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俳句

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#俳句

二つのリンゴ

梅雨空を林檎を背中に減込せ __つゆそらをりんごをせなにめりこませ 赤くしてりんごの無罪…

仲村 次朗
3週間前

私す

向日葵の首かたくして花の影 私す私の名前発つ烏

仲村 次朗
2か月前

露草

露草やすべらす舌と余すもの 露草や忍びの猫の鳴き処 露草や漕ひでいつかの膝枕 露草や重ね…

仲村 次朗
7か月前

切れない切り絵

はたらいて、はたらいてんのに、 なんにもはたらいていないよね 春にくすむ食堂から聞こえて…

仲村 次朗
1年前
3

雲雀散る

桜咲くはじまってもまだいないのに 桜散る写真に撮られた人の今 雲雀鳴くたくさん読んだ午後…

仲村 次朗
1年前

存在の軽さ

静かにたへてラムネの栓は透けてなほ

仲村 次朗
1年前

落花生六摘

割ってしまえばふたつはふたつ落花生 落花生揉まれるだけで剥ける皮 落花生つぶやいてなほ消せぬ実は 落花生味のせぬ実は殻ばかり 落花生摘む手のうちの労働歌 落花生歯軋りと変へらぬ味に

こらえてひとり

次の咳こらえてひとり除夜の鐘

仲村 次朗
1年前

二を知らぬ人

一を知り二を知らぬ人春となり

仲村 次朗
1年前

逃げてゆく

そうとのばす手にジと告げて夏の空

仲村 次朗
1年前

むらさきに篠

むらさきに篠突き薮の紫陽花や

仲村 次朗
1年前

爪にならすみ

春の夜の爪にならすみ独琴

仲村 次朗
1年前

水面の気配

燕跳ね空に水面の気配かな

仲村 次朗
1年前

ひぐらし

ひぐらしや長い廊下に黙す影 ひぐらしや管の底ひの暗みまで