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顎標本はいいぞ

この記事はUMITRON Advent Calendar 2021 19日目の記事です。


こんにちは、UMITRONの宮山(@jkatagi)です。皆さんは骨格標本というものをご存知でしょうか。骨格標本は読んで字が如く骨の標本です。博物館で下記のような哺乳類の骨格標本を見たことがある方は多いかもしれません。

この骨格標本は実は自宅でも作ることができます。作り方はいろいろあるのですが、例えばお肉を煮てからピンセットでひたすら取った後に薬品(ポリデントやハイターなど)につける方法や、中にはカツオブシムシという虫に食べさせる方法もあります。以下のサイトにいろいろな作り方が載っています。

私も大学時代に骨格標本をたまに作っていたのですが、魚の骨格標本は過去に挑戦して骨が全部バラバラになって以来敬遠していました。大学卒業後は骨格方本作成から離れていたのですが、この度引っ越したことによって鮮魚コーナーのある大きなスーパーにアクセスできるようになりました。鮮魚コーナーを覗いていると日によって異なる丸魚を売っていることに気がついたので久しぶりに再挑戦しようかな〜という気持ちになりました。しかし全身骨格を作るとなると結構骨の折れる作業となるので、もう少し手軽なところから始めることにしました。そこで見つけたのが顎標本です。

顎標本とは

顎標本は魚の顎の部分だけを組み立てるものです。魚の頭骨を徐肉したことがある方はわかるかもしれませんが、初心者には軟骨の取り扱いや一度バラバラになってしまうと大量の骨がなんという名前でどこについているのかというのが分からなくなってしまいます。ところが顎の部分だけならばパーツも少ないため、失敗のリスクが少ないそうです。なるほどこれなら手軽にできそうだな思い試してみました。なお徐肉に薬品を使う場合は、使用方法にご注意ください(混ぜるな危険・換気・処分方法など)。

まずはブログにあるようなタイから

小魚は骨が小さく難しそうなのでまずはタイから挑戦しました(チダイだったと思います。重要な名前をメモるのを忘れてしまいました…。マダイだったらごめんなさい)。余談ですが除肉していたらタイノエという寄生虫が口の中に入っていました。最初見た時はグソクムシが入っている!と思いましたが、タイノエという生き物のようです。小さい方がオスで大きい方がメスです。

タイノエ

なおこのタイノエは性転換する生き物で、後から入った方がオスになるようです(不思議な生き物ですね)。なおタイは切り身にしてスタッフ(筆者)が丼ぶりで美味しくいただきました。
また魚を捌いた経験はほとんどなかったので下記動画を参考にしました。

漂白しサイトを見ながら完成

噛み合わせが良さそう

うーむかっこいいですね。

尖った口吻がイカすカマス

別日にはカマスが並んでいたので挑戦しました。カマスは塩焼きにしてスタッフが美味しくいただきました。煮るのが長すぎてバラバラになってしまってわからなくなってしまったので、カマス・骨格標本でGoogle画像検索で調べて組み立てました。接着した後に顎同士のつける位置がちょっと違ったことに気がつきましたが後の祭り(上顎の外側が下顎につき、さらに上顎より下顎の方が突出するのが正しいつき方のようです)。

歯がたくさん(接着ミスが残念…)

本当に馬のようだなウマヅラハギ

また別の日、ウマヅラハギという面白い魚が売っていたので買いました。ウマヅラハギはスタッフが煮付けで美味しくいただきました。コリコリとした硬めの身の食感が特徴的ですね。なおこの魚は骨が非常に硬く全身骨格の作成も容易ということです。たしかに薬品に漬けても骨がバラバラにならなかったです。今回は顎標本ということで全身骨格は作らなかったのですが、次回は挑戦したいです。

丈夫な骨
めっちゃ手ブレしてしまっていますが馬っぽい
下の2本の歯が特徴的

作った標本は針金で固定し、ダイソーのケースに飾ってみました。

いい感じです。

おわりに

今回は顎標本はいいぞという内容でお届けしました。もし丸魚の頭はそのまま捨ててしまっているのであれば、挑戦してみてはいかがでしょうか。頭ごと調理した場合も、食べ終えた後はそのまま捨てずに顎をじっくり観察するのも良いですね。魚種ごとに違っていて面白いです。もし丸魚が近所に売っていないよ〜という方に朗報です。なんと弊社が運営している うみとさちというECサイトで真鯛の丸魚を販売しています!(突然の宣伝)。水産養殖のエコラベルの一つであるASC認証のついている真鯛となっています。是非この機会にご購入を検討してみてください。



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