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俳句

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2020年2月の記事一覧

明朝の墓参りに霞む妖艶な彼岸

緩る線香 墓石に手弱女 白百合ら ゆるけむり はかにたわやめ しらゆりら

仲村 次朗
4年前
2

洗濯と宣託

腕を振り 洗い晒しの 冬背広

仲村 次朗
4年前
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かぞえながら冬空の下

ひとつ、ふたつ、 みつ、よつ、いつ… 空は暮六 ひとつふたつ みつよついつつ そらはむ…

仲村 次朗
4年前
1

無題なる諧謔

使はれむとて、つきて来るわらはあり 『土佐日記』紀貫之 大人シテ 偽り馴れたる 童かな お…

仲村 次朗
4年前
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持つ者、持たぬ者

まだマシか もってるほうが アホらしさ

仲村 次朗
4年前

追い越し車線、いつの日か

左車線 右のウィンカー 消し忘れ

仲村 次朗
4年前

セレとスーチン、花と魚

(その絵画の印象を端的に述べるとすれば)   黒蜷曲   肉叉 跛鰊   竇猖蒲   ぐろとぐろ   にくさ びにしん   グラジオラス https://www.wikiart.org/en/chaim-soutine/flowers-and-fish-1919

後押しが欲しくて、大当たりを待つ怠惰な季節

スプリング ボードはサマー ジャンボかな

仲村 次朗
4年前

清少納言の憂鬱

夢な枕 をかしをかしと いはんとて

仲村 次朗
4年前

意識と流体力学と

流れては 意識 淀みて 澱る無意識

仲村 次朗
4年前
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肩書き考察

剥がれやすい ラベル「父親」 「生みの親」

仲村 次朗
4年前
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個性(戦いと戯れのあわいにて)

「食えない」か とまれ花束 褒め言葉

仲村 次朗
4年前
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それを「楽園」と名付けた大人のみじめさ

創世記 知らぬこどもと ゴムのヘビ

仲村 次朗
4年前
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存在とルビ、あはれと意味

(源氏物語を読みながら、式部と源氏に思うこと) あはれなれ 「一人」に添えし "ひととひと" 「嗚呼我」と書いて"あはれ"とよむ、 小林秀雄がそう言っていた。 そんなことからも力を借りながら。