トクベツ

昨日もずっと好きな人のことを見ていた。付き合おうと言われて純粋にただ嬉しかったあの時とは比べ物にならないくらい無意味な不安が私の中で渦巻いているけど、いつ会っても彼は変わらず私の好きな人だ。酒を飲みすぎるところとか予定をたくさん入れてあまり寝ないところとか計画性がないところとか、よくないとされる箇所はたくさん出てくる。しかしその短所は全て「人を楽しませよう、他人とうまくやろう」という気概から来ているから私にとってはあまり短所ではなくて、彼の生き方が本当に好きだ。前回noteを書いた時は異性との関わり云々と言っていた気がするが彼がやはり素敵すぎて一瞬で解決した。別れ際まで「他の異性と遊ぶのはやめておいた方がいいか」ということを口に出せなかった私は酒の力も借りてなんとか、本当に去り際に彼に聞くことができたのだが、彼はなんと「全然いいよ。生きたいように生きな。好きなように生きてるのを見たいからね。」と穏やかな口調で言ってくれた。包容力、人間としての余裕に深く感動ししばらく立ちすくむ私を彼は不思議そうに見ていた。雨でよかった、私の目は少し潤んでいたから。なんでもないことのようにサラッと言われ面食らった。救いだと思うのと同時に、彼に振られたら彼以上の人を私は見つけられるのだろうかなどと思った。不確定な未来が怖かった。(今も怖い。)好きだから嫉妬するんだ、嫉妬しないってことはたいして好きじゃないんだという考え方の人間がやはり世間には多いと思う。そのため2人ともがそうでない考え方ということは珍しいよね。とにかく、嬉しかった。あんなに悩んでいたのが嘘のようだった。意外と色々なことを不安に思いすぎなくてよいのかもしれないと感じた。
しかし恋人という、他人全員の中でダントツで特別な存在の扱い方が2度目なのになおわからない。「この人と付き合っているんだ!」という声に脳内を支配されているかのようで、常に恋人のことを考え続けてしまう。付き合いたてだからとかではない。今はこんなに冷めている元彼のことですら、付き合っていた8ヶ月➕αは片時たりと思い出さないことはなかったのだから。どこに行っても何をしてもたった1人のことを考え続け、少し時間が空くと連絡を取れないか、会えないかと思ってしまう。(しかし、本当に全ての時間会いたいのかと言われると全くそんなことはないし、私は電話やLINEがあまり好きではない。)些細なことで期待をして、自分の中だけで膨らんで、勝手に苦しんでしまう。少し反応が微妙だっただけで、振られないかと怖くなる。つくづく自分が恋愛体質であることを思い知らされるし、交際という行為が苦手すぎる。ここ数日は付き合わない方が良かったんじゃないかとさえ思う。もちろん付き合った瞬間の人生最大風速の嬉しさを忘れてはいないし、好みドストレートの人の彼女であるということは日々に希望をもたらしてくれるし、付き合えてよかったとも強く思うのだけど。付き合う前はよかったと思うことが多い。彼が私を本格的に好きになってくれたらしい花火大会の日の2人の空気感はもう2度と戻らないだろうことが悲しい。ここまで意識してなかったから、臆病じゃなかったから、諦めていたからこそあんなに楽しかったのだ。完全に私に問題があって申し訳ないけど、友達と恋人ではハードルの設定が何段階も違う。友達なら許せるけど恋人なら許せないことが無数にある。2人の関係は地続きだし付き合う前と後で何も変わらないことはわかっているけれど恋人関係である限り私はずっと現状に満足できない。だったらどうすれば満足かと言われても答えは出ない。きっと毎日会ったとしても私はダメなんだろう。恋愛関係ではなく人として付き合っていたころは何も求めずにいられた。ただノリが合って楽しくて唯一無二だと感じた。あの頃の純粋な楽しさを昇華させられるほど、強い私でいたかった。付き合って、季節が変わって半袖のシャツを3枚しか持っていないという彼が見慣れない長袖を着だしてから私はうまく彼と話せなくなってしまった。いや、話せているのかもしれないが、満足できなくなってしまった。何が正解かわからなくなってしまった。付き合うって終わりがあるし周りのカップルや世論とたまに比べてしまうし夏に思った通りやっぱり意味ないな。私にとって意味ない。でも付き合わなければできないことを好きな人としたいしなるべく長く一緒にいたいからこんなんで別れるなんて言わないけど、私は難しいなあ。何か熱中できることを探そうとも思うんだけど、生まれてこのかた常に恋愛に熱中してきたからね、うまくいくかな。とりあえず明日も頑張りましょう。


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