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手を繋ぐほうが浮気に近い

「恋人が自分以外の相手とキスをするより、手を繋ぐ方が嫌だよね」

ちょっと前、といっても半年くらい前のことだけど、大学の友人とそんな話をした。

そもそもなんでこんな話をしたのかといえば、どこからが浮気かという話題だった。
知らない相手と飲みにいくのはオッケー、中のいい人と遊びに出かけるのもオッケー、だとすればそれ以上の体の関係を持ったらアウトかな、なんて浮気のボーダーラインを探っているときだったと思う。

その時は理由はよく分からなかったけど、ああ確かにとなんとなく共感できた。

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もし浮気が始まるとしたら、唇より手を重ねたときのほうがリアルだ。
これは人によって変わるかもしれないけれど、僕は学生の頃の、キスより先に手をつないでから始まるものが恋だと思っている。

浮気も大きいくくりで見るなら恋だが、その違いは交際関係を結んでいる相手がいるかいないか。

男は体の浮気、女は心の浮気、なんて根拠のない言説をまにうけるなら
浮気には体と心、2つの種類に分けられる。

体の浮気は、本能が働いて自分の生殖的な欲求が反応してしまった時に起きる。
対して心の浮気は、本能というよりは、心情や感情、体より先に頭が相手を求める。

そう考えると、キスは性的欲求や興奮状態からおこなわれるもので、
手をつなぐことは感情や意思でおこなわれるものではないか。
手をつなぐことは恋としてのリアルさがあるのだ。

加えて、より身近な感覚になることも手をつなぐことが嫌と感じる一つだ。
恋人以外に手をつないだ相手といえば、子供の頃の親や兄弟なんていう、自分の身近な家族だ。
家族と手をつないだ時のぬくもりや安心感を自分以外の誰かに感じていることが嫌なのではないだろうか。


交際相手がいながら手をつなぐことは、浮気というよりはむしろ恋に近く、同時に家族に近い
だからキスという恋人や、体が反応する相手ではなく、心が反応する手をつなぐという行為を嫌だと感じるのではないだろうか

いやもちろんキスも嫌だけどね。

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