代表挨拶

京論壇2020の代表を務める東京大学経済学部2年の張奕沖(ちょう えきじゅう)です。代表就任にあたり、改めて京論壇という団体の説明や私自身の意気込みを示したいと思います。


1、私と京論壇との出会い

「京論壇は価値観の議論を重視する。」

そのように標榜していた京論壇を私は正直舐めていた。舐めきっていた。

自分が所属する、東大英語ディベート部が最強の議論団体であると妄信していた。英語ディベートでは、政治、マイノリティ、経済、メディア、アートなど様々な議題について議論する。知識はもとより、主張をいかに説得的に伝えるかを数多く学んだ。ただし、その主張は必ずしも自分の意見ではない。

それに対して、京論壇では“個人的価値観”を重視する。ディベートでは主として“社会的通念”について話すのに対し、京論壇では“君はどうしてそう思うの?”とどこまでも聞かれる。
正直、知らんわっ!と思うほど。
「競争ってなんでするの?」「仏系(草食系みたいな)ってどうして悪いの?」「将来どう生きていたいの?」

2、心を揺さぶる劇的な体験

座談会を通して知り合った、神明竜平さんは、東大卒業後、DeNAに入って、お笑い芸人になっている。その生きる道は、安泰からは程遠いが、確実に幸せなようだった。そのような価値観に対する問い、異なった価値観を持った人と触れ合うことで自身の生き方の指針が何度も揺さぶられた。

京論壇では、価値観を重視する。
議論に最低限必要な知識はインプットするが、そこから先はその事象のto be-“価値観”を語る。多くの知識やディベート力は自身の価値観を実現するためにあると今では思うようになった。価値観とは自身の行動のアルゴリズムである。その話しを“社会の現実”に囚われない、学生の身分で語ることは大いに意義がある。


3、自らのバックグラウンドと向き合って

さらに、京論壇での、価値観の交流は日本人と中国人が真につながる瞬間でもあると感じる。私は、生まれが華僑だ。生まれも育ちも日本だが、家庭環境は中国語で、中国の両親を持つ。そのバックグランドから、物心がついた頃から日中交流を進めたいと感じていた。しかしながら、日中交流とは何か?日中とは何か?それを深く考えたことはなかった。京論壇は、その問いに対するヒントをくれた。

中国の北と南では、食べ物が違えば、言語も異なる。リベラルな人もいれば、コンサバな人もいるし、貧困層もいれば、億万長者も存在する。その中でも京論壇では、中国人という一括りで議論するのではなく、1人1人の個人と話すことができていた気がする。競争をめぐる意見は、東大生内で相反したり、東大生よりもむしろ北京大生と合うことが多々あった。そうして、東大生と北京大生の共通点を見つけることもあった。日本/中国という国の枠を廃して、個と個が交わりを持つことが、真の交流なのではないか。日本人どうし中国人どうしで均一性や仲間意識を感じるのではなく、価値観の通じ合う個々人で均一性と仲間意識を感じた京論壇であった。
「国境を廃し、個と個をつなげる」将来自分はこの道で生きていきたいと腑に落ちた瞬間であった。


4、京論壇2020に向けて

京論壇では、様々な価値観を持つ人に出会った。
北京大生、東大生、神明さん、芸人の石井てる美さん、経済産業省の飯田さん、いすみ市平和道場の加賀利航平さん。
その中で、自分の価値観は何度も問い直され、自分の人生は揺さぶられた。
ぜひ自分も来年度、人生を揺さぶることができるような機会を提供したい。そのために、代表として全身全霊取り組んで参ります。どうぞよろしくお願い致します。

張奕沖

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