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記事一覧

【2月オンラインセッション報告記③】前島芳子

中国は権威主義国家ではない、民主主義国家だ。

香港問題について議論していた際に、北京大生が胸を張って主張してきた言葉だった。

これを聞いて、正直とても驚いた。高校の社会の教科書には、中国は「権威主義体制」だと書いてあった。大学の政治の授業では、「ヘゲモニー政党制に基づく一党独裁体制」と教授が言っていた。ニュースを見ても、中国に関して目に入るのは、香港国家安全維持法を制定した権威主義的な共産党政

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【2月オンラインセッション報告記②】三船大制

教養学部4年の三船です。
今回はセッション報告記ということで、
京論壇に少なからず関心のある東大の学生に向けて、
2月セッションの概要とそれについて自分が感じたことを
まとめようと思っています。

自分の所属した分科会の議論テーマは「新時代の人間関係」でした。
東大側がファシリテートを務めた10月セッションでは、
"人間関係と幸福"を軸に個々人のエピソードや考え方について
価値観ベースの議論をしま

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【2月オンラインセッション報告記①】 不確実性と向き合う 〜井潟瑞希〜

私が医療技術と死生観分科会に加わった理由を一言で表せば、それは「危機感」だ。

作り出された技術により人間自らも影響を被り変化することを、贈与論で有名な人類学者マルセル・モースは相互的因果と呼んだ。彼は次のような例を挙げる。「先の尖った石器は大型動物を仕留めるために作られた道具であると同時に、狩猟という社会的行為を可能にし、狩猟社会を成立させる条件となった。石器はそれが作られた目的を超えて、人間が

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医療技術と死生観分科会コラム②、杉浦有香

こんにちは。医療技術と死生観分科会からのコラム第2弾を担当いたします、杉浦有香です。やばい!!コラム?!何書こう?!?! と悩み出して約2週間、やはり私を京論壇へと誘ってくれたテーマである、生命倫理について書こうと思います。

そもそも、生命倫理を議論する上で何を大切にしたらいいのでしょうか。正解はありませんし、時と場合によって答えはどんどん変わるでしょう。その中で私は、京論壇で議論するにあたって

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【10月オンラインセッション報告記③】偏見や誤解を考えるにあたって 〜韓 浜澤〜

日中分科会の北京セッションでは、「歴史問題」と「ストレス社会」という二つの大テーマをめぐり、北京大生が「中国人が持つ日本への偏見・誤解」を、余すところなく東大側にぶつけてきた。それに対し東大側は、まずそれが偏見か、誤解か、またはただの認識の相違かを北京大生と話し合った。もしその認識が偏見や誤解だと東大側が主張すれば、反証となる情報を伝えて北京大生にその情報を納得してもらい、ひいてはその認識が偏見や

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【10月オンラインセッション報告記①】忘れられない体験を 〜田堂 皓也〜

きっかけは本当に些細なものだった。中国語の先生から「京論壇」なる団体の存在を知らされ、興味感覚で面接を受けた。なぜ、それまで興味のなかった学術系サークルに入ろうと思ったのかはあまり覚えていない。ただ、京論壇のホームページにある、びっしりと書かれた最終報告書に魅了されたのは確かだ。報告書には、白黒つけがたい議題について語り尽くした痕跡がありありと残されていた。このような本格的な議論をしてみたい。そう

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日中関係と偏見・誤解分科会コラム①、吉田優太

こんにちは。文科一類一年で2020年度京論壇日中関係と誤解偏見分科会の吉田優太です。
まだキャンパスに通うことすらできていない生粋のフレッシュマンなので文章の稚拙さはご容赦ください笑
 今回は京論壇での活動の中でふと感じた、分科会名にも関係する日中の相互理解について僕の思うところを述べたいと思います。とはいっても前置きとして、特に明確な結論や提言があるわけではないことは先に記しておきます。

 分

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医療技術と死生観分科会コラム①「ジブリ映画と新型コロナウイルス 」、近藤環衣

はじめに おそらく2020年度京論壇メンバーの最初のコラムということで、何を書こうか迷いましたが、最近観た映画で考えたことを書きたいと思います。(本当は、「人権」とは何か、や、そもそも「人権」という言葉はどのような経緯で生み出され、このような日本語になったのか、などといったことを書こうと思いましたが、一人目なのでもう少しゆるく書こうと思います)。また、こちらに書いているものはあくまで個人の感想であ

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