春は終わりの季節

先日、使用中のエレコム製トラックボール型マウスが"急に"動作不良を起こした。格好をつけて身分不相応な機能を備えた機器を使っていた罰が当たった。カーソルの移動しか入力を受け付けなく、10ヶ所以上あるボタンが一切無意味になった。電池の抜き挿し、他PCへの接続、BluetoothからUSBレシーバへの切り替え、いずれを試しても改善せず。本格的な故障と判断し、エレコムのカスタマーサポートへの相談を決めた。三十歳を過ぎているから、問題の切り分けができる!

時刻は21時を回っており、サポート窓口の受付時間帯を過ぎていたから、翌日に出直すことに。あらためて電話をかけると、すべてガイダンスでライン通りに処理されてSMSで返却窓口のURLが届いた。そんなら24時間受け付ければいいのんとちゃうんかい、ナビダイヤル代!なんて毛頭考えてないですよ。

購入時のレシート画像を添付し、故障状況をチャットで回答すると全自動で返品手続きのやり取りが済む。私自身、カスタマーサポートに届くユーザーからのメールをしかるべき部署に回す窓口の仕事をしていた経験があり、長期連休明けの出社時はその処理で午前中が終わった。クレームも多々寄せられるから滅入っていたものだった。自分自身がbotと化し右へ左へ処理していたが、代わりに「システム」を導入すれば済んだ話だったのだ。人間の労働なんて減れば減るに越したことはない。雇用を洗いざらい奪い去ってほしい。

最近は出社も増えてきて、またぞろ阿呆のように京阪間を往復している。学生もこれまで通りの生活が徐々に戻ってきているようで、なおかつ新学期も始まっているから車内にそれらしき人影も増えてきた。膝の上に第二外国語のテキストを広げながら、両耳にAirpodsを装着し、スマホの画面でONE PIECEを視聴している。こいつが京都伏見区の私大生だったとして、私の降りるより先の駅まで電車に乗っているとなると、私はこいつが勉強をさぼりながらONE PIECEを観る様を苦々しく・怨めしく眺め続けなければならず、在宅のぬるま湯に浸かった体に響く早朝のストレスとあいまって吊り革を握りしめながら青白くプラズマ化しそうになる。

学生は昼まで寝ていろ。今しかできないことをやらないでどうするというのか。夕方に起きて天才てれびくんを観ながら飲むハイボールがいちばん美味しいんだから。生放送だとなおさらだよね。と、このようなフラストレーションを都合4年ぐらい募らせながら、刻々と死に向かっている。

サポートしていただけますと、ありがたいですし、嬉しいです。