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歴史(南京事件)に関するテキストの読み方について


歴史家の土屋氏のように、ちゃんとしたことはかけませんが、若い人たちへ向けて少し書いてみようかと。

当方は、別に歴史家でも歴史研究家でもありません。趣味で歴史の調べたりしているのですが、そもそも歴史に興味もほとんどない人間だったのが、【嫌韓】などという【社会現象】の波に乗って調べる始めたというのがきっかけです。

当初は、みづきという女性のブログなどにコテハン名をつかってコメントを書いていたのですが、まぁ、ひどいもので、全く【知識】のかけらもない状態だったのです。

そのブログに集まっていた人からいろいろな知識や情報を教えてもらっているうちに、朝鮮半島のことよりも南京攻略戦について興味を持ち始めたのがTwitterへ移行するきっかけとなりました。

そこでも【知識の欠乏】は、変わりませんので松尾一郎氏のサイトなどを読み少しづつ、関係史料や関連資料へと増やして現在に至ります。

歴史を専攻する学生のように系統的・体系的に入ったわけではありませんので、知識の情報収集は破茶滅茶です。
ただ、Twitterという相手とのやり取りなどから、何が問題になっているのかは常に考えないとやり取りでは通用しませんので、アドホックになりながらも情報収集を重ねていって自分自身で体系化するという手法行なってきました。
そこには哲学はありません。いうならば宮本武蔵のような野試合方式です。
おそらく歴史を専攻する学生さんたちは、体系的に入るわけですから哲学なども思考の体型に組み入れていくのでしょうが、当方は実地、実利のみという塩梅で、相手をやりこめるために使える【歴史】は技術であれ医学であれ法学であれ、なんでも使います。
相手方が自分の知らない情報を提示すればそれを調べるというやり方ですので、ある意味知識量は増えたのではないでしょうか。
ただ、近年歳の所為で記憶が弱って忘れていくことも多いのですが。

某サイト(ゆう氏やKK氏)で【南京事件】についての入門的参考書として提示されているのが、

笠原十九司先生の『南京事件』
秦郁彦先生の『南京事件 「虐殺」の構造』

の2冊です。

知らない方が読めば、何か変だと思いつつも【日本軍】が行なった不当行為や非情な人間性を疑うような行動をとったと【思ってしまう】ような内容になっています。

ですから、こういった書籍に対しては批判的な目で関係書などを調べてみないと実相と現象の意味が理解できにくいことは間違いありません。
別に、ここでは哲学者の深い理解が必要なわけでもなく、当時の法律や武器などの性能、進軍状況、兵站、戦時宣伝などを理解しながら、その時の行動を理解していくことに尽きると考えています。

シンプルに状況を考えれば良いわけで、すでに【戦争犯罪(ローマ規程より)】とされたような【行為】にどれが該当するかを【史料】から考えれば良いだけのことです。
そこに見出せるのは、ほぼ【該当】しない【行為ばかり】ということに気がつくはずなのです。

それと戦争宣伝、いわゆるプロパガンダについては少しぐらいは知識が必要です。古くはアメリカの南北戦争から始まったと言われていますが、第一次世界大戦で大きな効果を発揮したことは言うまでもありません。『レイプ・オブ・ベルギー』というのが有名で、虚偽の宣伝です。そういえばこの名称どこか似たようなものを目にしたような...

それと笠原十九司先生が中国のプロパガンダに騙されていたと書いておられたのは、傑作でした。(失礼しました。)衝撃的でした。

新しい考えや手法を取り入れることも重要だと考えています。例えば、南京での日本軍の行為は【戦争犯罪】とする方の多くが、いわゆる【オーラルヒストリー】が主にその【根拠】となっています。

当時としては新しい手法であったと考えます。
偕行社も会報で旧日本軍からの聞き取りからのオーラルヒストリーを使った戦史の解明を進め、南京についての事案を掲載しましたし、のちにまとめた『南京戦史』を出版した経緯があります。
ただし、個人の日記や公文書としての戦闘詳報も使われたことは言うまでもありません。
また、一次史料である、当時南京に在留していた欧米人が書いた日記などにある【聞かされた話】という【目撃証言を収集】したなどもその例に該当し、『南京安全区档案』という書籍にまとめられたりしています。

それに対しては、新しい手法として、エリザベス・ロフタフ教授の目撃証言に関する心理学の【学説】からの【証言】があてにならないということで対応することにしています。
興味がある方は、ロフタフ教授の研究書などを読まれると教養が増す筈です。

歴史における南京事件や慰安婦のような係争事案の実相を知るには、次の点を考慮に入れてテキストを読んでほしいと思います。
(1)戦後の【証言】は省く。(ただし補完する物的資料がある場合は別)
(2)史料をもう一度批判的に見る。(地図などを用いて場所などを確認する)
(3)時系列を重要視する。
(4)当時の他の科学技術などの状況ても照らし合わせる。
(5)新しい手法を取り入れる

李滌生供述書_001


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