お盆とん汁ヘレディタリー

お盆は半日会社に出たので2.5連休だった。帰省もせず、大雨にも見舞われ、張本も炎上し、気分も上がらず、誰にも会わず過ごした。一昨年に田舎に帰った時は、祖父の家の前で町内の方々がサザエを焼き、玄関に壺焼きが積み上げられていった。祖父が町で一番長生きをしているという理由で表彰された記念品の銀メッキのタンブラーを譲り受けた。今、その銀杯でタカラハイボールを飲んでいる。

昨日はとん汁を作成した。田舎にとん汁の有名な店があって、そこのレシピをパクって作っている。玉ねぎを死ぬほど入れるのである。とん汁とは、体を温めるために寒い日に摂る汁物ではなくて、玉ねぎの総量ををこの世から減らす手段である。ほとんど玉ねぎから出てくる水分だけで作るから、かなり粘度の強いものができあがる。にんにくを少々入れる。一口食べると、ヒゲが濃くなっていくのを感じる。1人暮らしの自炊は、何日かその飯を食べなければならない前提で作るから、是が非でも自分にとってうまい料理を作らなければならない使命が生まれる。遅くまで仕事して帰宅し、まずい飯が冷蔵庫で待っている日々はあまりにも辛い。


『ヘレディタリー/継承』を観た。3年前に公開され話題を呼んだホラー映画だ。ホラーは得意ではなかったのであまり進んで観なかったのだが、文章を書いてお金をもっともっともらいたいので参考に観るようになった。舌鼓の音が不意に鳴る気味の悪さなど、怖さのくすぐりがよかった。少女の首が飛ぶシーンなどあり、その表現が不謹慎だ非倫理的だと騒ぎ立てるつもりは一切ないのだが、世というものが、「抹殺」or「OK」の舵をどこで判断して切るんだろうとふと思った。自分の書いたものも、いつかどこかでお焚き上げを喰らうかもしれない。あんまり読んでもらうと危ないから、お金だけください。

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