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【白血病は突然に】 (第20話) 致死量の抗がん剤

こんにちは、「根本雅祥(ねもとまさよし)」といいます。「ソルトコントロール」という方法を使って、塩分管理の支援サービスを提供しています。

この記事は、「37歳起業家、がん宣告から社会復帰までの3年間の記録」の第20話となります。

(これまでに書いてきた記事はコチラで見られます↓)

それでは、どうぞ!


致死量の抗がん剤

2017年5月13日(土)、入院5日目。

この日は夕方から、今後の治療方針について医師の説明を受けることになっていました。そこで僕は、あらかじめ治療の内容をおおまかに把握しておこうと思い、ネットでいろいろな情報を漁ってみることに。

ただ、出くわす単語の意味がまったく分からず、あっという間に途方に暮れてしまいます。唯一理解ができたのは、「とんでもなく大変な治療が待っている」ということだけでした。

たとえばこの文面は、僕の心に大きな衝撃を与えました。

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画像引用元:JALSG

『致死量の抗がん剤を投与したり...』
『12シーベルト〜なにもしなければ全員が死亡しますので...』

「致死量」ってなんだよと。僕たちのような一般人からすると「抗がん剤」という言葉を聞いただけでも怖くなるのに、「致死量」ってなんなんだよと。

しかもそれに加えて「12シーベルト」もの放射線を全身に浴びるとか意味がわからない。福島原発事故でも「年間0.02シーベルトで避難指示」というレベルなのに、その600倍を数回で照射なんてどういうことなんだと。

しかもこれは、あくまでも「造血幹細胞移植」の一部分であって、この前後にもなかなか大変な治療があるわけです。僕にとっては現実味のわかない説明文章に、ただただ圧倒されてしまいました。


抗がん剤の副作用

夕方になり、医師から治療のスケジュール表を渡されました。そこには、1ターム約1ヶ月の抗がん剤治療を最低でも3ターム行い、そのあとで造血幹細胞移植を行うということが書かれていました。

そして更に、治療で使う抗がん剤の種類と副作用の説明も書いてありました。「吐き気、口内炎、脱毛、皮疹、骨髄抑制、肺機能障害、腎機能障害、出血性膀胱炎、肝機能障害、精巣機能低下、等々」といった言葉がズラッと並んでいます。

いかにも「抗がん剤の副作用」といった文字列です。見ていて怖くなるのと同時に、「果たしてこんな治療を乗り切ることができるのか」という不安が僕を襲いはじめます。

でも、僕に残された選択肢はもうありません。目の前に示された治療を乗り越えなければ、人生が終わってしまうのです。受け入れ難いことではありましたが、受け入れるしか生き残る方法はありませんでした。


つづく...


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