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実践講座「算命学」金運/仕事運を占う方法①

ご購読いただき、ありがとうございます。
より広く/深く宿命を読むための実践講座が始まりますが、今回は基礎講座で学んだことの応用として、金運/仕事運など五徳の運勢を占う方法について解説します。
おもな内容は、次の通りです。

  • 技法の解説の前に、運とは何かについてザックリ考えてみます。

  • 五徳の運勢は、先天運では持って生まれた運勢、後天運では誕生後の運勢の変化を観ますので、章を分けて解説します。

  • 先天運では、おもに「五徳を得られる機会の多さ」「五徳の得やすさ」を観ます。そのうえで、五徳を得るにはどうすればよいのかについてお話します。

  • 五徳を得るには後天運を上手に活かすことが大切なので、どのように活かすのかについてお話します。また、その際に注意すべきことについても簡単にふれます。

なお、今回の内容は「五徳」「十二親干法」「後天運」の知識が前提になりますので、理解できなかったかたは、基礎講座(特に、第3回・第5回)のテキストをご覧ください。


1.はじめに

五徳の運勢

金運/仕事運など(テーマごとの)個別の運勢は、おもに五徳で占います。(*1)
五徳とは、気を発揮することで得られる価値(生きるうえで大切なもの)で、具体的にはそれぞれ次のようなもの(「/」の前は精神的な/目に見えない価値、後は現実的な/目に見える価値の代表例)があります(基礎講座の第3回を参照)。

福(日干と比和する干):アイデンティティ/仲間
寿(日干が生じる干):(生きる)喜び/健康
禄(日干が剋す干):信頼/お金
官(日干が剋される干):生きがい/地位・名声
印(日干が生じられる干):(精神的な)成長/知識・技術

このうち「金運」は禄、「仕事運」は官で観ます。「健康運」は寿で観ますが、全体の運勢が下がった影響が病気/ケガとしてあらわれることなどもあるので、ほかの視点からの検討も必要です。
なお、「結婚運」は、五徳ではなく、配偶者の干(陰陽違いも含む)などで観ます。
そこで、今回は「金運」「仕事運」について解説しますが、次の前提にご注意ください。

  • 金運は、自分で商売/ビジネスをしている経営者が成功できる運をもっぱら想定しています(宝くじに当たるといった確率的な運は対象外です)。
    会社員/公務員の場合、お金はおもに給料として受け取るので、お金に恵まれるかどうかは(金運ではなく)仕事運で観たほうがよいでしょう。

  • 仕事運は、公務員/会社員が出世できる運をもっぱら想定しています(官には「社会に貢献して名誉を得る」などの消化のしかたもありますが、ここではおもに組織での出世について述べます)。
    経営者の場合、仕事はお金に直結するので、仕事がうまくいくかは(仕事運ではなく)金運で観たほうがよいでしょう。

*1 全体の運勢
お金に恵まれているからといって、必ずしも幸福なわけではありません。すなわち、金運/仕事運など個別の運勢とは別に、幸福というか「生きやすさ」に結びつく全体の運勢というものもありますが、これは「守護神法」で観ます。

運と才能/努力

金運がよいからといって、何もしないでお金持ちになれるわけではありません。お金持ちになるには(運だけではなく)才能/努力も必要です。商売/ビジネスの仕組みをつくって、顧客ニーズに合った商品/サービスを提供して、集客なども工夫していかないと、お金は入ってきません。
仕事運も同じです。実績を挙げれば、出世できるわけではありません。知識/技術を磨き、周囲とのコミュニケーションなどにも気を配って、なによりも上のひとの引き立てを得なければなりません。
当たり前の話ですが、「金運/仕事運がよい」と言われると、それだけで安心してしまいがちなので、注意しましょう。
逆に、金運が悪いからといって貧乏になるわけではありませんし、仕事運が悪いからといって奴隷のような人生になるわけではありません。ひとは皆、人間らしく生きていくのに必要な五徳を得られるだけの運は持っているからです(そうでないと、世のなかは貧乏人や奴隷だらけになってしまいます)。(算命学が生まれた)数千年前の中国ならともかく、いまの日本のような経済/社会環境で支障なく努力して生きていれば、心配することはありません。

運がよいとは

運とは、自分の意思/努力ではどうすることもできない偶然の巡り合わせをいいます。だから、運がよいというのは偶然が自分の意思/努力しているのと同じ方向に働いている状態、運が悪いというのは反対の方向に働いている状態です。
ここで注意すべきは、金運が悪いひとはお金持ちにはなれないわけではないということです。金運が悪い場合は人一倍努力をすればいいわけで、その結果お金持ちになれたら、失う金運がないので、努力を怠らない限りお金持ちのままです。そのような例は、たたき上げの社長によく見られます。逆に、金運がよいひとは努力せずにあぐらをかいてしまいがちで、運よくお金持ちになっても、その後の巡り合わせで財産を失ってしまう例もよく見ます(いわゆる「成金」など)。
また、「幸運」と「幸福」は違います。幸運に恵まれれば一時的に幸福な感情(Happiness)を得られるかもしれませんが、長くは続きません。持続する幸福な状態(Well-being)は精神的で心の持ちようによります。貧乏でも幸福なひとはたくさんいますし、幸福は(陰占ではなく)陽占の世界です。

運がいいとか悪いとか
人は時々口にするけど
そういう事って確かにあると
あなたを見ててそう思う
忍ぶ 不忍 無縁坂
かみしめる様な
ささやかな 僕の母の人生
さだまさし「無縁坂」

このような「運」は宿命に定められていると算命学では考えます。運の状況を「運勢」といいます(「勢」とは、ものごとの様子やなりゆきという意味で、「情勢」「形勢」などのように用いられます)が、先天運では(誕生時に与えられる宿命なので)持って生まれた運勢、後天運では誕生後の運勢の変化を観ます。持って生まれた運が悪くても、その後に運のよいときが周ってくるというわけです。
では、五徳の運勢は、陰占/陽占のどちらで占うべきでしょうか?
そもそも、陰占/陽占では何を観るものなのでしょうか?

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