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コードギアス名言Vol.39「今の世界を破壊し、新しい時代を創る」

物語と名言

スザクを置き去りにして、ゼロは単騎政庁へ向かい、「アリエスの離宮」そっくりの場所で、コーネリアが待ち受けていた。

一方アッシュフォード学園では、記憶を取り戻した千草ことヴィレッタに、扇が撃たれてしまう。その混乱に乗じて、動けないスザクを助けようと、生徒会が動く。

コーネリアと一騎打ちに臨むゼロ。機体性能は圧倒しているが、「ブリタニアの魔女」と恐れられたコーネリアに圧倒される。ゼロを追い込み「ゼロの命は、今我が手の中にぃ!」と勝鬨をあげた瞬間、コーネリアの機体は突然後ろから貫かれる。行政特区日本で、ゼロのギアスを掛けられ傷を追っていたダールトンだった。コーネリアを手負いにした後、ハドロン砲によって始末されてしまった。

瀕死のコーネリアの前に姿を現したルルーシュ。ゼロは皇族への憎しみで動いているという予想は当たっていた為、それ程驚かなかったコーネリア。

「そうか。ゼロの正体はお前だったのか。
 ナナリーの為に、こんなのことを?」

コーネリアの質問に対して答える、ルルーシュの名セリフ。

「そうです。私は今の世界を破壊し、新しい時代を創る」

コーネリアは

「そんな世迷言のために殺したのか?クロヴィスも、ユフィまで!」

と憤るが、二人の会話は交わることはなかった。ルルーシュは、コーネリアにギアスを使う。

「ルルーシュ・ヴィ・ブリタニアが命じる。我が問いに答えよ」

ギアスをかけられたコーネリアは質問に答えるが、結局ルルーシュの母親を殺した犯人はわからない。むしろ、謎は深まるばかりだった。真実を知っているのは誰か。手掛かりはシュナイゼルだった。質問が終わる前に、何かを察知したC.C.はルルーシュに、「お前の妹が何者かに攫われた!」と告げる。


名言の意味

今回の名セリフは、ゼロの目的であり、ルルーシュにとっては手段だと言えます。ルルーシュの目的は、妹のナナリーが安心して暮らせる世界にしたい。その為には、神聖ブリタニア帝国の存在は邪魔なのです。「ギアス」という力、正体を晒せない立場の為、「ゼロ」の仮面を被り、ブリタニアに対抗する組織として「黒の騎士団」を設立しました。「ゼロ」の目的は、ルルーシュの目的を果たす為の手段だと言えます。

ルルーシュは、「ナナリーの為」にゼロになり、戦争に身を投じていますが、それはナナリーの願いではありません。「ナナリーの為」というルルーシュ自身の願いでしかないのです。その矛盾やズレによって、これから大きな変動に巻き込まれていくのですが、「願いー目的ー手段」に偽りやズレがあると、うまくいっていたとしてもいずれ崩壊するのでしょう。自分自身に置き換えて、考えてみるのもいいかもしれませんね。

世界を変えることの責任

セリフに戻りますが、「世界を壊し、創造する」ということは、色んな作品で言われることです。「創造のための破壊」と言われますが、実際の世界を破壊するということは、敵を作り武力なり権力なりによって、倒したり支配することになります。その結果、敵がいなくならない限り、報復を受けたり、自分が壊される対象になるでしょう。「コードギアス」は物語を通して、そういったことを描いているように思いますが、以前配信した創作ことわざ世界を変えるよりも世界観を変えるで述べたように、世界そのものを変えるよりも、自分の世界観を変える方が、敵を作ることはないし健全です。

世界を変える以上、変えた責任を取ることになります。それがいいなら世界を変えようとすればいいですが、その反動があることを忘れないようにした方がいいでしょうね。「力」は人を呑み込むものでもあるので、「力」を手にすることは、幸せなことだとは限らないということです。それを、ルルーシュの姿から感じられるのではないかと思います。

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