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練習してるヒマがあるなら、成果をあげよ 〜錯覚資産を活用してNBA選手になる方法

同じ実力なのに、NBAにいける選手といけない選手。

その差は何なのか?

実力があるのに発揮する場が与えられない。

チャンスがない。

そう思ってくやしい思いをしているひとはアスリートだけではないでしょう。

 

田端大学(僕が入っているZOZOの田端信太郎さん主宰のオンラインサロン)の課題図書、ふろむださん著『人生は、運よりも実力よりも「勘違いさせる力」で決まっている』を読んでみたら、とにかく衝撃をうけました。

自分がアメリカ時代に実際に見たり経験したりして、頭の中でモヤっと考えていたことが言語化されていて、あ、そういうことだったのか!って超スッキリしました。

読みながら思いました。

実力主義の聖地のようなスポーツという世界で生きているアスリートがこの本を読んで「錯覚資産」を活用したら最強じゃね? 

と。

僕がアメリカでバスケしていたとき、NBAに行けた選手、そしてマイナーリーグ止まりだった選手、両方がごく身近にいました。

2000年のNBAドラフトを僕はボルティモアのスポーツバーで観ていました。

Eddie House、Jaquay Walls、Jason Hartという、僕が一緒にプレイしたことがあり、身長も高くなく身体能力も特段飛び抜けていない3人のガードが指名されてうれしかったと同時に、本当に驚きました。

彼らと同等の「実力」があった選手は山ほどいたと思います。

その差はなんだったのか。

この本を読んで、少し理解できた気がします。

この記事では、特にバスケットボール選手にとって、具体的に「錯覚資産」というものをどう活用していけばよいか、考えてみました。

目次
・錯覚資産とは
・なぜ実力だけではダメなのか
・錯覚資産が特に有効なスポーツは?
・活用法① まず小さな成果をあげる(少数の法則) 
・活用法② コーチとコミュニケーションを取ろう(感情ヒューリスティック)
・活用法③ なぜNBA選手は大都市のチームにいきたがるのか(利用可能性ヒューリスティック)
・活用法④ 日本での実績だけでも十分(ハロー効果)
・やはり実力は必要 〜スキルアップに必要な3つのこと
・成果をあげる方法「実力を数値化する」
・成果をあげる方法「実力を可視化する」
・おわりに

もちろん、この記事を読んだだけでは納得できないはず。

ちょっとでも面白いな、活用できるかも、と思ったかたはぜひ実際の本で読んでみてください。

ここに書いた以外の錯覚資産の仕組みもわかりやすい実例と図で解説してあって、アスリート以外にも最高にオススメしたい一冊です。


錯覚資産とは

みなさんは日本代表チームの選出について「どうしてこの人が選ばれたの?ほかにもっと実力ある人たくさんいるのに!」と思ったことはありませんか?

政治だ!コネにちがいない!と憤ることもあるかもしれない。

おそらく、そういうケースも中にはあるでしょう。

ただ僕自身もそういうケースあるのですが、バスケチームの監督など選ぶ側の立場からいうと、本当に実力で選んでるのに!と理解されないことに残念に思うことがあります。

この本では、

選ぶ側の人間は実力があると心底思って選んでいるんだ

でも実際は錯覚してるだけなんだよ

だからその錯覚を理解し、自分の資産として活用すれば成功確率があがるんだよ

ということが書かれています。

これを錯覚資産と呼びます。

なぜ実力だけではダメなのか

スポーツに限らず、この世の中には100%実力で決まるものというのは存在しません。

でも特にスポーツに関しては、

持ってうまれた運動能力と圧倒的努力が合わされば成功する、

または

成功していないのは実力がないからだ、だから練習しなければいけない!

と多くのひとが思っています。

僕もそうでした。

ところが、NBA選手とプレイしたことがありますが、NBAに行けずに欧州でプレイするプロ選手とくらべてどうしようもない差があるかというと、そうは感じなかったです。

Complexというメディアで「NBAに行けなかった偉大な選手30人」という特集がありました。

彼らが「おれがNBAに入っていればxxよりすごかった」とか言うことがありますが、僕はただの負け惜しみには聞こえません。

それくらい実力は伯仲していて、もはや実力以外のファクターが大きいのです。

NBAでも、スター選手がケガをしたために下部リーグから上がってきて活躍してそのまま定着する選手がいます。

もし、そのケガがなかったら? 

彼がNBAでプレイすることは一生なかったかもしれません。

せっかく実力があるのにチャンスをつかめなかったのを「政治に違いない」「運が悪かった」「もってなかった」で片付けるのはあまりにもったいないのです。

スキルアップして実力をつけるのは当然。では、その先で何ができるか。

「錯覚資産」を活用することで成功確率を上げることができます。

錯覚資産が特に有効なスポーツは? 

もしあなたが短距離走者であれば、50メートル走り、日本の記録を超えたタイムを出せば、その時点で日本のトップアスリートにおどり出ます。

フィギュアスケートなど審査員がいる場合は、主観的な錯覚がはいり込む余地があります。

ボクシングも判定の問題、そしてそもそもマッチメイクなど実力以外の要素があります。

相撲もそうですね。

横綱になるためには「勝ち方」「品格」など実力以外のことが人によって審査されます。

それでも個人競技の場合はまだ試合に出れるのでマシです。

チームスポーツの場合は、いくら練習しても試合に出れなければ自分の実力を証明できません。

はじめはBより実力が劣っていたAですが、錯覚資産のおかげで試合にでるという「成長機会」に恵まれ、実際の実力もつきます。

さらに試合に出ているという事実により錯覚資産が複利的に増えて、Bが多少スキルアップしたくらいでは追いつけないくらいの差になってしまう……

※ここらへんは、実際の本では図を交えてもっとわかりやすく解説されています。

チームスポーツの中でも、ポジションによっては実力を数値化することでスキルアップだけでチャンスをつかめる場合もあります。

もしあなたが野球のピッチャーで、フォームの改善やトレーニングによって160kmの速球を投げたら、MLBからスカウトが観に来ます。

アメフト選手で、40ヤード走を4.3秒で走れたらエージェントからの電話が鳴り止まないでしょう。

極端な例ですし、ポジションやほかのファクターももちろんありますが、ある程度までは自分の実力を数値化することが可能です。

ただ、野球やアメフトなどある程度の数値化が可能なスポーツでも、よほど飛び抜けた数字を持っていないかぎり、錯覚資産の犠牲になる可能性は大きくあります。

トレードで新天地にうつった選手が大活躍することは頻繁にあります。

実力が見抜けなかった監督も責められるべきかもしれませんが、選手もそのチームで錯覚資産を活用して自分の実力を知らしめられなかった、という意味では同じことです。

移ったチームでは運良く認められただけで、埋もれたままでキャリアを終えた可能性だって十分あります。

バスケやサッカーなどチームのシステムや監督との相性によって成果の出しやさが左右されるスポーツは、錯覚資産を最大限活用することができるのです


活用法① まず小さな成果をあげる(少数の法則) 

「鶏口となるも牛後となるなかれ」という言葉がありますが、まずはどんなに弱いチームでもリーグでも良いので数字を残すことが大事です。

たとえば平均20点という数字は一生持ち運び可能な資産です。

どんなに弱いチームでも大丈夫です。

もちろん強いチームには良いコーチがいて、練習ではスキルアップできるでしょう。

ただ試合に出れなければ意味がありません。

自チームで正しい評価がされていない、または自分が生きるポジションをやらせてもらえない、などの場合はキャンプなどチームから離れたイベントに参加するのも手です。

僕はUCLAのバスケキャンプに参加し、そこでベストディフェンス賞に選ばれたことがあるのですが、そこでもらった成績表が素晴らしい内容でした。

でも正直レベルはまったく高くなかったです。

当時僕はお世辞にも上手いとはいえませんでした。

でも、こういう「小さな成果」はアスリートとしての自分の資産になり、後に役に立ちます。

僕はこのキャンプのあとベーカーズフィールドカレッジという短大に入った。

カリフォルニア州で準優勝し、全米有数の強豪でした。

ところが、試合に出れたのはわずか6試合……このままではダメだと思い、アリゾナの短大に転校しました。

大学を訪問した際に、コーチが「おお、あのベーカーズフィールドの選手か!」と知ってくれていたので、てっきり歓迎されるのかと思っていました。(これは、この本に出てくる「ハロー効果」でもああります)

ところが、僕のコミュニケーション不足により、本当に来ると思わなかったようで、すでにメンバーは決定済み。

なんとチームにすら入れないという事態になってしまいました。

そこで1年間ひたすらスキルアップとトレーニングに励みました。

絶対に見返してやる!と思いながら毎朝3時に体育館に行ってひとりきりで練習していました。

十分スキルアップして自信があった僕はいろんな大学へ電話をかけましたが、まともに取り合ってもらえません……

電話だと忙しい最中かもしれないし、熱意を伝えるのは難しい、と思い、全米中の大学200校のコーチに手紙を書きました。

日本からバスケをしに来たこと、自分の強みなどをアピールした手紙に加え、UCLAキャンプの成績表のコピーを同封して。

10校くらいの大学からメールや電話で反応がありましたが、特に印象深かったのは、前年全米準優勝したカンザス州の大学のコーチからの電話です。

まだプレイも見てないのに、なんと数分の電話中にスカラーシップのオファーが!

現金でいくら払う、なんていう生々しい言葉も。

純粋に疑問に思ったので、なぜプレイも見てないのに自分をほしいのか聞くと、

UCLAのキャンプの成績表だよ。スティーブ・ラビン(UCLAヘッドコーチ)の推薦を信用する。」と。

あれは推薦状でもなんでもないし、レベルも低かった…… 

でも、彼はそんなことは知りません

UCLAという名前と最優秀ディフェンス賞という事実だけで信用したのです。

どんなに小さな、レベルが低い場所だったとしても、なにかしら実績を残すとそれは一生の資産になる

そして、UCLAというブランドに乗っかることができたのも大きかったです。(これは「ハロー効果」といって、後述します)

活用法② コーチとコミュニケーションを取ろう(感情ヒューリスティック)

この本には、感情ヒューリスティックについて下記のように定義しています。

好きなものはメリットだらけでリスクがほとんどなく、嫌いなものにはメリットはほとんどなくリスクだらけだと思いこむ認知デバイス。

直感的にすばやく意思決定することをヒューリスティックといいます。

なにかをすばやく決定しようと思うと感情が入りこむよね、ってことなんですが、

この本でおもしろいのは、監督や上司などの意思決定者は決してエコヒイキしてるつもりはない、ということです。

レギュラーの選手がケガしたときに、誰を代わりに出そうか、と思ったときに、ふだんからコミュニケーションを取っていたり、実力以外の部分で好意的に感じてもらったほうが有利ということです。

おれは媚は売りたくない、実力で勝負するんだ!と考える選手もいるでしょう。

なにもお世辞を言え、というわけではないし、情けをかけてもらおう、ということでもありません。

心理学的に、好きな人に対しては、ほかのファクターについても良い評価をしがちである、ということなんです。

コミュニケーションを取って、コート外では自分はどういう人間なのか、どういうバックグラウンドがあるのか、などが伝わるだけでいいんです。

僕は渡米直後は英語力の問題で本当にこれができなかった……

選手とコーチの世間話やジョークについていけず、コミュニケーションをあきらめていた感がありました。

変なプライドもあって、練習しまくって上手くなるんだ!としか考えていなかったのです。

アリゾナでの失敗で、やはりコーチとよい人間関係を築かなくてはいけないと痛感したので、200通の手紙は感情をこめた内容を書きました。

日本からどういう思いでアメリカに来て、どれだけの量を毎日練習しているか。

さらには、こんなことも書きました。

「この手紙で実力を信じてくれ、というのは無理があるでしょう。なので、ひとつだけ約束します。チームに入れてくれたらほかの誰よりもハードにプレイすることを保証します。」

ボストンにある大学のコーチが、「感動した!」といって電話をかけてきました。

結局そこを選び、入学1週間後にスカラーシップを獲得しました。

結論:コーチ⇔選手という関係以外の、人間同士のコミュニケーションを取ってみましょう。

活用法③ なぜNBA選手は大都市のチームにいきたがるのか(利用可能性ヒューリスティック)

「利用可能性ヒューリスティク」について、この本では下記のように説明しています。

「思い浮かびやすい」情報だけを使って、答えを出す認知バイアスのことだ。「すぐに思い浮かばない」情報は無視して判断を行ってしまう。

たとえば、控えの選手がベンチで監督のそばに座ったほうがいい理由は、まさにこれですね。

なにもケガ人が出て急に代わりが必要になったときに、顔が見えるようにベンチの近くにいたほうが得だっていうだけじゃないんです。

常にコーチの近くにいることで、あなたの存在が思い浮かべやすくなるんです。

なので緊急時以外でも、あなたを選ぶ確率があがるんですよ、っていうのがこの「利用可能性ヒューリスティック」です。

納得できないかもしれませんが、なんで?というひとはぜひ本を買って読んでみてください。笑

ちなみに、隣に座っているとグチが聞こえてきたり、コーチがどんな視点でゲームを観てるかもわかるので、得しかありません。

さて、NBA選手が大都市でプレイしたがるのはどうしてでしょうか?

便利だから?家族の希望?遊ぶ場所がたくさんあるから?

すべて当たっているかもしれません。

でも、選手としてのキャリアを考えたときに大都市でプレイしたほうが有利なのです。

90年代に日本リーグで得点王を獲ったバスケ選手、スティービー・トンプソンはこんなことを言っていました。

「NBAに行きたいならアメリカの下部リーグでプレイすべきだ。サラリーが安くてもだ。ヨーロッパや日本でプレイしてNBAに行くほうがハードルが高い。」

これはいまのGリーグというNBA各チームと直結したシステムがある前の話です。

いまはもちろん、当時もシーズン中のコールアップを考えたら当然の話でしょう。

ただ、この話のポイントはそこではありません。

たとえヨーロッパの強いリーグに行き実力がアップしたとしても、近場で何度もプレイを見ている選手のほうが印象に残り、認知バイアスが働くことにより意思決定に影響を与える、ということなんです。

NBA選手が大都市でプレイしたがったり、全米中継のあるゲームで活躍した選手をスカウトが評価する傾向にあるのも、このためです。

世界中にスカウト網があり、とてつもない試合をチェックするスカウトですら認知バイアスがかかるのですから、それ以下のレベルではさらにバイアスがかかります。

脱線しますが、スポーツ以外のどんな仕事でもこれはおおいに活用できます。

僕はむかし外国人モデル事務所で働いていたことがあるんですが、そこは登録制で500名くらいの在日外国人が登録していました。

例えば、CMでスーツがに似合う30-40代の外国人男性をキャスティングしたい、と事務所に依頼がきます。

だいたい撮影本番日のスケジュールがOKなモデルを3-5人くらいオーディションに連れていくのですが、なんせ候補者は何十人といます。

そこで誰にオファーするかというと、すぐ思い浮かぶモデルに連絡することがほとんどでした。

用がないのに近く通ったからと頻繁に事務所に顔を見せに来るモデルが何人かいました。

そういうひとは思い浮かべやすくなり、オファーを受ける確率があがります

これは実力とはなんら関係ないし、義理に感じてオファーをしてるわけでもないです。

そういうバイアスが働く、という人間の心理なのです。

それを活用しない手はありませんよね。

これを常に頭におくと、毎日どういう行動するのがよいのか、自ずと見えてくると思います。

活用法④ 日本での実績だけでも十分 (ハロー効果)

ハロー効果とは、外見のいいひとが信頼できると感じてしまったり、ある特定の分野で実績をあげると同じひとが手がけている全く関係のない他分野のことも素晴らしいと錯覚してしまう現象のことです。

いま、日本人バスケ選手には、このハロー効果が強烈に働きつつあります

八村塁がNCAAのトップ選手としてドラフト上位指名になり、渡邊雄太が田臥勇太についで二人目のNBA選手になりました。

アメリカのスカウトや大学コーチたちが日本に注目している、という話も最近ききました。

実際はどうでしょう? 

彼らのような選手がゴロゴロいるか?というとまだまだだと思います。

これがハロー効果です。

僕が渡米したころは野茂、イチロー、松井が活躍していた時代で、全く関係のないバスケにもハロー効果が多少効いていた気がします。

元NBA選手のエージェントが、僕に興味を持ってくれたことがありました。

彼は、こんなことを言っていました。

日本人というのはプラスなんだ。アメリカ人選手はどこの大学でやっていた、どこのリーグでやっていた、と聞けばだいたい想像できる。でも日本の選手? 得体がしれないんだよ。ちょっと見てみようか、って気になるんだよ。」

もちろん、アメリカの大学やリーグでプレイすることによって実力がアップできるのは間違いありません。

英語力や海外の生活経験はその後の人生に役に立ちますし、個人的にはオススメしたいです。

でも、そこはこの記事でのポイントではありません。

日本でしかプレイ経験がない選手にも十分チャンスはある、ということがいいたいのです。

やはり実力は必要 〜スキルアップに必要な3つのこと

ここまでひたすら実力以外の部分を書いていると、スキルアップは大切じゃないのか、というとそうじゃない。

そんなふうに考えるひとはいないと思うけど 笑

高いゴールを達成するためにはスキルアップは絶対的に必要

そして、死ぬほど努力しなければいけません。

これは大前提です。

この図を見てください。

当落エリア上では、このようにBとCのように実力があってもNBAにいけないひと、多少ライバルより劣っていていけるひとが分かれてきます。

Dのようにすでに実績十分な選手でも年齢とともに当落エリア内に落ちてくるので、錯覚資産は重要になってきます。

Aの場合はどうでしょうか。

実力が当落エリア内のはるか下なので話になりません。

大前提としてとてつもないスキルアップが必要になってきます。

それではスキルアップはどのようにすればいいでしょうか?

体育館にこもって毎日何時間も練習し、トレーニングをすればスキルアップできるのでしょうか。

確実にスキルはあがりますが、生まれ持った身長や身体能力がなければ、練習とトレーニングだけでプロレベルに到達するのは難しいでしょう。

スキルアップは、努力+テクニック+環境という3要素が必要です。

まず、まちがいなく圧倒的「努力」。

これは根性があれば誰でもできます。

次に「テクニック」。

間違った方法で毎日何時間練習しようがうまくなりません。

正しいテクニックで練習、トレーニングしなければいけません。

ここまでなら誰でもやっていると思います。

さいごは「環境」。

これが一番むずかしい。

高いレベルの環境で毎日練習や試合を繰り返すと自分のレベルがあがる、というやつです。

これはスポーツにかぎらない。

不相応に高いレベルだったとしても毎日その環境にいることで、頭や体が順応していく。

能力高いひとが集まった会社で働いていれば、努力ももちろん必要だけど、基本的にはそのレベルに追いついていく。

そういった環境に自分を置くために必要なのは、まず「成果をあげること」です。

では、どうやって成果をあげるか、次の2項で具体的に解説していきます。

成果をあげる方法 「実力を数値化する」

なかなか成果が上げられない、試合に出してもらえないので、なにもできない。でも努力しまくって、絶対に実力はあるんだ!っていうやる気MAXの若い選手はいっぱいいると思います。

ではどうしたらよいのでしょう?

ひとつの方法が「実力の数値化」です。

数字という客観的に判断できる材料をできるだけ持っていることはとても大事です。

NBAでもドラフト前には身長だけでなく、ウイングスパン、垂直跳びなどさまざまな数値で選手選択の判断材料します。

スポーツに限ったことではないですね。

ビジネスでは、これを「定量的」と呼び、重要視します。

では、具体的にどうしたらよいのでしょうか。

3つあります。

・身体能力、運動能力を数値化する
・スキルを数値化する
・たくさんの試合やキャンプに参加して数値の実績をつくる

まずは、身体能力、運動能力の数値化です。

ジャンプ力がすごい、足が早い、腕が長い、などの表現はすべて抽象的で説得力に欠けます。

これらの身体能力・運動能力に自信がある選手は、垂直跳びやウイングスパンを計測してみましょう。

もし、こういった能力に自信がない選手でも、たとえばベンチプレスやスクワットの数値などユニークな項目でもよいかもしれません。

一見直接的に関係ないような思えても、トレーニングを一生懸命やる選手なんだ、ということはコーチにはつたわります。

次はスキルの数値化です。

質問です。

ステフ・カリーの身体能力とバスケスキルが突然変異によってインドの田舎の青年に備わったとします。

彼が住む町にはバスケのチームはありません。都会のチームに連絡しましたが、門前払いです。

さて、彼がNBAに入るためにはどうしたらよいでしょうか? 

もちろんNBAに入るために段階は必要でしょう。

まずは、インド代表? NCAA?  アジアのプロリーグ? 

どこでもよいですが、まずはそこに入るために自分の実力を証明しなくてはいけません。

僕だったら、友達に映像を撮ってもらい、YouTubeにアップします。

例えば100秒チャレンジもよいでしょう。

別に3ポイントをxx本連続で決めている動画でも、xxx本中xx本決めている動画でも、なんでもよいと思います。

さいごは、たくさんの試合やキャンプなどに出て実戦での数値実績をつくる、ということです。

日本では、全国大会出場選手以外では個人記録が大学コーチなどに届きづらいです。

そもそも、個人のスタッツ(個人の得点、リバウンドなどの記録)が重要視されていない気がします。

たとえば僕は高校のときは、自分自身の得点アベレージすら知りませんでした。

アシスト、リバウンドなどは、記録すら取っていなかったです。

いまは公式記録として全チーム取っていたりするのでしょうか? 

実際に試合に出てガンガン活躍している選手は、練習試合であろうとすべて数値を記録するようにしましょう

強豪チームでなかなか試合での出場機会が少ない選手の場合はどうでしょう。

日本では、学生の場合チームの活動以外になかなか実戦でプレイできる機会は少ないので、正直簡単ではないかもしれません。

それでも、引退後の半年間の間にクラブチームの大会に出たりするチャンスはあると思います。

数は少ないですが、国内でもキャンプや大会はいろいろあるので、調べまくって参加してみましょう。

とにかくどんな試合でも数字を記録として取っておくことが大事です。

それらで、活用法①で説明した「少数の法則」を活用することができます。

成果をあげる方法「実力を可視化する」

もう一つの方法は「実力の可視化」です。

これは簡単。

シンプルに動画を撮りまくるだけです。

試合、練習、なんでもよいです。

アメリカなどで選手を売り込むとき、コーチから必ず「まずテープをくれ」と言われます。

以前アメリカのコーチからは、ハイライトだけではわからないので、一試合通した映像が必要、と言われたことがありました。

ただ、なにもないよりは、どんなものでもあったほうが百倍マシです。

いまはスマホでも十分よいものが撮れます。

それを個別にコーチなどに送るのもよいですし、SNSにアップするのもよいでしょう。

あなたに本当に実力があるなら、見る人が見れば伝わります。

おわりに

長文読んでいただき、ありがとうございました。

実力があるのに日の目を浴びていないアスリートたちが、すこし違う視点から自分を客観視し、さらに高いレベルで活躍するキッカケになってもらえたら嬉しいです!

「錯覚資産」について納得できなかった方は、ぜひこの本を読んでみてくださいね。

なるほど!そういうことか!ってなると思います。

錯覚資産というのは、「実力」のある選手が小さな「成果」を生かしてよりよい「環境」を得るためのものです。

よりよい環境というのは、質の高いコーチやレベルの高い練習相手などの「成長機会」です。

環境を得ることによってさらに実力UPができる、ということです。

この記事では、この「成果」→「環境」の橋渡し役としてアスリートは「錯覚資産」というものをもっと活用しよう、ということを書きました。

書きながら、この「錯覚資産」の部分って学校スポーツというプラットフォームが変わることによって補うことができるのでは、と思いました。

日本のスポーツのレベルアップをしようと考えたときに、どうしてもより効果があがる練習方法などの「実力」やバスケコートやトレーニング施設を充実させてよりよい「環境」をつくることに目がいきがちだと思います。

もちろんこれらも大事ですが、この「成果」→「環境」の橋渡しを強化することにより、一番土台となる中学高校生のバスケットボールライフが格段に充実し、さらに隠れた才能を発掘することができるようになるかと。

ここらへんはまた時間あるときに書きたいと思います。





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アメリカでバスケ→クラブ店舗プロデュース→GMO→スタートアップ創業(ファッションの生産販売プラットフォーム)→株式会社クロッシング東京CEO/アーティストの海外エージェント/Super73/代々木公園ALLDAYコミッショナー