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『パンとエスプレッソとまちあわせ』のネーミングとかデザインとかの話

こんにちは、じそく1じかんnote編集部です。

2020年8月4日、渋谷駅から徒歩3分のところにある「ミヤシタパーク」に、「パンとエスプレッソとまちあわせ」をオープンいたしました。

パンとコーヒー、そしてできたての卵料理を堪能できるお店です。

前回のnoteでは、「パンとエスプレッソとまちあわせ」はどんなお店なのか?をご紹介しました。

今回は、お店のデザインなどについて、プロデュースやクリエイティブディレクションを担当した代表の石井に話を聞いてみました。

「まちあわせ」という言葉と「渋谷」が出会った

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渋谷といえば、ハチ公やモヤイ像で待ち合わせ。そんな風に連想する方も多いかもしれません。

ただ、「パンとエスプレッソとまちあわせ」という名前は、そういったロジックから名付けられたものではありませんでした。

「パンとエスプレッソとまちあわせ」という名前は、「まちあわせ」という単語のなんかいい雰囲気と、渋谷というまちの個性などが出会って生まれました。

石井:意外とちゃんと考えてないというか、「明確な理由があるからこうしている」という感覚ではなくて。理屈でつくったものって、飽きられるのも早いから。もっと奥行きのようなものがあったほうがいいという感覚があるので、あえて「なんとなく」な部分もだいじにしています。

お店をプロデュースするときは、「理屈より気分」。

ロジックを優先してしまうと、矛盾はないだろうかとか、整合性は取れているかとかのほうに気がいってしまい、ワクワクするものをつくるという、ピュアな衝動を見失ってしまいがち。

石井:これまで自分がつけてきた名前でいうと、『フツウニフルウツ 』とか『なんとかプレッソ』とか『しロといロいロ』とか。そのへんをイメージしてもらうとわかりやすいかもしれません。ネーミングをつくるときは必ずそういう曖昧な感覚的なところを入れています。だって「まちあわせ」って、なんかいいじゃないですか。

理屈ももちろんだいじですが、そこにこだわりすぎず、琴線に触れたものをつなげていくと、思いもよらない素敵なものができたりするから不思議です。

お店づくりは「コラージュ」

クリエイティブディレクションを担当した石井が思い描いた言葉や絵をもとに、デザイナーや建築家、メニュー開発を担当するスタッフなど、いろいろな役割をもったひとたちとのセッションで、お店はつくられていきます。

それは、いろんな「なんかいい」をコラージュしていくように。

石井:なんとなくですが、「統一感」はみんなの外側ではなく、内側につくるというイメージがあって。建築家さんやデザイナーさんと一緒にやるときも、発想を閉じこめてしまう檻をつくるというよりは、一人ひとりのアイデアが広がるきっかけとしての言葉だったりイメージをわたせたらいいなと心がけています。

空間におけるキャッチコピーをつくる

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代表の石井は、いまでは店舗プロデュースをはじめとするクリエイティブディレクションも手がけていますが、もともと本業は広告のキャッチコピーなどを書く「コピーライター」。その経験が、お店づくりにも活きています。

石井:広告って、そもそも見てもらえないものという前提でつくっているので、パッと見て気になってもらうためのパワーが求められます。その感覚が、空間づくりにも活かされているのかな、と思うことがあって。ふと気になるチャームポイントをつくるといいますか…。

石井の仕事は、「空間におけるキャッチコピー」とつくること。

お客さんの目を引くチャームポイントをつくり、お店に行きたくなる動機をつくるのが、コピーライターの仕事もしている石井の役割でした。

対して、お店の中身をつくるのは、建築家やシェフなどの専門家たちの仕事。

石井:もちろん、建築家さんがパッと見の良さをつくってくれることはあるけれど、「キャッチコピー」をつくるのがぼくの仕事で、建築家やシェフは中身である「ボディーコピー」をつくるのが仕事。コピーライターとして言葉を扱っているときと、お店づくりでもやっていることは似ていますね。

思いがけずそれが、お客さんの目を引くチャームポイントをつくり、お店に来たくなるきっかけになっていたりするのかもしれません。

たとえば「パンとエスプレッソとまちあわせ」では、「黄色い布」が店内の空間におけるキャッチコピーになりました。

お店の雰囲気は何で決まるか?という疑問から始まり、「素材感」ではないだろうか、と思うようになったと石井は言います。

待ち合わせ以外でも楽しめるカフェ

「パンとエスプレッソとまちあわせ」という店名のとおり、待ち合わせのときに使った方がいいのかな?と思う方がいるかもしれませんが、もちろんそんなことはありません。

「なんかいい」素材をいくつも組み合わせてできたのが「パンとエスプレッソとまちあわせ」なのですが、「まちあわせ」という言葉のほかにも、黄色い「たまご」はこのお店にとってシンボル的な要素になりました。

石井:これも「なんとなく」であれなんですが…。パンとコーヒーに、その場でつくった「できたて」のワクワク感をプラスしてみたいと思って、いつのまにか「たまご」にいきついていました。

石井にとって、「たまご」は幸せな時間の象徴。

たとえば、ホテルの朝食でオムレツやスクランブルエッグができあがるのを待っている、あの時間。

そんな贅沢なひとときをイメージして、「たまご」を使ったフレンチトーストやオムレツ、ホットサンドなど、さまざまなメニューが生まれていきました。メニュー開発は、社内のスタッフが手わけして担当しています。

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まだまだオープンしたばかりの、『パンとエスプレッソとまちあわせ』。

「まちあわせ」はもちろん、食べたり、飲んだり、休んだり、好きなように使っていただけたら。

すでに足を運んでいただいた方も、まだご来店されていない方も、気軽にお立ち寄りください。スタッフ一同、渋谷ミヤシタパークでお待ちしております。

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【店舗名】
パンとエスプレッソとまちあわせ

【住所】
〒150-0001
東京都渋谷区神宮前6-20-10 RAYARD MIYASHITA PARK South 2F

【電話】
03-6805-0830

【メール】
info@jisoku1jikan.jp

編集協力:TELLING