る必要があるんだろうと思います。

そんな風に、近しい人と向き合っていきたいものです。


良い事があっても、受け入れられるかは自分次第

第6話のゲストは吉沢悠さん。発症後5〜10年で亡くなってしまうという、オリーブ橋小脳萎縮症という難病を患った難しい役どころを、見事に演じました。ちょっと濃いめの演技ではありますが、もっと人気が出てもいい役者さんの一人だと思います。かなり昔ですが「ブラッディマンデー」とか、いい演技をしてたと思うんですけどね。
今回の演技で、また注目されるかもしれませんね!

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(調べた所、多忙を極め、燃え尽き症候群みたいな感じになったそうで、ニューヨークに留学し、事務所も移籍し、結婚もしたそうで、活動を再開されたそうです)

そんな吉沢さん演じる和田は、妻と娘がいるものの、長生きできない自分の人生の先が見えず、絶望しながら生きていました。工事現場の事故に巻き込まれて一命を取り留めたものの、救われた所で、生きる希望はなかった。かけられる言葉も、娘からの誕生日プレゼントも、素直に喜べないでいて、この現状は苦しくはないと、強がって塞ぎ込んでいました。

そこに、僧医である松本先生が「死んだら寂しくさせるに決まってるのに、今から寂しくさせてどうするんですか?」という。
「死ぬ」という現実を突きつけられたことで、自分が近いうちに死ぬことを受け入れる事が出来ました。そして、娘のプレゼントや40歳の誕生日を迎えられた事。全てを受け入れる事ができ、嘘をつかず正直になれた。

「生きていれば、何かいい事があるかもしれない。助けてくれて、ありがとう」

そのシーンは胸を熱くさせてくれました。

『コードブルー』でも、似たような事が描かれていましたが、助かったからこそ、味わえる事があります。そして、それは自分が受け入れなければ味わうことはありません。いつ死ぬかわからないような状況で、素直に受け入れられるかは難しいかもしれませんが、難病だからって健康だからって、明日も生きている保証はありません。

「死」を受け入れて生きるということは、いつ死んでもいいように今を生きることだと思います。
誰にも愛する人や大切な人がいると思います。いない、と思う人は、自分で心を閉ざしているだけです。きっと、閉ざしてしまうような辛い事があったんだと思いますが、どうするのも自分自身です。

心を閉ざしたまま長生きするのも、死を受け入れて素直に受け止めて長生きできなくても、それは自分次第です。

人は、いつかはどうせ死にます。それが明日なのか、10年後なのか、50年後なのか、100年後なのかはわかりません。病気になる事で、死期を身近に感じることはあると思いますが、生きているうちにしか出来ないことはあります。だったら、生きているうちにできること、もっと言えば「今」を生きる事がどれだけ大事なのかということを、吉沢悠さんは、その演技を通して見せてくれたのではないでしょうか。


さぁ〜て、先週の松本さんはぁ?

救命に移籍し、救世主のような活躍を見せてくれる松本さん。
出番も増えて、もはや完璧なキャラとして確立してきたように思います。

というわけで、今回は、元いた心臓外科のミスをカバーして、それでも偉ぶらずに「仲間ですから」と笑顔で語った松本さんをお送りします(^^)

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