13. ビタミンDをサプリメントで補う


ポイント
1 ビタミンDはサプリメントから摂ることができる。
2 サプリメントは完全に信頼せず、時々休んで体調をチェック。


乳がんを減らす行動
1 ビタミンDのサプリメントを1日100マイクログラム(=4000国際単位IU)以上摂る。
2 サプリメントが有効か、過剰でないか、体調をチェックすることを習慣にする。
3 ビタミンD2(植物性)よりビタミンD3(動物性)を選ぶ。
4 ビタミンDサプリメントは発酵食品やプロバイオティクスと一緒に摂る。
5 肝油は毎日摂るならビタミンAで1日4000国際単位(IU:アイユー)までにする。


 ビタミンDはサプリメントで補うこともできます。
 ビタミンDをサプリメントで補うだけで乳がんの35%の発症を抑えることができると言われています。(参考文献1)


 古くから有名なのは、肝油です。
 肝油はタラの肝臓から取った油です。(美味しくなさそう?)
 ビタミンDとビタミンAが豊富で、かつて日本でも「くる病」予防の目的で学校給食にも取り入れられていました。
 赤ちゃんの顔が描かれた缶に入った『カワイ肝油ドロップ』を食べたことがある方もいるのではないでしょうか?(グミみたいで甘い)


 今も多くのドラッグストアで買うことができます。


 インターネット通販ではもっと高濃度でビタミンDだけのサプリメントが安価で手に入ります。
 サプリメントのメリットは、ビタミンDを摂るのが簡単なこと、季節や天気に関わらず続けやすいこと、そして大量に摂れることです。
 植物性(キノコ類)のビタミンD2は動物性(魚)のビタミンD3の効力の半分くらいと言われているので、サプリメントとしてはビタミンD3を選びましょう
 ビタミンDをサプリメントで摂る際、注意しなくてはならないのは、その信頼性です。
 本当に表示通りにビタミンD3がふくまれているのか?有害な添加物が含まれていないのか?
 サンプルが大丈夫でも、全部信頼できるのか、確認するのはかなり困難です。
 解決策は、「信頼しないこと」です。
 そのサプリメントが本当に体調をよくしてくれているのか、いつもチェックすることです。
 チェックするためには、毎日飲んでいるとわかりにくくなります。
 時々休んでみて、飲んだ日と飲んでない日で体調がどうか、感じてみることです。
 特に、体調に何かよくない変化を見つけた時には、サプリメントが原因ではないか?と疑うくせをつけることです。
 「身体によい」と信じてやっていたことが、本当は悪かった、そういうことはとても多いのです。
 乳がん検診や日焼け止めやコレステロール対策がその最たる例です。
 原因がわからない症状で相談されたとき、私は
「何か健康によいと思ってやっている特別なことはありませんか?」
 と尋ねます。
 その特別なことが症状の原因になっていて、それをやめると良くなることはよくあります。
 「カワイ肝油ドロップS」では、成人の1回量2粒で10マイクログラム(=400国際単位IU:アイユー)のビタミンDを摂ることができます。
 成人の1日推奨量は100マイクログラム(4000国際単位)ですから、これだけでビタミンDを取ろうとすると1日20粒必要になりますが、これはおすすめできません
 一緒に含まれるビタミンAが2粒に4000IU(アイユー:国際単位)なので、過剰になってしまう恐れがあるからです。
 また砂糖(がん細胞のエネルギー源)も多いので、乳がんから「治る」ためには、ビタミンDのみのサプリメントをお勧めします。
 
 ビタミンDとビタミンAは共同で働くので、ある程度必要なのですが、多すぎると逆効果になり、ビタミンDの働きを邪魔してしまいます。(参考ウェブサイト1)
 
 ビタミンAを1日4000IU(アイユー:国際単位)以上続けて摂るのはよくないようです。
 肝油から摂る場合は、「カワイ肝油ドロップS」を毎日摂るなら1日2粒までにして、あとは日光や魚やビタミンAを含まないサプリメントから摂る方が良いでしょう。
 ビタミンDもビタミンAも身体(肝臓)に蓄積されます。
 足りない時はたくさん必要ですが、貯蓄ができればそうたくさん摂る必要はありません。
 毎日欠かさず摂る必要もありません。
 サプリメントは摂りすぎると過剰になることがあります(日光ではビタミンD過剰になることはありません)
 医者はよく過剰症のリスクをいうのですが、実はビタミンD過剰症になった人の報告は、サプリメントの製造不具合でビタミンDが記載の10倍濃度入っており、1万5000国際単位 (375マイクログラム)を2年間飲み続けた人くらいです。
 それもサプリをやめて数日の入院で回復されたそうです。
 乳がんのリスクを考えるなら、摂りすぎを恐れるよりビタミンDを摂る方がよいということです。
 さて、ここまで、ビタミンDを身体に取り入れる方法をお伝えしました。
 実はそれだけでは、十分ではありません。


 次回は、乳腺細胞にビタミンDを届ける方法をお伝えします。

👇につづく


(参考文献1)「がん予防に実は『日光浴』が有効なわけ ビタミンDの驚きの効力」(平柳要著 講談社)


(参考ウェブサイト1)Vitamin A interferes with vitamin D and may be the cause of U shaped relationships – April 2014


(Facebook 2018年10月29日より)

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