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【ドラマ感想】『原島浩美がモノ申す!』の放送がない月曜日なんて....と言いかけて特にオチが浮かばなかったのでふつうにドラマの話するね【というか重めの愛】

 やっと見れた。やっと『よつば銀行 原島浩美がモノ申す!~この女に賭けろ~』を見ることができた。のが先週水曜日の話で、最終話を反復したり、いろいろ予定があったりで記事を書き上げるのは今日になってしまいました。
 レビュー的なものに入る前に身も蓋もない話するけど、俺ものっそいこのドラマ好き好き言ってはいるけど、正直ハマったきっかけがなにかって言われたら、主役の真木よう子さん演じる原島浩美さんかわEってあれなんすよね。でも!そうやってね、女性の容姿を論評するような記事は気持ち悪いし(そういうこと是としてしまうとルッキズムも出てきてしまう気がしてという遠慮も込み)、ドラマ自体の面白さには関係のないと考えたので、これまで黙っておりました。
 このドラマが終わってしまうのが、寂しくて寂しくて。そう言いながら何度も見返しているので、まだまだ終わったという自覚みたいなものはないんですが。終わった自覚がないとか、大きな大会に出たあとのアスリートみたいなこと言っちゃってるけど。まあいいや。

・加東さんの中の人感

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 個人的に気の強い女性が好きだからかはわかりませんが、原島さんの要望を丸山隆平さん演じる加東亜希彦さんが散々渋りつつ了承しちゃう流れは最高でした。最後のどんでん返しに繋がるシーン、一旦別れたけど原島さんが良案思い付いて呼び戻したときには見たかったなぁ。いやもうあそこは意気投合してたでしょうから、いいんですけどね。いいんですけど、もっともっと見たかったシーンのひとつです
 あとそう、これはずっと思ってたんすけど。悪徳業者に潜入するスパイやったときに加東さんのジャケットがオレンジな時点でおや?と思ってたんですけど、部屋着までオレンジとかもうこれ完全にメンバーカラー狙ってますやん。「生真面目ナルシスト」も中の人dis感あって(すみません)よかった。
 ところで、趣のあると噂の『翼をください』が一瞬出てきたのはよかったですけど、あれはもうフルコーラスで歌うべき案件。グループのなかでも丸山さんは歌が上手いしキャラクター性を入れても余裕で歌えますでしょ。というのはまあさすがに余談で。
 加東さんの「恐れながら申し上げます」の最初の一文、「〜ではないのでしょうか」じゃなく「〜思ったんです」だったからだいぶソフトだなと思って台本と異なる表現になっていたかだけ若干気になったんですが、何にしても、あのときの展開は本当によかったです。

・台東支店のみなさん最高

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 全体的にレギュラー陣の役者さんが素晴らしすぎた。ドラマによっては有名ではあるけどなんで演技させたん?みたいな方もキャスティングされたりしがちなので、この作品ではまじで話に集中できて幸せでした
 塚本高史さん演じる矢野修さんは、いい感じに気の抜けたところもありつつ、ガッツのあるいい奴でよかった。後輩のことも気遣ってたり、加東さんのことも気にかけてたり。
 森永悠希さん演じる吉田剣さん、俺もまじでブレイドってあだ名かと思ってたんでそこはまじでごめんなさいなんですが、支店がピンチのときに自信を持って商品をお勧めしている姿がほんとよかったっす。
 三宅弘城さん演じる奈良敬三さんは、権威主義ではありつつ自らの保身が第一で、っていうキャラクター自体には一貫性を持ちつつ最終的にいい感じに収まったのがうれしかった。やはりああいう流れのなかで、最後結束するほうにいくためにキャラクターとしての一貫性がなくなってしまう場合も散見されがちな設定でありつつ、本当にうまくきっちりハマるようになっていて、演者さんのみならず製作陣に感謝です
 寺脇康文さん演じる山田太平さんこと支店長はぐう有能。ぐう有能すぎて毎回感動するくらいにぐう有能。有能というのは、すべてのことを自分ひとりで解決できる、という意味ではなく。最終回を見る限り、そっち方面でも有能なのは間違いないけど、この方はマネージメント能力もものすごいし、状況を客観的に把握して、自分が打てるなかで最も良い手を打ってくることができる、というぐう有能さがあるように見受けられました。一般論ですが、この手のドラマ、支店長の立場の人までクソで主人公の有能さですべてをカバーする系になってしまっているとだいぶえぐい。そういう意味でも、本当に社会人の鏡って感じの支店長で安心して見ることができました(ニート談)
 西野七瀬さん演じる松田葉子さんのことは正直誤解してました。というのも、初期の感じからして、『スーパーサラリーマン左江内氏』における左江内はね子ほどではないにしろ、もっとこうだるだるな感じでいくのかと思っていたのです。そしたら、めっちゃ活躍しとるやん。通帳の数字気付いたのは本当にやばい。あなたもぐう有能だよ。受付のお姉さんがひとり営業課にどっぷり関わってることへの違和感とか消えちゃうくらいに有能。

・ウクレレおじさん、まじウクレレおじさん

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 木下ほうかさん演じる草柳康雄さんはウクレレおじさんの手下の方なのですが、これがもう、清々しいようなクズというか、不器用なところもありつつ、と言ったところでしょうか。とにかくウクレレおじさんに仕えているだけでそれ以上のものがなかなか見えてこなかったので、逆にそれが良かったと言えば良かったのかもしれません。
 古谷一行さん演じる鳩山英雄さん迫力がありましたねぇ。頭が良くて、ちゃっかり者で。お茶目なおじいさんということにでもなるのでしょうか。金融庁とのいざこざは解決の兆しが見えませんでしたが、そこらへんはどうご解決されるのだろうといささか興味が湧いて参りました。頭取相手だと言葉遣いまで自然と丁寧になってしまいますね。権威も権力も怖いものです(適当)。
 以前の記事で、4話の林泰文さん演じる永松隆司さんがすごくいい感じの台詞をポロっと言っていて最高だったとか言ったけど、最終話で怒鳴ったところも最高でした。ありがとうございました。いや、なんだろ、すごいもったいないっていうか、これでドラマが終わっちゃうのがつらすぎるというか。4話の台詞が出ちゃうような気の強い(?本当はいろいろ思ってるっぽい)ところがあるんだから今後絶対カムバックしてぇええええええ!!!!と思っております。はい。
 それにしても、ウクレレおじさん。じゃなかった、柳葉敏郎さん演じる島津雅彦さん冷静にめっちゃ演説上手いよね。これは本当に毎回感動してた。台詞を覚えるとか演技力とか、そういうことなのかもしれないけど、完璧な「間」を使って、訴求したいトピックを力強く主張するって、すごく難しいことじゃないですか。授業も課題もすべてが英語ってところで勉強してたときにスピーチをやらなきゃいけなくてわかったんですけど、TED Talksみたいに喋れる人は本当にすごい。まして日本語でそれをやるとなると、相当なわけですよ。そんなこんなで、超絶リスペクトしております。島津さん。じゃなかった柳葉さん。キャリアというのは、実力というのは、こういうことなのですね。
 矢島健一さん演じる佐藤大介さんも個人的には好きでした。なんだろう、存在感はあるんだけれども、それがこう、必要なときにふわっと風に乗って来るような感覚で。賢くて鋭い人なんです。でも、人間的なところもあって。その安心感に、いつも助けられていました。安心してドラマが見られる、という意味で。

・喫茶店がいい味出しすぎ問題

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 喫茶店は、作戦会議の場としてよく使われましたね。今作においては、やはり、片桐はいりさん演じる金山さつきさんをなしには語ることができません。そのくらいに片桐はいりさんが素晴らしかった。真木よう子さんとの掛け合い的な意味でも。
 そうそう。誰かの名言かと思いきや加東さん、「あきひこ」の名言だったのはおかしかった。

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 冗談はともかく。今作は本当に良いところしか見付からないんです。台東支店なのもよかった原島さんが住んでるところもよかった(俺もあのくっそおしゃれな感じのところに住んでみてぇと、生まれて初めて引っ越ししたい意欲にかられた)。自分が慶應卒だからってだけだけど最初に諭吉が出てきて軽く運命を感じた(本当は諭吉先生とお呼びしなければいけない:そういや入学時に大学から送り付k...送られてきた『福翁自伝』は読んだけどそれ以外は読んだことないな)。それに、浅草の街並みを見て、ロケ地あそこなのか〜と思うのも楽しくて。毎週楽しみにしてた。だからまた見たい。

・原島さんは最高of最高

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 満を持してご登場、真木よう子さん演じる原島浩美さん。最も好きなキャラクター。すべてがよかった。品のある喋り方で、芯の強さ気の強さもあって、それが本当によさみが深すぎた(深淵にたどり着いた顔)。原島浩美さんのキャラクターがすごく知的で、可愛くて、真面目で且つボケるのもよかった。作品全体に言えることだけど、キャラクターとしての一貫性はしっかりありつつ、ボケとツッコミが流動的で、それもすごく面白い。毎回声出して笑ってた。加東さんの「恐れながら申し上げます」のときの原島さんの顔、最高でしたよ
 それに、上の命令に逆らうような動きはしつつも、完全にやり込めるような状況をつくるまではきちんと耐えるところ、どんなに不服でも「かしこまりました」が言えるところもカッコよかったっす。やたらめったら反抗したり復讐したりに終始しないのがこのドラマの素晴らしいところだと思うというか。極めて建設的だし、ビジネスライクだし、自らの非を認められるだけの器があるのも尊敬できる。
 原島さんには1話で惚れたけど、身も蓋もないようなことを穏やかに自信持って言っちゃう感じがとても好きで、「着任後一週間の成果は?」と問われたときの「現在、なにも成果は出ておりません。以上です」もめっちゃよかった。というか、これがツボすぎて全話見ると心に誓ったよね。

・DVD/Blu-ray出るよね?ね?

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 エンディング曲がスガシカオさんなのもよかったですよね!これは今後があるのであればまたスガシカオさんでこの作品を見てみたい。そのようなわけで、続編なり特別編を期待していて、あくまで個人的に消化不良だったところについて書き連ねたいと思います。
 自分の理解力がなさすぎるだけかもですが、途中、1年後!?となったので、「和気藹々」感が出てきた経緯が興味深すぎる。あっそうだこれ台本にあったのかアドリブなのかはわからないんですが、営業課の(おそらくたまたま)女性社員だけが営業行く人に「いってらっしゃいませ」って言ってたのが関係性的に若干の謎を感じてたりはしてました(細かすぎるんでどうでもいいっちゃどうでもいいんですが)。それで気付いたけど、営業課の半分くらいはキャラがわかってない感あります。
 そしてなにより、みんなのカラオケは特典DVDでいいので付けてほしい。キャストさんではなく役としての世界観で見てみたみが深すぎる。加東さんの私服がオレンジなのはファンサなんだろうけど、個人的には加東さんとオレンジってあまり結び付かないので、加東さんがオレンジを気に入っちゃう理由みたいなスピンオフ的エピソードや、原島さんの「人一倍暴力に弱い」ところ、副支店長がやたら写真を眺めてたのに家族とのエピソードがない!のでそれと、加東さん本部の同期との関係(あのクズどうなったんだまじで)、金融庁との戦いも見たいけど、本部が舞台になると浅草付近の風景が見れなくなりそうなのでそこはいい塩梅に....どうにかできませんかねぇ(適当な視聴者あるある)

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 とりあえず、同枠のドラマbiz前作にあたる『ハラスメントゲーム』のDVDも検索してもなんも出てこないし、Amazon Primeとかの配信販売しか発見できないんですが!配信はいらないんだよ。昨今のストリーミング系の音楽サイトも一切利用してないんですが、今回逮捕者出て聴けなくなったとかもあったけど、手元にないといざというとき(どんなとき?)聴けなくなったり見れなくなったりするのが本気で無理なんで、本当に好きな作品はちゃんとDVDなりBlu-rayなり買いたいんです。っていうか、自分が買ったものを見たい/聴きたいだけなのにどっかのサイトでログインしなきゃいけないって意味わかんなくね?もーね、わがままかもしれないけど、家のWi-Fiとか壊れたら壊れたで大人しくBlu-rayでも見ていられるような人生送りたいんすよ。ただでさえ生活のすべてがインターネットに依存してるから、そうする必要がないところではできるだけしたくない。という現代人のささやかな願い\(^o^)/
 それにしても、今クールの別ドラマはDVD BOX出るのもあるって知ってるんですが、予約発売でもいいからしてくれないとずっと録画消せないからハードディスクの容量がやばいんですが?(家で画質良く焼けた試しがない顔)

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 そんなわけで、大人のみなさんお願いします。『よつば銀行 原島浩美がモノ申す!~この女に賭けろ~』は本当に素晴らしい作品なんです。Blu-ray出してください。テレビに内臓されてるBlu-rayプレイヤーが壊れているので『原島浩美がモノ申す!』のためならプレイヤーもちゃんと買って用意しておきます。あと特別編か続編、できれば続編がいいけどあまり高望みしてもよくないと思うのでまずは特別編ということで、ぜひ....ぜひ.....。ふだんぜったいネットではこういうレビューみたいなやつをがっつり書いたりしないんですが、世間様が『君の名は。』級に盛り上がってたら俺はなんも言わんとこってなれるんですけれども、今回ばかりは言わないと...先に進めない気がしたので....。良し悪しはわからんけど、ネットが普及してからは顕著に、言ったもん勝ちみたいなとこあるしね。やりたいことは言ってくキャンペーン実施中だし、思い切っていくぞー(^o^)/
 なんかいろいろ書いたけど、kemioさん風に言うと好きぃ→泣いた〜って感じでした。というか、途中で脳内にKemio語が出てきちゃってすごく困った。あの方をよく知らない人に言ってもたぶんニュアンス伝わらん。なので、最後は加東さん風に。「また会いたいと思っていれば、いつかまた会えるよな」。会えるよなっつーか、会えないと困るんですぅうううううお願いしますDVD/Blu-ray BOX出してくださぃいいいいいいいいいいいいい(完)

 改めて興味出てきたって方はこちらからどぞ↓

(画像:いらすとや)

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