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アイデアをつくる技術【公開版】

2018年7月15日 高専カンファレンス in 東京 2018 第一会場 15:55〜に話したものの公開版です。

話とセットでやる前提でつくったものなので、加筆修正したものをご用意いたしました!!

黒背景のボックスのところはスピーカーノートからの抜粋で、それ以外のところは加筆です。

はじめましての人ははじめまして
お久しぶりの人はお久しぶりです
じぐそうと申します
本日はアイデアをつくる技術のお話をさせていただきます

本日のもくじでございます
20分バシッと話すのがめちゃくちゃ久しぶりなので
5分x4ぐらいの気持ちできています

アイデアとは、一言でいうと既存のアイデアの組み合わせです。

一例として紹介したもの

これは後でも少し紹介するデヴィッド・クリスチャンさんの「ビッグヒストリー入門」に書かれている思考実験です。この本は自分よりは下の世代が人類史を俯瞰的に把握できるように尽くされた本で、とても面白いのでオススメです。僕は、そもそも家を作るところから結構無理ゲーじゃねーか...と、おもいました。水洗トイレとかすごい世紀の大発明じゃない...!?上下水道の技術とかスゴくない!?これらも全てアイデアの組み合わせ、小さな技術の組み合わせで出来てるとおもうんです。

なぜアイデアをつくるのでしょうか

「どうやって勉強してるんですか!?」
みたいなことを何度か聞かれます
返答にはいつも困ります…

高専時代のテスト前と、編入試験の時ぐらいしか
カッチリ座って勉強した試しがございません
では、普段どうしているかというと…

わたくしがこれまでやってきたのは
作りたいものをベースに必要な技術を体得するやり方でございます

あんまり知らない領域すぎると何も分からなくてサジを投げてしまうので
半歩先くらいの領域の技術を学ぶことで、ひとつのアイデアをカタチにできるとイイ感じです

あまりに自分のフィールドじゃない技術だと分からなすぎて心が折れてしまうので、自分のわかるフィールドの延長線上にあるような技術だと、新しく学ぶ部分を小さくできるので習得が容易だとおもいます。例えば、火を起こす技術しかないのに、いきなり冶金の技術を習得するのは難しいけど、ふいごを作って火力を強くする技術を習得するのは簡単なんじゃないかな、みたいな。

現代は多種多様なアイデアに依って成り立っております
今日のテーマは多様化する技術との巡りあいです

現代は、上で思考実験したように、非常にたくさんの技術の組み合わせによって成り立っています。しかも、ひとりひとりの生産効率、能率が過去に比べると格段に上がっているので、アイデアもどんどん出てくるし、インターネットによって猛烈なスピードで世界に拡がる時代です。そんな時代に対応したアイデアをつくる技術があるとおもっていて、日々その実験を続けています。

このセッションはジェームス・W・ヤングさんの「アイデアのつくり方」という本に大きく影響を受けていて、この本でもアイデアとは「既存のアイデアの組み合わせ」だと喝破されていて気持ちよかったです。この本で書かれているのは、アイデアをつくる前に心の技術というものがあって、それが5つのステップに分かれる、というものです。

1.
何か対象がある場合は対象についての情報をとにかく集める
対象以外のこの世の全ての情報も集めろとも言っています
2.
集めた資料を絶望的になるまで組み合わせ続けます
3.
絶望してやりきった感出てきたら一旦寝るとか
他のことをするとかして全て忘れてしまいましょう
4.
別のことをしながら暮らしていると、ふと閃くことがあります
5.
大抵思いついたことは大した出来ではないので粘り強く育てていくのが大事です
そこから練り上げていくと自走するようになってくるのです

中国の古い文学者が記した名言で文章をつくる多くは馬の上か枕の上か、便所だと言っています
だいたい何かを思いつくときはシャワー浴びてるときとか
トイレ行ってるときとか、歩いてるときじゃないですか?
みなさんも経験ありませんか?

欧陽脩という中国の文学者が帰田録という書物に書いたもので、三上として知られていますが、現代の自分からしてもホンマそれな!となります。これも、昔の人も無意識的か意識的にかはともかく頭の中で先に書いたステップを踏んでいたのではないか、とヤングさんが書いていました。

これだけだとただの受け売りになってしまうので
私の解釈を紹介します

1.
ひたすらインプットを積みまくります
可処分時間をいかに文化に費やすかの戦いをしています
アウトプットはインプットの量と相関があるとおもいます
2.
断片と断片を繋げられるようにしておくとよいです
3.
断片と断片のつながりから新たなカタチが見えてくるのです

「アイデアのつくり方」でもこのように書かれていて、アイデアを知識と置き換えると、アイデアをつくるというのは知識と知識のネットワークをどんどん作っていくことなんだとおもいます。

いつかの高専カンファレンスで誰かが言っていたことを思い出しました

人類全体の知識を丸とすると

自分の知識はこんな感じで

研究をするということは、円の先っちょをちょっと突き出すことだと言っていた気がします

私は自分の知識の状態はこういう感じになっているとおもいます
これが…

こうなって…

こう

めっちゃフリーハンドの絵で恐縮なんですケド、知識のネットワークのメンテナンスとは小さい丸の内容とつながりをメンテナンスすることで、アイデアをつくることはこれらのつながりのグループの中から新しい形を見出していくことなんじゃないかなとおもいます。

私たちは先人たちのアイデアの組み合わせの連鎖の先に立っています
ひとつひとつは小さなバタフライエフェクトかもしれない
けれど、ひとりひとりのバタフライエフェクトが大きなハリケーンを起こすことを教えてくれているようにおもいます
高専カンファレンスもまた小さなバタフライエフェクトの積み重ねで今日まできたと言えるでしょう
次の時代に何を残せるかは私たち次第です、そして私はバトンを受け取った感覚が最近あります

「バトンを受け取った感覚」というのが自分の中で最近のトピックで、自分からみてレジェンド的な年代の人たちがキャリアの集大成になるようなマスターピースを作り上げていると感じることが多くて、しかも「俺たちはこれだけのモノ(アイデアと読み替えてもいい)を作り上げてきた、お前たちはどうだ」と語りかけてきているようで背筋の伸びる思いです。(勝手に受け取っているだけかもしれないケド...)

それとは別に、高専カンファレンスも10周年ということで少し上のセンパイたちからもたくさんのバトンをいただいているようにおもい、そして自分がやるべきことはそのバトンをちゃーんとデコって下の世代に托すことなのかなーと、そういう気持ちで準備した気がします。たぶん。

あらためて、アイデアのための技術とは

資料を効率よく収集することもまた技術
資料を効率よくまとめることもまた技術です

最適なものは時代によって、技術革新によって変わっていくのだとおもいます

それでも、本質的なところは変わらないです
大量にデータを集めること
データを適切に分類すること
そしてデータとデータの関連をみつけることです
いまそれがもっとも手に馴染むのが…

Scrapbox です
使いはじめて1年ちょいたちました

Scrapbox が自分はホントに手に馴染むのですが、まだ好き好き分かれるようです。本会の Scrapbox も作成して、ぼちぼち盛り上がっているのを見てニヤニヤしています。

基本的な使い方は登壇もしてくださった湊川先生の Scrapbox を読もうな!!

今日は細かくて伝わらないチップスを話して終わりにします

自分が実践しているテクニックを紹介してシメにする予定だったんですが、ここまでで話を膨らませすぎて収まりきらず、懇親会でも「最後らへんがよく分からなかった」といろんな人に言われたので厚めに書きます...。

Scrapbox 界隈ではお馴染み?塩澤先生の Scrapbox で知ったものです。小さい頃、祖父に5年日記みたいなハードカバーのデカいやつをもらったのを思い出したり。自分は「0715」のようなページを作って毎年7月15日の日記ページ、例えば今年なら「20180715」のページに「0715」というタグを張って「0715」というページで各年の7月15日を引けるようにしています。

上にもちょろっと書いたんですが、日毎にタグを切っていて大抵のページには追加した日や編集した日をメモっておくようにしています。タグによって関連する情報が引けるようになる上に、日付という軸を入れることで「アレを読み書きしていた日のソレだな」という風に記憶のトリガーになるメリットがあります。

Google Chrome の拡張で scboloo というモノがあって、これを少しカスタムして愛用しています。インターネット上の情報というのはたいへん揮発しやすいので、イイな!とおもったらすぐに切り取っておくことにしています。

もうちょっといい名前を探しているんですけど、それっぽいものをとにかくタグにしておくとセレンディピティがあって面白いです。最近だと「○○的」という表現を蒐集していて、これらの言葉を見つけると積極的にタグっています。

知識のネットワークをつくる一例として、自分の中の「歩く」ことに関する文献や引用の紹介をしました。

人類の歴史の大半は移住の歴史です
アフリカからはじまった人類の歴史は、
人類の歴史とは
移住するために寒い地域、暑い地域、それぞれに順応するためにアイデアをつくってきた歴史といえる

歩くことは読むことであり、読むことは誰かの思考を辿ることです
歩くことで私たちは世界と出会うことができるのです

まさに「歩く」ことを扱った哲学的なとても面白い本なんですが、まだ読み終えられていません...。

見かけたときにハッ!となって即メモりました。

オリジナルはこちらからどうぞ!

014tokyo の挨拶が好きすぎて何度も見返しているのですが、見返す自分が成長してるのか毎回発見があって、ちょっと前に見返してるときにも「ウオーここでも『歩くこと』が言及されているーー!」とおもってメモったのでした。

こちらからどうぞ。

こうして並べてみると何か浮かび上がってくるようで、こないわけなんですけど、こうやってインプットを積んでおいてそれぞれの関連がつながった状態にしておくと、ふとした瞬間に降りてくるようになるんじゃないかな、と考えています。

アイデアをつくるということは自らの知識のネットワークをメンテナンスすることだとおもいます
時代に応じたツールを使うと助けになりますが、
自分の手に馴染むツールが一番いいです
なので紙の方がいい人は紙でやっていった方がいいです
やるかやらないかが大事だとおもいます
高専カンファレンスのお陰で今日ここまでやってこれました、本当にありがとう
今日の運営の皆さんもありがとうございました

以上です、聴いていただき、ありがとうございました

最後までお読みいただきありがとうございました!!!!!!

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読んでいただきありがとうございます!!!!!!

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