【道楽コラム】イチローは道楽家だった!?
やっぱりイチローは格好いい!
今年の3月、現役引退を発表したイチロー選手。
その引退会見は、私もコラムで取り上げましたが、その生き様、考え方の格好良さを感じました。
※改めてコラムを読み返しましたが、つくづくイチローさんは「道楽家」だなと思いました。いつか道楽舎で、イチローさんを呼んでイベントをやりたいですね!できれば、野球チームを作って、試合もしたみたい!私は、一応野球部キャプテンをやっていたことがあるし(ただし小学時代ww)、130キロくらいならミートできるので、参加資格はあるかな?いや、でも本当にやりたいですね!元プロ選手とか、甲子園出場経験がある人がいたら、やってみたいですね!どうですか!?
イチロー選手は、様々な記録を樹立しました。メジャーで2000本安打を記録した時も、メジャー年間最多安打の257打を更新した時も、インタビューで、「次の目標はなんですか?」と聞かれ、
「次の一本です」
そう答えました。
その偉業を成し遂げる時に、イチロー選手は記録を目標にはしていたものの、目的にはしていませんでした。記録を達成する為にやっていなかったのです。
大記録という未来に捉われることも、過去の実績に捉われることもなく、目の前の一本を追い続ける。
「未来に目標を掲げ、過去の経験を生かして今を生きる。」
そのバランスがとても良かったんでしょうね。
草野球選手イチローの誕生
引退会見で、「引退した後何になるんですか?」という質問に対し
「きっと、全力で草野球をやるんじゃないですかね」
と答えましたが、昨日、本当に草野球デビューしたんです。
イチローさんが結成した「KOBE CHIBEN」が、智弁和歌山高校の教員チーム「和歌山智弁」との試合に臨みました。
「9番 ピッチャー イチロー」
草野球と言っても、オリックスの本拠地でもある「ほっともっとフィールド」というスタジアムでの試合でした。
その姿は、日曜日の午前中に、河川敷にあるようなグラウンドで、お父さんが休みの日に太ったお腹を弾ませながら、趣味で楽しむ草野球ではなく、現役さながら、真剣な表情でした。いつものルーティーンも披露し、打っては三安打。投げては16奪三振で見事完封勝利!
「現役を引退しても、やることは変わらない」
と言っていましたが、クラブチームでの練習はしなかったかもしれませんが、セルフトレーニングは毎日欠かさず、毎日奥様の特製カレーを食べ、変なTシャツを着ていたんでしょう(笑)
その姿は、現役そのままでした。
イチローは現役時代、「余計な筋肉は邪魔なだけ」と、筋トレをしないことで有名でした。大抵の野球選手は、ボールを遠くに飛ばす為、筋トレをして体を鍛え、一回りも二回りも大きくなっていきます。
すると、体の負担が大きくなり、怪我が多くなったり、引退した後は、ずんぐりむっくりと太ってくるものですが、イチローさんは、現役も体型がほとんど変わらず、怪我もほとんどしませんでした。28年という現役生活を送ったのも、無理して筋トレをせず、自分のスタイルを磨き、追求したからではないでしょうか。
イチロー選手感じる「道楽」
プロ野球選手を目指し、プロ野球選手になった時に、新たな夢ができたそうです。それが、プロ野球以外での、野球選手である自分自身です。つまりそれは、
「草野球選手イチロー」
です。その言葉の通り、イチローは現役引退後、草野球選手になりました。
そして、数々の記録を残したものの、それは結果であり、出そうと思ってやったわけではない。あくまで目標は「次の一本」だったのです。イチローの生涯安打数は4367本でしたが、それは結果でしかなく、それを目標にしていたわけではありません。「目の前のイマ」に集中し、一本一本を積み重ねていったから、その偉業を成し遂げしまた。
でも、最初から途方もないこの記録を目標にしていたら、この結果は出なかったでしょう。やはり、過去にも未来にも捉われず、今に集中して生きてきたからこそ、辿り着いた道だと思います。報道やファンの声によって、否応無く記録を意識しなければならない中で、強いプレッシャーは感じていたと思います。ただ、それも誰にでも経験できるものではありません。イチローさんだからこそ味わったプレッシャーであり、誰でも味わえるものではないんでしょう。
道楽家・イチローは頑張らない
イチローさんは、私の言う「道楽家」そのものです。
自分がやりたいからこそ頑張れて、どれだけのものを犠牲にしてきたからわかりません。しかし、イチローは、何かを犠牲にしたなんて微塵も思ってないでしょう。
だからこそ格好いいのです。
イチローは、決して「頑張ってきました」なんて言わないと思います。実際頑張ってなかったでしょうから。というのは、「努力感のない努力」をし続けてきたんだと思います。
頑張ったと感じることがあるとしたら、国を背負ったWBCの時や、不調や批判に晒された時、移籍した時などにあったかもしれませんが、自分で勝手にやることは、本人は頑張っていないんだと思います。だって、やりたくてやってるんだから。それは、引退会見からも伺えます。
道楽家としての生き方は、こんな風に、イチローさんの姿からも大いに学ぶところがあります。
イチローさんの生き方が正解というわけではなく、それも一つの見本です。こう生きなければならないというのでは、それはまた苦しみだからです。だって、できるわけないし(笑)
でも、イチローさんに匹敵するような、イチローさんにはできないようなことを、私たちにはできるかもしれません。私も道楽家として、イチローさんに胸を張れるような道楽的な人生を生きていきたいと思います。