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9/25 ニュースなスペイン語 Sabatismo matrimonial:夫婦の休息

「夫婦」と「休息」の、それぞれの名詞と形容詞を入れ替えた「Matrimonio sabático(休息のある夫婦)」という表現もある。

原語は英語の「Marriage Sabatical」。これは、下でも触れるが、あるセンセーショナルな書のタイトルが元になった語だ。

夫婦の休息とは「カップルの関係における深呼吸または休憩(Un respiro o hacer una pausa en la relación de pareja)」のこと。

長年連れ添った夫婦(una pareja de largo recorrido)には心をさっぱりさせ、開放的になるために、お互いに時間を置くことが最良の方法(No hay nada mejor para una pareja de largo recorrido que darse un tiempo de vez en cuando para despejarse la mente y abrirse a otras personas)――。

何と斬新な!と思ったが、こうした考え方が、実は、今から、20年程前に存在していた。

これは、シェリル・ジャービス(Cheryl Jarvis)が1999年に出版した「The Marriage Sabatical: The Journey That Birings You Home(『夫婦の休息―あなたを家庭に連れてゆく旅―(試訳)』」の中で説いた考えだ。

この本が出版された当時、女性に対して、家事や夫と子供たちの世話をするようなプレッシャーが今よりもあった(una mayor presión para que se dedicaran al cuidado de la casa, del marido y los hijos)という。

だから、女性が自分のために何かをしたいと思うことは、わがまま(forma egoísta)と見なされていた(se percibía)。そんな女性たちのために、知的で、創造的で、社会的な飛躍の場(exploración intelectual, creativa y social)を与えることが著者ジャービスの目的だった。

しかし、この本が出版されると、たちまち、伝統的な家族観への脅威(una amenaza a los valores familiares tradicionales)との批判が巻き起こった。

そして、女性たちにアヴァンチュール(una aventura)の場(espacio)を与えるだけと思う人々もいたという。

そして、今、この休息のある夫婦関係が再び、注目を集めているようだ。

スペイン国民の約60%が開放的な関係(relación abierta)を持っている、もしくは、持ちたいと思っている――。

ジョイクラブ(JOY Club)という社会活動団体(plataforma)が行ったアンケートから導き出された結論だ。

スペインは、もはや、一夫一妻制(monógama)ではなくなったという。

また、Z世代(generación Z)の恋愛事情は、厳格な夫婦(もしくはカップル)の約束が無く、しかも、鉄のような忠誠心も要求しない(no hay un compromiso estricto y una exigencia de una fidelidad férrea)という。

このような関係は「situationship(友達以上恋人未満)」と呼ばれている。

ジャービスがかつて説いた「夫婦の休息」は、女性たちが自分たちの夢の実現のために、夫婦や家事の枠から離れて、実現に向けて踏み出す、というものだったが、20年経過した今、その形も変わってきた。

しかも、男性も「休息」を取るようになってきた(男性は昔から「休息」を取っていたように思うが……)。

ん〜、本来の「夫婦の休息」が随分、拡大解釈された感があるけどなぁ。

しかし、まぁ、夜這いという、今から見ると随分奇異な習慣を、その昔、ふつうに実践してきた日本だ。ああだ、こうだ、は言えない。

時代に合わせて、恋愛も夫婦も形が変わる。

当然のことだ。

あとは、夫婦が「休憩」を取るか否かは、それぞれが決めれば良い。

写真はイメージ。

出典
https://www.elconfidencial.com/alma-corazon-vida/2022-09-24/boda-sabatica-relaciones-amor-pareja-matrimonio_3494860/など