イシス1

古代エジプト神話とニンジャ神話の類似点について

貴方!貴方はエジプト神話を知っているだろうか?死んだ人が黒い犬人間に心臓の重さを計られたりするあれだ。

エジプト神話には他の神話と同じく「それはもしやニンジャなのでは?」と思ってしまうような登場人物が多く、実際ニンジャである場合が多い。

今回私はそのエジプト神話に含まれるニンジャ真実を一部解き明かすことに成功したので、皆さんに説明していこうと思う。


※深刻なネタバレを含むので注意な











ヌン神

ヌン(Nun)は、エジプト神話の原始の神で、あらゆる存在の起源たる原初の大洋ないし混沌(カオス)が擬人化された神格で、一説にオシリスとセトの兄弟とも言われている。

(「ヌン」 - Wikipedia)

かなり前から「カツ・ワンソーはエジプトのヌン神では?」という言説があるが、私もこの説に同意する。


◆忍◆ ニンジャ名鑑#100 【カツ・ワンソー】 ◆殺◆最古のニンジャ。チャドーの祖。その名は古事記の中でも秘密めかして語られている。ニンジャ神話によるとデウカリオンの大洪水と同時期に生まれたとも。アメリカ大陸が未開の地であった頃、日本には既に奥ゆかしい平安文明が存在していた。
かつてこの世界に、ニンジャはカツ・ワンソーしかいなかった。彼は全ニンジャの祖であり、ニンジャにとってのニンジャ存在、すなわちヌンジャであった。

カツ・ワンソーは様々な要素が渾然一体となった存在
で、ある時は風のように穏やかに弟子にインストラクションを授け、ある時は林のように奥ゆかしく自らの非を認めてケジメを行い、ある時は火のごとく猛り狂ってニンジャや人間を殺し、ある時は山のように威厳に溢れた姿でザゼンしていたという。

(【カース・オブ・エンシェント・カンジ、オア・ザ・シークレット・オブ・ダークニンジャ・ソウル】)

ヌン。ヌンジャ

様々な要素が混然一体となっている…つまり混沌(ケオス)。カツ・ワンソーに近しい人物あるいはカツ・ワンソー本人と目されるサツガイがケオスを好んでいるらしい事とも符合する。

風・林・火・山すなわちフーリンカザン全てを内包した混沌の化身ヌンジャたるカツ・ワンソーは、さながら創造主めいて古代の半神たるリアルニンジャたちを生み出していったと考えられる。





イシス神

イシス (Isis) は、エジプト神話の女神。
元々はナイル川デルタ地帯のブシリス北方のペル・ヘベットの女神で、豊かなナイルの土壌を表す豊饒の女神

(「イシス」 - Wikipedia)

女神という点もポイントだが、この神の重要性は死んだオシリスを蘇生した=初めてミイラを作ったという伝承にある。


ミイラ作りは来世・復活信仰と密接に結びついている。エジプト神話で豊穣をあらわす神であるオシリスはセトに殺害され、のちに妻のイシスや冥界の神アヌビスの助けによってミイラとして蘇り、冥界の王となったという伝説がある。

(「ミイラ」 - Wikipedia)

ミイラとは来世での復活のための儀式であるという。これはニンジャのハラキリ・リチュアルを指している。カツ・ワンソーをはじめ、ニンジャがニンジャソウルを失っても爆発四散しない場合、その肉体はソクシンブツめいた状態、つまりミイラになるからだ。

ということはイシスはハラキリ・リチュアルの方法を考案したあの女ニンジャだ。


◆忍◆ ニンジャ名鑑#313 【ドラゴン・ニンジャ】 ◆殺◆ハトリ・ニンジャに率いられニンジャ大戦を戦ったニンジャ六騎士の一人。ドラゴン・ニンジャ・クランの祖。ニンジャ六騎士とは即ちソガ、ゴダ、フマー、ヤマト、ハガネ、ドラゴンの六人を指し、ハトリと共にカツ・ワンソーに挑んだ。
私はドラゴン・ニンジャだ。お前は知っていよう。私がハラキリ・リチュアルを考案し、ニンジャソウルの保存を試みたのだと」

(【ホワット・ア・ホリブル・ナイト・トゥ・ハヴ・ア・カラテ】) 

ニンジャソウルの事など知らない者には、ドラゴン・ニンジャたちがハラキリ・リチュアルの方法を試行錯誤している様が、あたかもミイラを作っているように見えたのだろう。

豊穣の女神とされたのはもちろんバストが豊満だったからである。


赤い装束が共通しており、髪型も心なしか再現されている。両者が同一人物であることがよく分かっていただけると思う。





ネフティス神

ネフティス(Neftis, Neftys, Nephthys, Nepthys)は、エジプト神話に登場する女神。葬祭を司る女神である。
イシスの妹であり死者を守護する神。

(「ネフティス」 - wikipedia)

イシス=ドラゴン・ニンジャの妹に当たる存在。

…そんなニンジャがいただろうか?ニンジャ六騎士やカツ・ワンソーの側近に女性はドラゴン・ニンジャ1人しか見当たらない。

だが最近新たな発見があった。


タタミ2枚先をすら見通せぬ熾烈な砂嵐の中を、二人の旅人は平然と歩き進む。一方は異様な真鍮色の目をした男。もう一方は、極めて剣呑な目つきの、黒髪の女である。

「あった、あった」真鍮の瞳の男は手を叩いた。「見事なピラミッドだ。圧政の結晶だ!」「フン」黒髪の女は侮蔑的に鼻を鳴らした。そのバストは豊満である。

「サケ!」サツガイは金の盃をクンクンと嗅いだ。「水銀は?溶かして飲んでいたんだろう?」「飲むがよい」セトは取り合わず、勧めた。彼の頭はジャッカルであり、肌の色は、サツガイが連れ来たったニンジャ、ティアマトの髪よりも黒い。

(【ニンジャスレイヤー:エイジ・オブ・マッポーカリプス・シーズン2 予告編】)

ドラゴン・ニンジャと共通する外見。そしてカツ・ワンソーと極めて深い関係にありそうなアトモスフィア。このティアマトこそがネフティスに対応する存在なのではなかろうか。

ティアマトとは何者かという事については、すでに一つの仮説が立てられている。


「……他ならぬドラゴン・ニンジャもまた、そうした試行錯誤の中で事故を起こし、自らのソウルと記憶の一部をキンカク・テンプルに不完全な形でアセンションさせました。ハラキリ・リチュアルが完成する遥か以前の出来事です……」まるで他人事のように淡々と、ユカノは語った。

(【ギルティ・オブ・ビーイング・ニンジャ】)

このキンカク・テンプルに飛んでしまったドラゴン・ニンジャのソウルと記憶の一部こそがティアマトであり、ネフティスとして伝承されたのではなかろうか。キンカクに飛んで行ってしまったためその後どうなったのか分からず、死者を守護する神とするしかなかったのだろう。

1つのニンジャソウル。2つに分かれた。姉妹。ニンジャ真実の神話的解釈としては十分有り得る話である。


左:ネフティス=ティアマト  右:イシス=ドラゴン・ニンジャ

元は同一人物だったため瓜二つに描かれている。




アヌビス神

アヌビス(Anubis, エジプト語ラテン文字転写:inpu, 古代ギリシア語: Ἄνουβις (Ánūbis))はエジプト神話に登場する冥界の神で、リコポリスの守護神。
エジプトの中でも比較的に古い時期から崇拝されていた神でミイラづくりの神であり、犬またはジャッカルの頭部を持つ半獣もしくはジャッカルそのものの姿で描かれた。これは古代エジプトにおいて、墓場の周囲を徘徊する犬またはジャッカルの様子を死者を守ってくれているのだと考えられたからである。

(「アヌビス」 - wikipedia)

ミイラ作りの神であり墓守の神。

アヌビスの神話から読み取れるのは、イシス=ドラゴン・ニンジャと協力してハラキリ・リチュアル(ミイラ作り)を行っていたらしい、ということと、冥界の神なのでオヒガンにいるということ、そして墓=おそらくはキンカク・テンプルを守っている、といったことである。これらの神話的事実から、該当するニンジャはニンジャ六騎士とカツ・ワンソーに極めて近い人物に絞られる。

これだけではまだ特定できないが、次の実際有名な神話を加えればおおよその答えを得ることができる。


『死者の書』 (ししゃのしょ、独: Totenbuch) は、古代エジプトで冥福を祈り死者とともに埋葬された葬祭文書。パピルスなどに、主に絵とヒエログリフで、死者の霊魂が肉体を離れてから死後の楽園アアルに入るまでの過程・道しるべを描いた書。

心臓(イブ)を天秤にかける死者の裁判の章は有名である。真理の女神マアトの羽根(真実の羽根)と死者の心臓がそれぞれ秤に乗っており、魂が罪で重いと傾くようになっている。秤の目盛りを見つめるのは冥界神アヌービスで、死者が真実を語れば死人はオシリスの治める死後の楽園アアルへ、嘘偽りであれば魂を喰らう幻獣アメミットに喰われ二度と転生できなくなる、とされる。

(「死者の書」 - wikipedia)

アヌビスが死者の心臓を計量するという有名な「死者の裁判」の場面だが、少しニンジャ解釈を加えれば、これが現世を離れたニンジャソウルのたどる道筋を記したもので、死後の楽園アアルがキンカクを指していることが分かる。

とすると、キンカクに行くべきでない魂を喰らう幻獣アメミットの正体がまず判明する。


◆忍◆ ニンジャ名鑑#80 【インクィジター】 ◆殺◆ソクシンブツ化したアンデッド・ニンジャ。リー先生の研究とは無関係。己の意思力で平安時代からネオサイタマに至るまで生き続けるが半ば発狂しており、エンシェント・ニンジャ戦争の秘密の深淵に近づく者を無差別にサイコ攻撃する。
アメミット(アメミト、アミマッド、アムムト (Ammut)、アンムト(Ammut)、アーマーン、Ammit、Ahemaitとも)は、古代エジプトに伝わる幻獣の一種である。 その名前は「貪り食うもの」を意味する。冥界アアルの転生の事前の裁判にて、秤にかけられた真理の象徴マアトの羽根(真実の羽根)よりも重かった死者の心臓を貪り喰らう。喰われた魂は二度と転生できない。霊魂の不滅が信じられていた古代エジプトでは、それは永遠の破滅を意味していた。頭は鰐、鬣と上半身が獅子、下半身は河馬のものになっている。


そしてインクィジターはニンジャ六騎士の一人と同一人物であることが判明している。

ユカノは手を合わせ、厳かにオジギした。彼女はその者の名を口にした……。「ドーモ。ヤマト・ニンジャ=サン。ドラゴン・ニンジャです」その名を聞いたインクィジターの身体が沸騰めいて乱れ、草色の装束に身を包んだニンジャの姿をつかのま取り戻した。「久しいですね」ドラゴン・ニンジャは言った。

「ド……ラ……ゴ……ン」六騎士の一人にして悲劇の勇者の目に哀切が溢れた。ユカノは言葉につまり、涙を流した。二者を包む空気が水飴めいて凝り、歪んだ。

(【ニンジャスレイヤー:ネヴァーダイズ】)
◆忍◆ ニンジャ名鑑#204 【ヤマト・ニンジャ】 ◆殺◆ニンジャ六騎士、マスターヤリ。巨人殺し、ホーリーグレイル探索、ドラゴン殺しの英雄伝説に彩られる華々しいニンジャ。古事記における彼はヤリの名手として描写されている。

アメミット=インクィジター=ヤマト・ニンジャだということだ。


では肝心のアヌビスは何者か。これもおそらくヤマト・ニンジャのことなのではないだろうか?

ここでもう1度インクィジターの名鑑を見てほしいのだが、彼はソクシンブツ化しているという。つまりインクィジター=ヤマト・ニンジャハラキリ・リチュアル=ミイラ作りを行い、自身のニンジャソウルをキンカク・テンプル(付近)まで送ることに成功した。だからアヌビスはミイラ作りの神でもある。しかしそこで何らかのインシデントに遭いアメミット=インクィジターに姿を変えてしまった……。 

また、インクィジターはアメミットめいてほとんど魂を貪り喰らうだけの処刑人めいた存在であるにも関わらずInquisitor(異端審問官)というニンジャネームを名乗っているからだ。裁判はアヌビスの役割のはずでは?

処刑人なのに裁判官を名乗っている……処刑人と裁判官は同一存在……魂を喰らうアメミット裁判をするアヌビス同一のニンジャ、ということなのだろう。イシスとはまた違った理由により1人のニンジャが全く違う2つの姿を持つに至ったために、2つの姿に分けて伝えられた、と私は考える。


「奴はな……」コルセアは目を細め、キセルを取り出して火をつけた。「哀れなバケモノよ。かつては真っ当なニンジャだったのさ」

コルセアは論理煙を吐き出した。「……奴はな、今でも守っておるのよ。少なくともそういう話だぜ」「何を?」「奴自身も忘れちまったんだとさ。あの様子じゃあ、さもありなんよ」

(【アンダー・ザ・ブラック・サン】)







オシリス神 

オシリス(Osiris)は、古代エジプト神話に登場する神の一柱。
イシス、ネフティス、セトの4兄弟の長兄とされる。
王冠をかぶり、体をミイラとして包帯で巻かれて王座に座る男性の姿で描かれる。

同神話によれば生産の神として、また、エジプトの王として同国に君臨し、トトの手助けを受けながら民に小麦の栽培法やパン及びワインの作り方を教え、法律を作って広めることにより人々の絶大な支持を得たが、これを妬んだ弟のセトに謀殺された。尚、この際遺体はばらばらにされてナイル川に投げ込まれたが、妻であり妹でもあるイシスによって、男根を除く体の各部を拾い集められ、ミイラとして復活。以後は冥界アアルの王としてここに君臨し、死者を裁くこととなった。

(「オシリス」 - Wikipedia)

オシリス神話で注目すべき点は「イシスによってミイラにされ、復活に成功し、冥界に行った」という点だ。素直にニンジャ解釈するなら、これはドラゴン・ニンジャに協力してハラキリ・リチュアルを行い成功し、ソウルをキンカク・テンプルに送ったと読むことができよう。ドラゴン・ニンジャに近しい人物でこの伝承に合致しそうなニンジャは1人だ。


彼女は世界を旅した。再び大英博物館を訪れ、ガラスケージのなかで変わり果てたゴダ・ニンジャのミイラにアイサツした。

(【アンダー・ザ・ブラック・サン】)
◆忍◆ ニンジャ名鑑#202 【ゴダ・ニンジャ】 ◆殺◆ニンジャ六騎士、マスターパワー。古事記にはカラテミサイルの使い手として彼の記述がある。ニンジャ六騎士の実在を信じる者は少ないが、バイカル湖で2009年に発見されたニンジャのミイラをこのゴダ・ニンジャと関連づける説がある。

ゴダ・ニンジャについての活躍はあまり知られていない。オシリスもまた、主に登場するセトとの戦いの神話において、自身は何もせず、もっぱら息子ホルスや妻イシスばかりが戦っている。オシリス=ゴダ・ニンジャは早い段階でハラキリしてソウルをキンカクに送ってしまったため、あまり逸話が残らなかったのだ。

一応、彼より早くハラキリ・リチュアルによってミイラになった可能性のあるニンジャがいる可能性は残るが、ドラゴン・ニンジャの知り合いで、かつミイラが存在するという確認がとれているため、ここではオシリス=ゴダ・ニンジャであると結論付けたい。


「おれは死んだも同然の話し相手が欲しいんだ」と告げ、静かに笑うと、ゴダはサンダーフォージに様々な事を語った。

(【カース・オブ・エンシェント・カンジ、オア・ザ・シークレット・オブ・ダークニンジャ・ソウル】)







ホルス神

ホルス(Horus、エジプト語ラテン文字転写:Hr, Hru、古代ギリシア語: Ώρος, Hōros)は、エジプト神話に登場する天空と太陽の神。エジプトの神々の中で最も古く、最も偉大で、最も多様化した神の一つである。ラーの息子で天空神・隼の神であるホルスと、ゲブとヌトの息子あるいはオシリスとイシスの息子のホルスという同名の神が二柱存在し、やがて習合されたものだとされている。これ以外にも様々な神との習合が見られる。通常は隼の頭を持ち太陽と月の両目を持つ男性として表現される。時代とともに、その姿は隼から人間の姿をとるようになる。

(「ホルス」 - Wikipedia)

ホルスについては説明を控えめにしたい。ネタバレ注意と書いてあるのにどういうことだ?と思うかもしれないが、ホルスの神話にはみだりに触れるべきでないニンジャ真実が含まれているからだ。とはいえ、私も説明したくないわけではないので、当たり障りのない範囲で説明を試みてみることにする。


最後の戦いでセトはホルスに対して石の船を作って勝負することを持ちかけ、言った通りに石の船を作るが、ホルスは杉の木を漆喰で覆った船を作った。そのためセトの船は水に沈み、ホルスの船は水に沈まなかった。しかしセトはカバに変身して水中からホルスを殺そうとしたが、ホルスはセトに槍を突き付け、睾丸と片足を奪った。このようにして最終的にホルスが勝利し、父の仇討ちを果たすことに成功する。それでオシリスはトートとの相談の末、地上の王権をホルスに譲位することができた。これ以来、地上を統治する王(ファラオ)はホルスの化身と見なされるようになった。

(「オシリスとイシスの伝説」 - Wikipedia)

ホルスはオシリスの後に王座に継いだ神、つまり当時のニンジャ権力争いにおける最終的な勝者であるということだ。そしてホルスの象徴として「ホルスの目」という意匠が伝えられている。


そして、詳しい過程は不明だが、この図案は時間が経つにつれ「プロビデンスの目」という図案に変化していったと考えられている。


…これで分かる人は分かってくれるはずだ。過程が不明であることがむしろホルスのニンジャ真実を良く表しているような気がしないでもない。


分からない?その方がいいのかもしれない。本当なら不用意にニンジャ真実に触れるべきではないのだから。

余談だがホルスの神話がやたらと他の神の神話と混ざっていたり、妙に事実関係が錯綜している場合があるのはホルスのジツ







セト

セトはそのままだ。

◆忍◆ニンジャ名鑑#461【セト】ブラックティアーズを鍛え日本へ放ったとされる秘密教団の謎めいた主にして、古代エジプトカラテの使い手。一方、マレニミル社の秘密文書を解読したイチロー・モリタとナンシーは妖刀ベッピンの謎に迫るためエジプトへと向かう!特派員シリーズ完結編!◆殺◆


ピラミッド広間を照らす篝火の不気味な緑の明かりに照らされ、三人の禍々しきアトモスフィアは倍化していたが、酒を注ぐ奴隷オイランや巨大扇で仰ぐ奴隷オイランがニンジャ・リアリティ・ショックを起こすことはない。既に自我が無いのだ。セトは無邪気に携帯端末をいじるサツガイに視線を向ける。

「サケ!」サツガイは金の盃をクンクンと嗅いだ。「水銀は?溶かして飲んでいたんだろう?」「飲むがよい」セトは取り合わず、勧めた。彼の頭はジャッカルであり、肌の色は、サツガイが連れ来たったニンジャ、ティアマトの髪よりも黒い。「BWAHAHA!」サツガイは酒を呷り、エメツ片を齧った。

「ではナガリ・ニンジャの復活は、そなたか」セトが問うた。サツガイは酒に飽き、携帯端末に注意を戻していた。画面から目を離さず、「ああそうだ」と答えた。「肉。不自由にもなったが、自由にもなった。やってみたら出来た。タノシイだな」「大始祖カツ・ワンソーの御遺志……」「BWAHAHA!」

畏れ多きニンジャの名に対し、サツガイはただ笑い声で応えた。セトにはしかし、それで十分だった。犬頭のリアルニンジャは厳かに頷いた。「承知」「そう」サツガイは笑い止め、セトの目をじっと見た。サツガイの目はそれ自体が奇怪な銀河めいて、不気味で、虚無的だった。サツガイは呟いた。「帝国」

(【ニンジャスレイヤー:エイジ・オブ・マッポーカリプス・シーズン2 予告編】)


名鑑に登場しており見た目も神話と同じ。しかもピラミッドにいる。本人で間違いあるまい。


セトとホルスの戦いは80年間に及び、セトはホルスの左の目を奪うが、セトは睾丸と片足を失った。敗れたセトは、地上の世界を去り地下世界に隠遁した。

(「セト」 - Wikipedia)

神話上のセトはニンジャ六騎士であるホルスやイシスと何度も激闘を繰り広げている。ワンソー側なのだから当然だろう。結果、セトは敗れて重傷を負い地下で休眠に入ったということだ。

セトについては以上である。






【古代エジプト神話とニンジャ神話の類似点について・その2】に続く

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