影響を受けるのは、近くて遠い人がいい
自分と似たような活動をしている人のSNSは、見ないようにしている。
例えば、自分らしく生きよう的な文脈で、言葉を綴っている人。
例えば、自分と向き合うための、ノートを作っている人。
もちろん、そういう人達のことが嫌いなわけじゃない。むしろどちらかというと好きだ。大切にしている価値観が似ていて、アウトプットを通して実現したい世界も近かったりする。
それなのに、どうしてあえて「見ないようにしている」のか。
それは、わたしがわたしであるためには、「見ない方がいい」と感じているからだったりする。
似た活動をしてる人を頻繁に見ていると
「それって、その人と自分のことを比べて落ち込んじゃうから?」
と、思う人も多いかもしれない。
実際、わたしの周りには「似た活動をしている人のSNSを見ると、自分と比べて落ち込んじゃうからミュートにしてる」という人は、けっこういる。その気持ちも、ちょっとわかる。
ただ、わたしの場合、自分と比べて落ち込んじゃうのはたまーに気持ちが弱っている時ぐらいで、それはあまり頻繁じゃない。
むしろどちらかというと、以下の2つの要因で「見ない方がいいな」と思ってる。
1)あの人がやってくれてるから、自分はやらなくても良いかなと思ってしまう
2)思考やアウトプットが、その人に引っ張られてしまう
ひとつめの「あの人がやってくれてるから、自分はやらなくても良いかな」と思ってしまうのは、たぶん「人と同じことをやりたくない」という気持ちが強いからかもしれない。
思えばわたしは、競争がずーっと苦手で、逃げて避けて見ないフリして生きてきた。もうまさに逃げ人生。
自分と似たようなことを誰かがやっているとしても、それは必ずしも競争になるとは限らないのだけど(共創という道もある)、でもどうしてもわたしの思考は競争スイッチがオンになってしまう。そしてそこで「自分が勝ってやる!」とは思わない。ただただ自分を戦闘モードにしたくない一心。だから、逃げる。
例えば「自分らしく生きる」を大切にしている人が、素敵な言葉を綴っていたとする。そうするとわたしは「わかる!わたしもそう思う!もうこの人が言いたいこと全部言ってくれてるし、わたしは文章を書かなくても良いかな」と思ってしまうのである。
これでは、わたしはたぶん、何もできなくなってしまう。
そして、もうひとつの要因。
思考やアウトプットが引っ張られてしまう件について。これは、自分が他人から影響を受けやすいことが理由。
自分が共感できる思想の持ち主が、似たアウトプット(例えば言葉やノート)をしていたとする。わたしがその人のSNSを頻繁に見てそれらを浴びていると、どうしてもその人の影響を強く受けてしまう。
書く言葉も、内容も、創作物も、たぶん似通ってくる。
もっと言えば、相手の思想やアウトプットに引っ張られることで、「見える範囲内」で思考停止してしまう。「あの人も言ってるからこれが正しい」とすら思ってしまう。
本当だったら、のびのびと自分なりの可能性を広げられたかもしれないのに。
影響を受ける相手は、近くて遠い人が良い
影響をバシバシ受けてしまうわたしは、「何から影響を受けるか」にだいぶ気を配るようにしていて。
それで常々思っているのが「影響を受ける相手は、近くて遠い人が良い」ということ。
例えば、何か新しいことをやりたくて、アイディア出しをするとする。わかりやすくもう少し具体的に、「毎日思ったことをnoteに書こう、何を書こうかな?」と考えるとする。
その時に、自分と似たことを「思う」人が書いたnoteを参考にしてしまうと、結局同じようなものの再生産にしかならない。わたしの場合。
つまり、思想とアウトプット、両者の視点で見た場合、思想もアウトプットも両方似ている人から影響を受けると、自分らしいものが生まれにくくなるような感じ。
だからわたしの場合は、思想が似ていて共感できるけれども、アウトプットが自分とは明らかに違う人から影響を受けたいと思ってる。つまり、フォローして発信を見ているのは、ほとんどがそういう人である。
前述の「思ったことをnoteに書こう」だとしたら、エッセイを書いている人だと自分と似過ぎているので、そうではなくて写真や映像、音楽、小説、漫画を創造している人から影響を受ける、みたいに。
つまり、似た思想を持ちながらも、違うジャンルで創作をしている人。これが前述の「(思想が)近くて(アウトプットが)遠い人」だ。
【思想 × アウトプット】
▼思想
似ていると共感できる
違うと共感できない/影響を受けたいと思わない
▼アウトプット
似ていると引っ張られてしまう
違うと良い刺激を受けやすい
だからわたしのタイムラインには、自分とはまったく違う世界に生きる人たちの日々が溢れてる。
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自分が良い影響を受けられる環境を、整えるのって大事だなと思う。
一般論から言えば、わたしはきっと、競合他社/他者をちゃんと研究して上手いこと自分をポジショニングしたり、そこから得た知見をじぶんジカンの商品に活かしたり、もっとエッセイを読んで文章を磨いたり、した方が良いのだろう。
でも、やらない。
いや、やらないんじゃなくて、やれない。
それをしてしまうと、わたしはきっと、わたしでいられなくなってしまうから。
同じことを大切にして、似た分野で頑張っている人たちのことを、わたしはとても好きだと感じる。そういう人たちは競合ではなくて、同じ世界の実現を目指す同士だ。
だからそういう人をSNSで見かけたとき、一緒にやっていきましょう!と敬意を持って心の中で頷き、そしてそのままそっと閉じる。フォローしたり、その人の動向を追いかけたりはしない。
わたしは、わたしの道を。
自分がのびやかに一歩を踏み出せる環境を整えながら、進んでいく。
おわり
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「じぶんジカン」は、自分と向き合う時間をつくるノート達を販売しています。
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