"Mikrokosmos"


そびえ立つビルに灯る、たくさんの明かり。

ひとつひとつは小さくて、街全体が星空のように輝いている。

輝くというよりは、ただ時間の流れに無機質に乗り、光っているのだろう。

ある光は野望

ある光は彷徨い

人々の明かり

すべて社会にとって大切なひとつ

夜の表情がこれほど美しいのは

星でも明かりでもなく、闇のせいなのかもしれない。

夜が深いほど、星が輝いて見える。

なんにもできなくて、なんでもできて、

ちっぽけで、無限大な、「小宇宙」。


幼いころ見上げた夜空とは、違って見えた。

人という明かりがいっぱいになったまさにこの街で。

憧れを持った人たちが集まったこの街は、
もう憧れの場所になっていた。

無数の"星"を見ながら、息を吸う。

数千万通りの人生の街を、見ながら。

まるで小宇宙が広がっていくように、感じた。



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