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「21世紀の資本」著トマ・ピケティ

金持ちはどんどんと金持ちになり、
貧乏人はずっと貧乏のままになってしまう!

そんな事を教えてくれる本。
著トマピケティの「21世紀の資本」について解説していきたいと思います。

トマ・ピケティについて

まず、著者のトマ・ピケティについてです。

トマ・ピケティは、
22歳で最優秀若手経済学者賞を受賞したり、
アメリカの名門マサチューセッツ工科大学で教鞭を執ったりしている先生です。
つまり、超絶エリート経済学者です。

その天才経済学者が、ある時ふと、

「今の経済学全然あかんやん!

現代の社会に応用できへん事ばっかりやんけ!」

と思いつき、

アメリカからフランスへと戻り、
実社会に役立つテーマに取り組むべく研究をするわけです。  

トマ・ピケティが見つけた答えはr>g

そして行き着いたテーマが「分配」です。
世の中のお金をどのように分配すると世の中の貧富の差は生まれるのだろうかと本気で考えます。

あれ?思ってるより普通のこと研究するやん。
と、思いますがこの人はだいぶがちです。マジもんです。

大抵の学者は1つの国のことの動向を研究するのに対して、
ピケティさんは20カ国の200年以上のデータを研究しました。
その研究期間なんと15年。とんでもない。

その研究結果は今まで提唱されてきた研究結果とは違うものでした。
ピケティさんよかったね !

その研究結果というのは


r>g

というものでした。

???

は?って感じですよね。

はい、解説します。

r=資本収益率
→財産を持つ金持ち全体が、資産運用(株式投資、不動産投資など)で働かずにお金が増えていくペース
g=経済成長率
→労働者全体が汗水を垂らしながら、必死で働き経済を成長させるペース

rは4〜5%で増え続け、gは1〜2%で伸び続けます。

つまり、働くよりも資産を運用している人の方がどんどんとお金持ちになり、貧富の差が広がるよ!ということを言っています。

今までこの説がなぜ立証されていなかったのか?

今までの経済学者は

経済成長、労働者の頑張り次第で埋まります!
r≧gに近づきます!

と言っていました。

それはなぜか?

今までの経済学者は調べてもせいぜい100年くらいだったからです。
近年の100年というと、戦争が多く起きていました。

戦争というのは競争力が高まり、経済成長がめちゃくちゃ高まります。

今までの経済学者たちはその異常値を含めて考えてしまっていたので、

このままr≧gに近くだろう。

という答えにしかたどりつけなかったのです。

しかし、ピケティさんは違います。
なんせ200年調べちゃっています。
それも20カ国。

今までまかり通ってきたずさんな計算許しません!
ということで今回の式
r>gが提唱されたわけです。

r>gは実際にもう起きている

実際にアメリカでは資産運用で生まれたお金の役70%を
10%の資産家が保有しているそうです。

わかりやすく、
資産運用で生まれたお金を10万円
アメリカの人口を10人とした時、
7万円を1人が持ち、
3万円を9人で分けるすなわち、
パンピーは約3300円。

これの何万倍ものお金があるわけですから、
その差は歴然です。

ピケティの解決策

じゃあ、どうやって解決したらいいのか。
そんなところまでピケティ様は伝えてくれています。
それは世界のお金持ちに対して課税して、
そのお金を全世界で分配しよう!という考え方です。

うーん、じゃあ資本主義やめればいいんじゃないの?
と考えられますがそうではありません。

資本主義での多少の格差が生まれることはピケティさんは許容しています。

その格差が生まれることで、
貧乏な家庭に生まれる可能性のある才能が潰れてしまうことがあり、
その場合世界にとって損を被ることが考えられる。

だから、やめましょうと言ってるわけですね。

まとめ

この本を超端的にまとめると、

金持ちはどんどんと金持ちになり、貧乏人はどんどん貧乏になる。
だから金持ちさんたちはみんなの幸せのために富分配しませんか?

っていう話です。

お金持ちの皆さん!お願いします!
我々にも富を分配して下さい!

本題

この本を読んで、じゃあどうしたらいいのか?

投資家側に回れば勝ちってことか!
じゃあ投資家になろう!って話ではないと思います。

この本の投資家は皆さんが想像を絶するくらいの大金持ちです。
なろうと思ってなれるレベルじゃないんです。

なので、gの中でのrを目指して行きましょうっていうことです。

つまり、大金持ちにはならずとも金持ちになっていこうよって話です。
そして自分ができる範囲での投資をして行きましょうってことです。

それが本当の幸せだと思います。
背伸びせず、目の前の仕事で投資できるお金を作り、
それを膨らましていく。

これが我々に残された唯一の戦い方です。

さぁ、一緒に頑張りましょう。


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