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欠点に見えるけど、実は起業に向く性格 〜「普通」じゃない強みを活かせ

 起業家には様々なタイプがいる。しかし、これまでたくさんの起業家を見てきた実感でいうと、いわゆる「普通の社会人」の平均像とは外れる、ある一定の傾向を持った人々が多くを占めることがわかる。それこそが、いわゆる「起業家タイプ」といえるのかもしれない。

 これは、単に優秀かどうかという線引きでは全くない。むしろ、世間的にはずっと「問題児」と言われ続けてきたような人が、起業して成功するケースはとても多い。会社になじめず、組織から浮き、仕方なく起業したという経営者も多い。彼らは、会社員としてはその能力を発揮しづらかったが、起業という新たなステージにおいて、のびのびとその本来の能力を発揮できたということだ。

 それでは、どのような性格や特性がそれに当てはまるのだろうか? 順に挙げてみる。


圧倒的に落ち着きがない

 まずはこれ。もちろん例外も存在するが、これまで自分の知る起業家は、多くの場合みな極めて落ち着きがない。常になんだかんだで動いてるし、一つのことが長く続かないし、考えていることもコロコロと変わる。こういうトップのいる会社は朝令暮改がとても多く組織が混乱しがちというデメリットもあるが、そもそも、起業の根源となるパワーは、この無限ともいえる行動力が源泉になる。


ムダにいろんなことに興味がありすぎ

 いつも新しい刺激を求めていて、色々なことに顔を突っ込む。一つのことにハマるのが早く、短期的に急に加熱する。一方、興味が他に移るのもまた早く、新しく追いかけることが見つかると前の興味には見向きもしなくなる。器用貧乏になりがちという弱点もあるが、総じて、普通の人よりも経験の幅がとても広い


性急すぎて暴走してしまう

 これも多くの起業家がそう。何か新しいことを思い付いてしまったら、いてもたってもいられず、何でもすぐに実行してしまう。一刻も早く結果を出し、それを自分の目で見たいのだ。動きが早いということは良いことが多いはずなのだが、問題は、しばしば周囲が全くついて行けないこと。本人としては一応気をつけてゆっくり進めてるつもりでも、全然まだギャップがあるくらいにいつも暴走してしまう。しかしこの行動パターンこそが、起業における圧倒的なスピードを生み出すのだ。


変わり身が早すぎる

 何かをやっていても、ダメだと思ったらスパッとやめてしまう。本当に突然なので周りはびっくりする。一つのことを主張していても、何かの拍子に考えが変わると、ガラッと宗旨替えして次は全く違うことを言い出す。実は本人の中では「変わった理由」がちゃんとあり、脳内ロジックも成立しているのだ。でも周囲はそれが理解できず、あまりの急激な変わりように混乱するばかり。しかし、会社を襲う様々な危機の回避には、このような思い切りはとても重要だ。


変なところにやたらこだわる

 人からみて、本当にどうでもいいと思うことに異常なまでのこだわりを見せる。人と意見が違っていても全く気にせず、むしろ、「なぜここが気にならないんだ?」と、普通の考え方を理解できない。本業とは全く関係ない、ものすごく瑣末な部分に非常なこだわりを見せることもある。周りからみると時間の使い方が非効率にも見えるが、それでも本人はそこを譲ろうとしない。このこだわりこそが、事業の差別化を産む源泉となる。


 以上、特に自分の周りの起業家で、多いタイプの性格を列挙してみた。正直、これらの特性は、社会生活を営む上では単なる迷惑野郎、要注意人物にもなりかねないものだ。しかし、起業という非常にシビアでカオスな環境下においては、これらの行動特性は驚異的な力を発揮することになる。

 また、さらに大切なのは、起業家本人のこの特性をきちんと理解し、それをサポートする周囲のメンバーの役割である。これらの極端な性格をうまく制御し、周りから補えるようなチームになっているスタートアップはとても素晴らしい。そのチーム力は、将来の事業の成功に大きく寄与するだろう。


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