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ネット×リアルをかけ合わせた交流が、深い人間関係とコミュニティを作るという話

 これまで20年以上、様々なコミュニティの構築や運営に関わってきた。うまくいったものもあれば、途中で頓挫したものもある。リアルだけのコミュティもあったし、オンラインだけで完結するものもあった。コミュニティは、本当に様々な形がある。

 振り返っていろいろ考えてみると、うまくいったものは、オンラインとリアルのバランスがちょうど良い感じで取れていたものに集約されると改めて気づく。この20年は、まさにインターネットの発展の歴史と共にあった。コミュニティ発展の歴史は、インターネットの歴史抜きでは語れない。テクノロジーの進化に応じて、コミュニティ運営に関しても、その様々な使われ方が模索されてきた。

 90年代、オンラインコミュニケーションの主流は「パソコン通信」からインターネットに移行していくが、そのころの人々のネット上の交流はBBS、メールでの連絡がメインだった。一時期は、アングラな雰囲気も漂う2chというBBSサービスが、オンラインコミュニケーションの大きな部分を担う。

 SNSというサービスが生まれてからは、オンラインでのコミュニティ活動が一気に活発になった。mixiがブレイクし、その後、FB、ツイッター、LINE、Instagram、YouTube、様々なプラットフォーム上で多くのコミュニティが生まれていく。

 オンライン上でのコミュニティ活動の特徴は、「お互いの内面を深く知ることができる」ということだと思う。特にSNSではそのような交流がしやすい。オープンさとクローズさが絶妙に混じり合い、未知との人との親しい関係性を産むのだ。普段の生活ではリアルな知人にも話さないような自分の心の中の考えを、ネットでは何故か赤裸々に語れたりする。これが、ネットならではの「深いところの共感」でつながる関係性をつくる。

 一方、リアルでつながる強みは「信頼性」の構築にあると思う。ネットでいくら深くつながったところで、やはり人間、実際にリアルで会ってみるのとそうでないのとでは、相手の全体像の理解が全然違う。直接会った同士ならではの、人間としての信頼感が醸成されるのだ。これは、ネット時代になっても変わらない、人間の本能が深く関係していると思う。身体性と精神性は完全には切り離せないということだろう。

 先日noteで上げた自分の回顧録的な話 :
「炎上のメカニズム 〜実はかつて、大炎上を経験しました〜」
前編   中編   完結編

 は、オンラインの交流がほぼメインを占めるコミュニティの話だ。だから、お互いの内面は深く知っていても、人間関係としてはある種希薄といえる、そういう危うい状態の関係にあった。匿名参加がほとんどのコミュニティだったからなおさらだ。だからちょっとした行き違いや誤解があっただけでお互いの関係性に問題が生じやすいし、上記の実録譚のように、人間関係のもつれがそのまま「炎上」にも発展しやすい。もしお互いにもっとリアルな面識があったとすれば、あのような炎上騒ぎにもならなかったと思ってる。

 だからこそ、ネットでお互いの深いところを知り、かつリアルでの関係性もあると、それはものすごく濃く、かつレバレッジの効いた深さの人間関係となる。それがそのまま、コミュニティの濃さと信頼感にもつながるのだ。

 これは、ネットだけでも、リアルだけでも完成しない。両方の世界で同時並行で交流した時にのみ、はじめて生まれる効果。ネットで深く知り合った仲で、初めてリアルで会ったときの感動や共感はすごい。ネットのオフ会に行ったことがある人は、この強烈なパワーを経験しているはずだ。

 今後も、このあたりの研究を進めたいと思ってる。


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