スクリーンショット_2019-11-14_19

コードギアス名言Vol.41「でも、僕はそういうパーツが欲しいんだ(ロイド)」

物語と名言

攫われたナナリーを追うルルーシュの前に現れたオレンジ。

一方、激情に駆られ、ロイドに手をあげランスロットに乗って出撃し、黒の騎士団に捕まったスザクを救出すべく、ロイドとセシルが準備していた。

「どうしてスザク君を止めたんですか?」とロイドに尋ねると、「軍属としては当たり前でしょ?」と答える。「死なせたくなかったんですね」とセシルが答えると、

「まさか。君も知ってるくせに。人間はとても壊れやすいって。その肉体も心も。互いの関係も」
「だからと言って、思い通りになる人や世界なんて・・・」

人間とは何かを語る中で、ロイドが答えた今回の名セリフ。

「でも、僕はそういうパーツが欲しいんだ。
 枢木少佐がダメなら、次のデバイサーを探すだけさ」


名言の意味

今回は、コードギアスの中でも私の好きなキャラの一人でもあるロイドの名セリフから。
ロイドは、スザクの上司でもあり、伯爵でもあるんですが、ロイド自身は、一般的な人が好むものに興味がなく、自分の興味あるものにしか興味を持ちません。ルルーシュが通うアッシュフォード学園の生徒会長のミレイとは、婚約していますが、恋愛感情はない。でも、「概念は知ってるんだぁ」と、独特の感覚を持っています。

ロイドの立場は、ブリタニアNo.2であるシュナイゼルの部下ではありますが、立場上使えているだけで、その実は誰にも「オールハイル」していません。つまり、誰にも忠誠を誓っていないのです。彼が忠誠を誓っているのは自分自身でしょう。コードギアスの中では、ロイドがまさに言葉通り、一番の「道楽家」だと思っています。

このセリフだけを取れば、自分が望むものの為に必要なデバイサーがスザクなのですが、スザクがいなくなれば代わりを見つければいい。という冷たいものです。そして、ロイドにとっては、自分にとって都合の良いデバイサーが欲しいという正直な思いでもあります。

人は、生きている以上、思い通りにしたいという思いは少なからずあります。心のどこかで、世界や人を思い通りにしたいと思うところは誰しも持っているはずです。そして、セシルさんが言ったように、思い通りになる人も世界もありはしない。でも、求めてしまう、というのが人間の欲望だとも言えます。

自分の気持ちに正直に生きる

ルルーシュも、自分にとって都合の良い思い通りの世界にしようとしています。だからこそ、ルルーシュに発言したギアスは「絶対遵守の力」なのです。思い通りにはならない。でも思い通りにしたいという正直な思いをルルーシュもロイドも認めているのかもしれません。

人を支配したいという思いは、良くはないものです。しかし、それを認めない限り、本当の意味でなくすことはできません。ロイドはそんな倫理観を持ち合わせていないので、普通の人から見たら空気の読めない異常者とも思われがちですが、その実は、誰よりも自分自身を認め、受け入れているように思います。

だからこそ、自分の正直な気持ちに嘘をつかないのです。だからと言って、本当にスザクのことをどうでもいいと思ってはいませんが、ただ「スザクの為に」という嘘くさいものです。「スザクの為」である前に、「自分の為」が来ています。だからこそ、本当のWin-Winの関係を築けるんだと思います。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?