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ルフィ名言特別編(Vol.83)「今の病気(ハッピー)!!!忘れちゃいけないよっ!!!(Dr.くれは)」

物語と名言

ナミを治す為、魔女が住まう塔のような山の上にある城へと向かうルフィとサンジ。向かう先には”ラパーン”という凶暴なウサギが待ち構えていた。スイスイ攻撃を交わす二人の前に、巨大なラパーンの群れが現れる。

心配するウソップ達の元に、ハイキングベアに似ているおばさん、ネギ熊まりあさんが驚きの情報を教えてくれる。

「ちょうど今ね!となり町に降りてきてるらしいわよ!!」

入れ違いになってしまう中、ドラム島には、ワポルの影が迫っていた。

そして、となり町のココアウィードでは、”タマチビ”と言う少年が大声で鳴き続けていた。諌める父親だったが、そこに現れたのは、魔女139歳のDr.くれはと、くれはの愛トナカイ、トニートニー・チョッパーだった。

「子供がひたすら泣き続けるのは身体異常の信号だってのに」
「・・・ひどい父親がいるようだね」

と言いながら、ドアを殴り倒して入ってきた。

「ハッピー?ガキ共!!!」

突然押しかけ、「治してやろうか・・・」と聞くが、父親は「この子は病気なんかじゃ!!」と言うと、

「医者かい?お前は」

と言うと、素直に従う父親。

診察を開始すると、治るが死ぬとこだったと言うと、すぐさま手術をする。すぐに治療を終えると、報酬は、ゴミ袋とトイレットペーパー。それと、ラム酒と食料、お店の財産の50%だというと、父親も客も文句を言う。そこで目を覚ました少年が、

「おばあちゃん、とっても楽になった・・・どうもありがとう」

と言う言葉に、父親は恥を知った。

「いいチップもらっちまったね。49%にまけてやろう」

と言うと、

素直に従う父親。立ち去Dr.くれはが少年に言い残した、今回の名セリフ。

「今の病気(ハッピー)!!!忘れちゃいけないよっ!!!」

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                  出典:ONE PIECE/尾田栄一郎 集英社

名言の意味

ついに出てきました!Dr.くれは!そして、トニートニー・チョッパー。
「ハッピーかい?」が口癖で、ババアというと激怒するDr.くれはにとって、「病気」とは「ハッピー」なんですね。当初は特に思い入れはなかったのですが、改めて見ると、この言葉の深みを実感するようになりました。

病気になるのは幸せなこと

病気は辛いですよね。痛いし苦しいし、だるいし。病気になると、気が淀んでしまうし、ネガティブにもなってしまいます。かのお釈迦様は、「生老病死」という四苦を説かれ、人生における苦しみの一つとして「病気」もノミネートしています。「病は苦しみ」だと。しかし、尾田っち先生は、その苦しみの大元である一つの「病」を、「ハッピー」だと称しました。これは、仏教に対する挑戦で、宗教観を破壊するようなことかもしれません。

いや、そんな大袈裟なことではないですが(笑)、実際に、病気をハッピーだと思えますか?

この言葉を聞くと、私はBUMP OF CHICKENの「supernova」を思い出します。

熱が出たりすると 気付くんだ
僕には体があるって事
鼻が詰まったりすると 解るんだ
今ままで呼吸をしていた事

私は、幸せを感じる為には、「有り難み」を感じる必要があると思っています。
この歌で言えば、熱が出るということは、体があるということ。鼻が詰まったことで、呼吸をしていたことに気付くことができます。この歌詞の続きに

本当の大事さは 居なくなってから知るんだ

とあります。
私は以前、幸せの見つけ方というコラムを投稿しました。

このコラムでも触れていますが、失って初めて、「有る」ことが当たり前なのではなく、「有難い」ことだったんだと気付くことができます。そして「有難い」から「感謝」でき、「幸せ」を実感できるんだと思います。

病気になることでハッピーに気付く

Dr.くれはが「病気」を「ハッピー」だと言うのは、「病気になることでハッピーであることを実感できる」からこそ、「ハッピー」と呼ぶのでしょう。

仏教的に、「病気は苦しみ」と受け取ったり、四苦として認識するよりも、Dr.くれはが言うように「病気=ハッピー」と認識した方が、よっぽど幸せになることだと思います。

私は、「幸せはなるものではなく、在るもの」だと言い続けていますが、元々人間は誰でも幸せでいられると思っています。その瞬間は思えなくても、後からいくらでも「幸せだった」ことに気付くことができると思うし、「病気」や「失敗」など不幸のようなことがあったからこそ、感じられる「幸せ」があります。その幸せも、失う怖さやいずれ苦しみになるかもしれませんが、その苦しみも、やがてより大きな幸せに変わる。そんな風に、人生は生きていくのではないかと思います。

ちょっと、今回は思い入れのある名言でもありましたが、病気になった時、ぜひ自分にこう声をかけてみてください。

「ハッピーかい?」

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