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足袋のこと


先日、ちょっと足をひねって足首を捻挫しましたら
足袋のこはぜが留まらなくてツライこと・・・
ネットの安売りで買ったのが細身で合って無かったのもあるのですが
もう、タビックス履いてしまおうかと思いましたよ。


足袋のルーツは奈良時代から存在する
当時の礼装用で、絹で作られた 指が分かれていない
ソックス状で「しとうず」と呼ばれたものと
足袋というより靴に近い?
革製の単皮「たんぴ」と呼ばれたものと
二通りあるそうです。
足袋の語源は タンピ、というのが有力のようです。

綿の足袋は江戸時代から大流行して
一般的になりました。
江戸時代は火事が多く、火の粉から身を守る
皮の装束を作るために
足袋用の皮が不足したため
代用で木綿製を作ったら具合が良かったとか・・・
何が幸いするか判らないものです。
 
母からは「足袋は靴よりワンサイズ下を買え」と
教わってきました。
皺のない、ぴたりと張り付いた白足袋が
色気すら感じさせる美人の代名詞だったからです。
ぴたりとした足袋は 
一番汚れる足元に真っ白を使える、という
贅沢でもあったのでしょう。

でも 毎日履くと 足袋ってすぐに痛みますね。
私は左右の足の大きさが かなり違うようで
必ず 右の指先が先に破けてきます。
祖母は ぶわぶわに大きめの足袋を履いていました。
戦前の、着物暮しの庶民は
ぶかぶかの足袋を長持ちさせて履いていたのは
生活の知恵でもあったのです。

足袋の汚れはなかなか落ちませんね。
私は 裏面に漂白スプレーを吹き付けておいて
お風呂に入る時に 衿袖洗い用の青い石鹸に古歯ブラシを使い、
ゴシゴシ洗います。
干す時は日に当てると黄ばむから、
裏返して干せ、と母に教わりましたが
裏返すとつま先の美しい丸みが崩れるので
足袋は裏返してはいけない、とも聞きました。
 
黄ばむから裏返せ、は生活の中の知恵でしょうが
美しさが損なわれるから裏返すな、というのは
美意識のなせる業。
私は ただ、手間が面倒なので
裏返さずに干しています(^^;;
ただし、日に当てないように部屋の中で。。

  
 
画像はじざいやオリジナルの猫足袋。
プリントです。お好きな位置にお好きな猫を入れられます。 
 

 
 

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