『「標準治療」が間違っている疾患は検査するほど死者が増える』の法則
思っていた通り、緊急事態宣言&検査数倍増宣言以来、一気に死者が増えてきた。(参考)
新型コロナは検査をたくさんした国ほど人口当たりの死亡率が高くなる傾向がある。
検査をして死ぬ人が増えるのはなぜか?
検査をした結果行われる治療が間違っているからだ。
本来、検査は診断するために行う。
診断は治療するために行う。
治療は患者が死なないようにするために行う。
統計的に言うと、医療行為の最終目的は人口当たりの死亡率を減らすことだ。
(注:軽症・無症状を検査するほど「患者あたりの致死率」は下がるがそれは医療の成果ではない。あくまでも『人口当たりの死亡率』が重要)
ところが、コロナに限らず、検査して診断・治療を増やすと逆に重症者・死亡者が増えたという疾患は珍しくない。
例えば、図は子宮頸癌の年代別死亡率のグラフである。
子宮がん検診が始まるまでは減少していた死亡率が検診開始以降増加に転じたことがわかる。
図2では、乳がん検診が拡張されるとその翌年から乳がん死亡がドーンと増えた(検診拡張翌年の乳がん死亡増加率が高い)ことがわかる。
それは検診の結果、半自動的に行われる手術・抗がん剤・放射線という「標準治療」が有害であるということに他ならない。
と言うと、多くの医者は言うだろう、
「標準治療していなかったらもっと多くの死者が出たはずだ」
が、何の根拠もない。(軽症者を「早期発見早期治療」して見かけの致死率がいくら下がっても人口当たりの死亡率が下がっていなければ治療が有効なことにならない。コロナで「8割接触を減らさないと40万人死ぬぞ」とか言って脅すのも同じ手口。)
治療が有効なら、検査で早く見つけたら死ぬ人は減らなくてはおかしい。
救からない治療を「正しい」と信じて全患者に繰り返すからもっと良い方法を学ばないだけだ。
新型コロナにおいても、日本の病院で行われている治療は、解熱剤・咳止め・アビガン、そして重症化して自力で呼吸できなくなったら人工呼吸器、ECMOとのこと。
緊急事態宣言以降、検査を倍増させ、その結果急に死者が増えたことは、それら「標準治療」が有害である可能性を示唆している。
解熱剤は、脱水、血圧低下、喘息発作、免疫力低下につながる。
咳止めは、痰の喀出を弱めウイルス・病原菌を含む異物が肺に侵入しやすくし、気道を乾燥させ、副交感神経をブロックしてリンパ球がリンパ節から出られなくする。
アビガンはまた別にまとめよう。
人工呼吸器は高濃度の酸素を含む空気を無理やり肺に送り込む。
新型コロナのような肺炎では、人工呼吸器による肺損傷、ARDS(急性呼吸窮迫症候群)、酸素による肺の繊維化を起こしやすい。
ECMOは敗血症や血栓症の原因になる。
もちろん人工呼吸器やECMOは本来自力で呼吸できないから仕方なく導入するものだが、コロナ怖しの風潮によって人工呼吸器やECMOの適応基準が下がっていやしないか?
間質性肺炎患者(特に組織の脆い高齢者)ではタイダルボリューム(1回換気量)を減らすなど人工呼吸器による肺損傷を抑えるための細かな管理が行われているか?
経鼻BIPAPなどより非侵襲的な選択肢が考慮されているか?
ECMOは長期間使用により敗血症などの合併症を起こしていないか?
疑問は尽きない。
何が悪いのか指定医療機関の外からはわからないが、今までのやり方の治療効果が低い(というか逆効果な例が多い)ことはデータからわかる。
お前は何様だ?
そんなに言うならお前が診ろと言われるかもしれないが、私は幸か不幸かその任にない。
年末年始に流行った風邪が新型コロナだったなら、重症者含め相当数を診た。
個人的にその時有効と感じた治療はすでに紹介したが、改めて書いておく。
輸液:生食もしくは酢酸リンゲル液を十分に。
ステロイド 注射及び吸入
肝庇護薬:強ミノなど注射
ネブライザー インタール+(ボスミンorメプチン)
栄養補給:ビタミンA、B(特にナイアシン)、C、D
タンパク質(特にアミノ酸トリプトファン )
ミネラル(特に亜鉛、マグネシウム )
味噌汁(上記+善玉菌)orプロバイオティクス (製剤としてはラックビー、ミヤBMなど)
カテコラミンによる血圧管理:特にARB、ACE阻害薬、糖尿病薬内服者では急激な血圧低下と呼吸不全が起こりやすい。
塩うがい・鼻うがい
便秘の人は浣腸(排便するだけで腹圧が下がり横隔膜の自由度が増し呼吸が楽になる。特に喫煙者などCOPDの人に著効)
抗生物質はなるべく使わない。
細菌感染合併例では仕方ないが、急な血圧低下・呼吸状態悪化をきたすことがある。ACE2に結合するウイルスによって降圧薬のARB過剰投与時と似た状況になる可能性あり。
カテコラミンによる血圧管理を行いながら慎重に投与する。
人工呼吸器は1回換気量をできるだけ小さくする(6~8ml x 理想体重)。
肺損傷を避けるとともにPaCO2を高め(>40mmHg)に保つことで全身の血流を改善し、代謝性アルカローシスに導く。
ネイザルハイフローや経鼻BIPAPの方が肺へのダメージは少ない。
鼻呼吸によって副鼻腔で合成される一酸化窒素は毛細血管を広げ血流改善効果、抗炎症作用を持つ。新型コロナの患者にも重要である。
以上、本気で救命したい、治ってほしい、なら試されたし。
(院内感染の高齢者とか、ヘビースモーカーとかはどのみち厳しいだろうけど、若い医療従事者とかは救けられる)
やらないとしたら、そして効果の上がらない治療を繰り返すとしたら、その目的は患者を救けることではなく他の何かだということだ。
(がん医療がそうであるように)
それが専門医のメンツを保つことであれ、医療費を稼ぐことであれ、業績(手術件数など)を上げるためであれ、そんなこと患者には関係ない。
そもそも患者を救ける以外のことを目的にするなら、それは医療行為ではない。
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