ルーチンのつくり方 第二段階 ~冬が来る前にルーチンの場合
じん と申します。ボールを投げたりします。
前回はこちら→https://note.mu/jin00_seiron/n/nb2bf900716e5
今回は、僕の「冬が来る前に」ルーチンを基に、ルーチンづくりの第二段階の話をします。
ルーチン作り第一段階(構想段階)
①箱・猫を考える
②すり合わせて枠・曲を決める
③曲の書き起こし、パートで色分け、曲の流れを把握する
④盛り上がりポイント、poseのタイミング、とりたい歌詞、演出を少し考える
第二段階(作成段階)
自分の引き出しを整理する
⑤曲のタイムラインに、技・シークエンス・振りを入れていく
⑥練る (一歩引いて全体でみる →技の選択が合っているか、場所・空間移動、つなぎ目、まとまり)
以上が第二段階までの流れでしたね。では、①から書いていきます。
①箱・・・輪っ会(リング練習会)でのフリーパフォーマンス用に。
ただし、リングは2枚しかもっていない。
猫・・・作り始め当初は特になし、まずリングルーチンを作ること、
→「身体」と「空気感(雰囲気)」を大切にすること、
②2015/07/15のtweetより、
『2分強、リングルーチン、投げない、輪っ会用。』
リングルーチンを作ることを考えたときに、僕はきちんとリングを練習していないので、手持ち技が少なく、長いルーチンは作れないことが明らかです。
よって、2分の曲を選びました。Amazarashiの「冬が来る前に」(2:20)です。これを枠にしてルーチンを作っていきます。
③④
0:00~インスト
0:12~ リズム入り 8×6
0:52~歌詞入り 「冬が来る前に」
1:05~
1:17~ 「踏みならそう」
1:30~
1:44~
1:59~ 「ずっと待っている」
全体的にスローテンポの一定、音少なめ、盛り上がりどころなし、
0:52では確実に切れるが、あとは切り方が難しい、
1:59~アウトロへ、音切れるまで20秒、終わりの余韻が長い→どうやって終わるか?
第二段階
自分の引き出しを整理する
リングの技において僕が持っていたのは、
・1リング1ボールのシークエンス一つ (数秒)
・1リングのトリック 「くるくる」(と名付けた)2種
だけでした。パターン技と呼べるものはなく、最終的にもルーチンに入ってません。
トスでボールと同じ技をすることも考えましたが、難易度がはね上がること、リングは2枚しかないことから、「投げない」で2リング・1ボールで作ることにしました。投げないということは、体と接触しているということです。
また、最近、僕は椅子をボールルーチンに使っているので、リングの方でも椅子を使うことにしました。
当然、手数が少ないので、遊んだり、動画を見たりして、手持ちの動きを増やすことをしましたが、いかにジャグリングの技をしないでルーチンが作れるか、ジャグリングの技ではなく(消去法として)身体と数少ない道具で何ができるかを考えました。
※ここで、手持ちを増やす工程については、「ルーチンづくり」の段階には入れていません。
例えば「大会に勝ちたい」といった猫のルーチンをする際、技数が足りない、難易度の高い技が引き出しにない、ということが考えられます。そのような場合は、手持ちを増やす、高難易度の技を習得するまで、ルーチン作りがここでストップすることが考えられます。
初級者によくある「ルーチンが作れない」問題は、原因の一つには、作り方が分からないこと、もう一つには、引き出しの手持ちが圧倒的に少ないことが挙げられます。
しかし、大会もそうですし、今回の僕の場合も、輪っ会という「締切日」が設定されていたので、手持ちの中でどう組むか、を考えるのは必要な作業です。締切日がない、もしくはまだ時間に余裕がある場合は、ルーチン作りをここでストップさせて、自分の気の済むまで引き出しを広げていく作業をする、ということは「良い」ルーチン作りに資するものでしょう。
「大会に勝つ」以外に、「曲にあったルーチンを作る」場合でも、その曲に合った技・動きを自分が持たない場合は、手持ちがいくら多くても、一から手持ちを作っていく作業になります。
⑤
0:00~ 1リング 椅子使う
0:52~ 1リング1ボール
1:22「踏みならそう」でリング踏む
1:30~ 2リング
ラスト 1リングくるくる
と、大まかに構成だけ決めて、後は手持ちのものを当てはめていきました。
盛り上がりがないため、順に道具の数を増やしていくことで少しでも後半上がるようにして、2リングでは、やることなくて投げてもいいことに。
前半1リングは歌詞がないため、リズムを取ること、全体的に時間に余裕をもたせることを意識しました。
今回はパターン技がないため、シークエンス2、とか、くるくる、とかルーチン記述の方法が難しく、動画でメモを残していました。
仮組みしたルーチン動画です。曲なし、ルーチンは38秒~です。
⑥⑦
・1:56 ルーチン一瞬とんだ
・2:10あたり、1ボールおいて1リングきれいに持ってくる方法
・2:18 リング投げたら案の定ドロップ
・ラスト終わり方どうする? 椅子の上に立ち? 画としてどうか、
(最後の2リングは入れる隙間があったら入れる技のメモ)
⑦
・まとまりはあるように思うが、「とても良さ」がない。ここ!という盛り上がりポイントがないため、しいて言えば最後だが、弱い
・ジャグリングとしての難易度の低さ、もう少し詰め込んでも良い?
とりあえずはルーチンはこれで完成で、後は⑥の改良と⑦のやってみる・見るのサイクルを気が済むまで回すことでより良くなったりします。
第二段階におけるルーチンの良さとは、⑤の当てはめの良さ→猫が狙い通りに相手に伝わること、練度が高いこと、
その他には?
※⑤の当てはめ(構成)の良さ とは具体的にどのようなものか、追記すること
今回は、・具体的に良い構成とは、について全く言語化できていないですが、ここら辺でまとめたいと思います。
ルーチンは第二段階(作成段階)を過ぎて、第三段階(演技段階)に来ています。
第二段階が、猫がよく伝わるように構成を組んでいく段階であるなら、
第三段階は、作成したルーチン構成を限りなくその通りにできるようにする、完成度を上げていく段階です。
ルーチンが良くないな、と感じたら、それは第三段階の問題(ミスやドロップ等により完成度が低く、構成通り演技できていないため、猫が伝わらない)なのか、第二段階の問題(たとえ完成度が100%でも、その構成が良くないため、猫が伝わらない)なのか、あるいは第一段階の問題(狙い通りに猫は伝わっているが、その猫が良くない)なのかを分析することで、ルーチンの改善ができます。
また暇を見つけて続きを書いていきたい。
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