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薄井秀夫
2020年7月31日 11:16
鎌倉時代初期に活躍した鴨長明という僧侶がいる。『方丈記』という随筆を書いたことで有名であるが、その鴨長明が当時広まっていた仏教説話を集めて、『発心集』という説話集を編纂した。その中に、次のような話が収録されている。 ある時、京都に住むある僧侶が、思うところがあって、坂本にある日吉神社に百日詣をしようと決心した。 八十日目を過ぎて何日目かのことである。お参りから帰る途中、家の前で人目をはば
2020年4月23日 09:45
お布施をめぐって、イオンとの問題が二十二年に起き、五年後の二十七年、アマゾンとの問題が起きた。同様の問題は、それ以前もその間にもあったのだが、やはりイオン、アマゾンという巨大企業がここに関わることで、仏教界は大きな不安を感じたのは間違いないだろう。 この二つの問題は、共通する要素が多いものの、中身を見ると、若干の相違点も見えてくる。 まずイオンで問題になったのは葬儀であるが、アマゾン
2020年4月15日 10:08
ところが、葬儀社が葬儀費用をいくら明朗会計にしても、葬儀社にとってはアンタッチャブルとも言える、葬儀社が口を出せない領域がある。それは僧侶に渡すお布施である。 日本では、ほとんどの人が仏教で葬儀を行う。近年は、直葬といって、宗教者を呼ばない葬儀が増えているといわれているが、それでも宗教者を呼ぶ場合、約九割が僧侶を呼び、仏教で葬儀を行っている。 僧侶を呼んだ場合、当然、お布施を包まな