車借りパクで逮捕の中年!支える覚悟の金髪ギャルが尊い┃ヤスデ丸の裁判傍聴ファイル #9
高級時計リースサービス「トケマッチ」が連日ニュースで報じられてますね。代表がドバイに高飛びしたこと、その流れがスムーズ過ぎたことから、「最初から時計回収して売りさばく気満々だった詐欺」という共通認識に。
数日前、某民放の番組ディレクターと局アナの方と飲みに行ったら、
「これはプロ絡んでますよね。チャイニーズっぽいっすね」
とポツリ。リースってこれだから怖いんだよなぁ……。
さて今回は、『恐怖! プロの艶やかな犯行の瞬間!』的な話でなく、借りた車をだんだん返したくなくなっちゃったオジサンの話。
暴力団員の男は
維持するだけで毎月何万という出費にあえぎ世間の車離れが進む中、自動車メーカーが乗り出したのがリース契約、いわゆる「車のサブスク」。
そのサービスを利用し、リース料金を踏み倒した上に、車を返却せずに乗り続けた結果“横領”の罪で訴えられた中年男性が今回の被告人だ。
私が到着した頃にはすでに開廷しており、50代前半だろうか、小太りでやや髪の薄い被告人が証言台に立っている。
検察「滞納した額を払えないなら車を返すように、って電話がたくさん来ましたよね? どうして無視したんですか?」
男「◯◯さん(担当の男性)は話にならないので着拒しました」
あんま理由になってない気はするけど、質問は続く。
検察「そのあと、他の担当の方から電話がいきましたが?」
男「気づかなかったです」
何十件も履歴が埋まってるのに、んなわけあるかーーい! という思いを法廷の全員が堪えて、質問タイム終了。いい年の男性が言い訳がましいにもほどがあるが、とりあえず被告人に反省の意思があるかないかでいえば、かなり「ない」と思う。
その後の話の流れによると、どうやら先程まで証人の“内妻”が「監督者として彼を監督する」と語っていたようだ。
ということは傍聴席にその“内妻”がいるはず。
大抵、前列の角あたりに座っていることが多いのでそちらに目をやるも、それらしき女性はいない。
いや、むしろあまり裁判所で見かけない、20代らしきまつ毛バチバチの金髪ギャルが座っている。え、まさかこのイケイケギャルが内妻? てことはこの男性、“ヤンチャな人”の可能性があるな?
……と弁護人の質問を右から左へ受け流しながら金田一さながらの推理(?)が進む。
「◯◯さん(被告人)は暴力団員として登録していますが、離脱するんですよね?」
と弁護人。なるほど、そっちの方でしたか! 住所は千葉の繁華街みたいだし、奥さんは飲み屋で知り合った子か何かだろうか。ガールズバーってより、キャバ嬢感。松戸のブロンドギャルキャバ嬢(仮)とやや薄毛の暴力団員のオジサン。画はバッチリ(何が)。
「なぜ料金を支払わなかったんですか?」という検察官の質問に「生活苦で費用を工面できなかった」と回答。
“嘘だ~~~絶対このカワイイギャルに貢ぎまくってんじゃん~~!”
と心の中で偏見祭りが開催される。
でも多分、このギャルは真面目でいい子だと思う。じゃなきゃこんな辛気臭い場所来ないもん。まっすぐ法廷の被告人を見つめるギャルがどんどん尊く見えてきた。この子のためにも更正してくれ!